「二度目は嫌」約3メートルの防災壁 企業の水害対策 東日本台風の教訓 被害額2億数千万円
福島中央テレビニュース / 2024年10月9日 18時45分
東日本台風の教訓を伝える企画2回目は「企業の水害対策」です。「もう二度と同じ思いはしたくない」と大規模な対策に踏み切った企業が郡山市にあります。
5年前の東日本台風は、経済活動にも大きな打撃を与えました。阿武隈川が越水した影響などでJR郡山駅にほど近い郡山中央工業団地は、立地する企業の9割が浸水しました。
被害にあった企業の一つ、食肉の加工などをする「いとうフーズ」です。工場に水が押し寄せ、膝の高さほどまで浸水。出荷予定の製品や製造に必要な機械も水に浸かりました。
泥にまみれた工場内の清掃や消毒。さらには、機械の修理や交換など完全復旧するまでに3か月かかったといいます。
■いとうフーズ 伊藤治 会長
「うちの被害額として算定されたのは2億4、5000万円だったと思います」
もともと地面と建物をそれぞれ1メートルかさ上げしていましたが、被害は想定以上。大きな損害を受けました。
「もう二度と同じ思いはしたくない」と東日本台風を機に、伊藤会長は改めて水害対策を見直しました。
■いとうフーズ 伊藤治 会長
「二度目は嫌だからということで、金額は高かったが、防水壁などを準備した」
その一つが、大きな壁。川の氾濫による浸水を防ぐために、工場の周りを囲むように、約3メートル防水壁を作りました。
このほか、水害に備えた訓練や社員の安全対策などを盛り込んだ「マニュアル」も作成し、会社全体で万が一に備える体制を作りました。
■いとうフーズ 伊藤治 会長
「これから先、3メートルも作ったが、本当に大丈夫なのかなと、他地域の雨の状況を見ると、不安はある」
「観測史上最大」「数十年に一度」といった最近の雨の降り方を見ていると、この対策で十分なのかと心配はつきません。
■いとうフーズ 伊藤治 会長
「ここの企業だけでは、この天災に立ち向かうのはなかなか難しいと思う」
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