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ひとり親世帯の年金事情。納付できない場合や受給額について

ファイナンシャルフィールド / 2021年4月7日 22時10分

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ひとり親世帯の中には、経済的な不安を抱えている方がいらっしゃいます。日々の生活費はもとより、老後に受け取れる年金についても不安に感じている方は多いかもしれません。ひとり親世帯の年金事情について、利用できる各種手当も併せて解説します。

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まずは、ひとり親世帯が利用できる各種手当を確認

ひとり親世帯が利用できる手当制度には、以下のものがあります。
 

■児童手当

中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の、一定の要件を満たした児童を養育している方に対し、児童の年齢に応じて支給されます。支給額は、児童の年齢が3歳未満の場合は1人あたり一律1万5000円、3歳以上小学校修了前であれば1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生の場合は一律1万円となっています。
 
ただし、所得制限があり、所得制限以上の収入がある場合は、特例給付である月額一律5000円が支給されます。
 

■児童扶養手当

18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある、一定の要件を満たした児童を監護する母、監護かつ生計を同じくする父または祖父母など養育する方に対して支給されます。支給額は、監護する児童の人数と所得(収入)ベースから得られる所得制限限度額により全部支給、あるいは一部支給で異なり、子どもが1人の場合であれば、月額1万180円から4万3160円の間で算定された金額が支給されます。
 
これらの手当てを受けるためには、住んでいる自治体の窓口に申請する必要があります。申請しなければ受け取れない手当ですので、子どもの年齢、そして自分の所得が該当する場合は忘れずに申請するようにしましょう。
 

ひとり親世帯がもらえる年金はどのくらい?

では、ひとり親世帯がもらえる年金額はどのくらいなのでしょうか。年金額は老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせた額ですが、老齢厚生年金の額については、その方の就業状況によって異なります。
 

■老齢基礎年金

国民年金保険料をきちんと納付していれば、65歳になった時点で満額支給されます。ちなみに、支給額は2020年時点で78万1700円となっています。
 

■老齢厚生年金

老齢厚生年金は、厚生年金保険の適用事業所に勤めていた期間、そしてその間に受け取った給与や賞与の額に基づいて計算されます。ちなみに、2019年度における女性の65歳以上の平均老齢厚生年金額は約130万5700円となっています。
(参考:厚生労働省「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」(※))
 

夫が死亡した場合にもらえる遺族年金とは?

夫が亡くなったことによりシングルマザーとなった場合、遺族年金を受け取ることができます。遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類があり、要件を満たせば両方を受け取ることが可能です。
 

■遺族基礎年金

夫死亡時に18歳までの子どもがいる場合に支給されます。支給額は、老齢基礎年金の満額である78万1700円に子どもの加算があります。子どもの加算額については、2人目までは各22万4900円、3人目以降は7万5000円です。
 
ただし、子どもが18歳になった年度までしか受給できないことや、夫の国民年金保険料の納付状況によっては支給されないケースもあることに注意が必要です。
 

■遺族厚生年金

遺族厚生年金は、夫が死亡した時点での妻や子どもに対して支払われるもので、夫の厚生年金保険料の納付額によって計算されます。受給できる額は、夫がもらえるはずだった老齢厚生年金の4分の3となります。遺族厚生年金は遺族基礎年金と異なり、妻である自分が亡くなるまで受給できます。
 

■寡婦年金

夫の死亡時に、夫の国民年金保険料の納付期間が10年以上あり、結婚していた期間が10年以上ある場合は、受給資格要件を満たせば60歳から65歳まで受け取ることができる年金です。支給額は、夫が国民年金の被保険者だった期間で計算した老齢基礎年金の4分の3です。
 

■死亡一時金

夫の死亡時に、夫の国民年金保険料の納付期間が36ヶ月以上ある場合、保険料を納めた月数に応じて12万~32万円の額が支給されます。
 

離婚した際の年金分割制度について

離婚したことによりひとり親世帯となった場合、離婚の際に年金分割を行うことができます。年金分割には、以下のように合意分割と3号分割の2種類があります。年金分割の対象となるのは、婚姻期間中に夫婦の一方または両方が納付した厚生年金の記録(標準報酬月額と標準賞与額)で、夫婦が合意した割合または2分の1ずつ分割されます。
 

■合意分割

合意分割とは、年金分割制度のうち、夫婦で合意した按分割合で厚生年金記録を分割することができる制度です。例えば、婚姻期間中の夫の厚生年金記録(標準報酬月額と標準賞与額)を分割することで、シングルマザーが将来受け取る年金を増やすことができます。
 

■3号分割

婚姻期間中に専業主婦の期間がある場合、請求することにより、夫の厚生年金記録(標準報酬月額と標準賞与額)を2分の1ずつに分割することができる制度です。合意分割は夫婦の合意が必要ですが、3号分割においては夫婦の合意は必要なく、妻からの請求のみで行うことができます。
 

国民年金保険料が払えない場合

夫の死亡や離婚によって収入が減少し、自分の国民年金保険料が払えないという状況に陥る可能性がないとはいえません。もしもそのような状況に陥った場合は、速やかに国民年金保険料の免除、もしくは納付猶予制度を利用しましょう。
 

■保険料免除制度

本人の所得が少なく、前年の所得が一定額以下の場合であれば、本人が申請することで国民年金保険料の納付を免除してもらうことができます。免除される額は全額、4分の3、半額、4分の1の4種類があり、前年の所得によって決まります。
 

■保険料納付猶予制度

20歳から50歳未満で、前年の所得が一定額以下の場合であれば、申請することで国民年金保険料の支払いを猶予してもらうことができます。
 
免除もしくは猶予された期間については、受給資格期間に反映され、将来受け取れる年金額が少なくなります。免除もしくは猶予を受けた場合、その後10年の間であれば支払えなかった額を追納することができます。追納を行うことで将来受け取れる年金を満額(もしくは満額に近い金額)にできますので、可能であれば追納を行い、将来受け取れる年金額を増やしましょう。
 

まとめ

ひとり親世帯になった理由はさまざまですが、1人で子どもを育てながら生活していくのは非常に大変なことです。前述のとおり、遺族年金や年金分割などは、自分から請求しないと受け取ることができません。自分が受けることができる年金にはどのようなものがあり、その要件に該当するのかどうかを調べたうえで、受け取ることができる年金については、きちんと申請しましょう。
 
また、自分の将来の年金受給額が減少することがないように、国民年金保険料の支払いが苦しい時には免除制度や猶予制度を活用し、収入に余裕ができた際に追納するなど、老後に受け取れる年金額を減らさない工夫をすることも忘れないようにしてください。
 
(※)厚生労働省「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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