2022年から18歳で成人へ! NISAの制度はどう変わる?
ファイナンシャルフィールド / 2021年3月14日 11時30分
![2022年から18歳で成人へ! NISAの制度はどう変わる?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_100557_0-small.jpg)
2015年6月19日に公職選挙法の選挙権年齢が、20歳以上から18歳以上に引き下げられました(2016年6月19日施行)。
1876年(明治9年)から成年年齢が20歳とされてきましたが、選挙権年齢の引き下げに伴い、18歳以上を大人として扱うという政策も進められ、民法で成年年齢を18歳とすることが決まりました。
この改正は2022年4月1日から施行され、現在のNISAやジュニアNISAの対象年齢も変更となります。今回は、成年年齢の引き下げでNISAの制度はどうなるのかを確認したいと思います。
成年年齢が2022年4月1日から18歳へ
2018年(平成30年)6月に、民法が定める成年年齢を20歳から18歳に引き下げるよう「民法の一部を改正する法律」が成立し、2022年4月1日から施行されることになりました。
現在のNISAの制度では、一般のNISAとつみたてNISAを利用できるのは口座を開設する年の1月1日時点で日本に住んでいる20歳以上の方で、ジュニアNISAは口座を開設する年の1月1日時点で日本に住む0歳~19歳の未成年の方が対象となっています。
NISA口座の非課税投資枠について、一般のNISAは年間120万円まで、ジュニアNISAは年間80万円と上限の違いがありますが、基本的な制度は同じです。また、どちらも2023年までの制度とされていましたが、一般のNISAは2024年以降も新しい制度となって5年間延長されて存続します。
一方、ジュニアNISAは利用者が少なかったこともあり、制度自体が無くなってしまいます。ただし、2022年4月1日に成年年齢が引き下げになることで、既存の全NISA制度の対象年齢も変更となります。
ジュニアNISAは2023年で終了
2023年でジュニアNISAが終了しますが、成年年齢が引き下げられることで、2022年に開設できる年齢も変わってきます。2022年1月1日時点の年齢が重要で、法律上の成年年齢は2022年4月1日から18歳となりますが、証券口座ではその年の1月1日時点での年齢を基準としています。
そのため、2022年1月1日時点で18歳と19歳の方は制度上、ジュニアNISAの口座開設は可能となりますが、2023年からはジュニアNISAではなく一般のNISA口座の開設となります。ただ、2022年に開設されたジュニアNISA口座は5年間利用することができますので、2026年まではジュニアNISA口座で運用することが可能です。
また、2023年1月2日以降に18歳になる方は、2023年1月1日時点では17歳ですので、逆に一般のNISAの開設はできず、ジュニアNISAの開設となります。ジュニアNISAは2023年に終了してしまいますが、2023年に開設したジュニアNISAも5年間は利用することができますので、2027年までの運用は可能となります。
ただし、それ以降は現状では17歳以下の方のNISAでの運用はできなくなり、18歳以上の方の一般のNISAか、つみたてNISAでの運用になっていきます。
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2021/03/c8a0305ac62526260baef24833f7602b-1.jpg)
成年年齢が18歳になることでメリットも
成年年齢が18歳になることで、2023年1月1日時点で18歳以上の方は一般のNISAの口座開設となり、非課税となる投資上限額がジュニアNISAの80万円から一般のNISAの120万円となります。
また、2024年からの新制度では年間20万円までの1階と年間102万円の2階の2階建ての制度となり、2024年1月1日時点で18歳以上の方は上限122万円までの非課税枠を利用することができるようになります。
つみたてNISAは5年延長
前述のとおり新制度のNISAは1階部分の年間投資上限額が20万円、2階部分が102万円となっていて、1階部分は現行のつみたてNISAと同様となる積立・分散投資に適した一定の公募株式投資信託等とされ、比較的リスクの低い商品となります。
2024年までに一般のNISAを利用していた方など投資経験がある方は、対象商品の制限の緩い2階部分だけでの運用もできますが、2024年から投資を行われる方は1階部分で投資を始める必要があり、1階部分での積み立てを行えば2階部分の102万円の利用が可能となります。
また、これまでのNISAを2024年以降にロールオーバーする場合には、1階部分の20万円はつみたてNISAへロールオーバーすることができます。2037年で終了予定だったつみたてNISAも、2042年の開設まで5年間の延長が決まっています。
まとめ
成年年齢が18歳に引き下げられることで、これまで成人とされてきた要件なども20歳から18歳となり、18歳でも大人の扱いとなります。
NISA制度も同様に一般のNISAやジュニアNISAの年齢条件が変更となりますが、成年年齢の引き下げが実施される2022年には、18歳や19歳の方もジュニアNISAの開設は可能です。
しかし、2023年からはジュニアNISAではなく一般のNISAとなり、さらに17歳以下の方はNISAの制度自体を使うことができなくなってしまいます。
2023年1月1日時点でお子さまが17歳以下のご家庭で、資産運用を考えている方は、今からでもジュニアNISAを活用できますので、口座開設を検討されてみてはいかがでしょうか。
執筆者:吉野裕一
夢実現プランナー
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