「年金不安」とは? みんなは年金のどんなことに不安を感じている? 対処法は?
ファイナンシャルフィールド / 2021年5月25日 23時10分
終身雇用の崩壊や増税、少子高齢化など社会全体が変化していく中で多くの方が将来の年金に不安を感じています。ここでは、筆者に寄せられる相談を基に、年金に対する不安の対処法を記載していきます。
The post 「年金不安」とは? みんなは年金のどんなことに不安を感じている? 対処法は? first appeared on ファイナンシャルフィールド.将来受け取れる年金の金額が少なくて不安
特に自営業者やフリーランスの方に多い悩みが「国民年金の年金額が少なくて将来が不安」というものです。現に国民年金の支給額は月額6万5075円となっており、これだけの収入では到底生活できません。
とはいえ、慌てることはありません。公的年金が国民年金のみという方は、国民年金基金や付加年金という制度を利用することで、将来受け取れる公的年金の額を増やすことができます。
また、公的年金以外にもiDeCoやつみたてNISA、小規模企業共済といった税制優遇を受けながら長期積み立てできる制度を利用することでも、老後の生活費を確保することができます。特に、iDeCoやNISAは会社員でも利用できる制度なので、年金に不安のある方は誰でも積極的に利用すべきです。
年金が破綻しないか不安
「年金が破綻しないか不安」これもよく聞かれる悩みです。どのような状態を破綻と定義するかにもよりますが、取りあえず年金の給付が0円になることを破綻と定義するのであれば、破綻することはまずないと考えられます。
そもそも公的年金の維持には私たちの納めた年金保険料だけでなく、その他の税金も投入されています。さらに、いきなり国が「年金は破綻したので今後一切支給しません」と言い出せば、国を相手にした訴訟運動が各地で起こる可能性もあり、日本という国の信頼そのものが失墜することにもなりかねません。そして、現在の日本がそこまで行き過ぎたことを実行することも考えにくいです。
ただ、支給開始時期が65歳よりもさらに後ろ倒しで70歳、75歳となることは十分にあり得ます。
もし、年金が破綻しないか不安なのであれば、iDeCoや個人年金保険に加入するなど公的年金以外の私的年金に加入し、公的年金以外でも生活できるだけの資産を形成しておくことで不安を解消することができます。
年金額が減少したり、受け取り年齢が後ろ倒しにされないか不安です
正直なところ、今後年金額の減少や受給開始年齢の後ろ倒しが起こる可能性は十分にありそうです。現に、過去60歳から支給されていた公的年金は、現在は原則65歳からの支給となっています。
これについても年金の破綻と同様に、私的年金への加入や資産形成など老後に利用できる公的年金以外の収入や資産を形成しておくことで不安を和らげることができます。
年金が払い損にならないか不安です
年金は確かに総支払額と受け取れる年金額のみで考えれば、亡くなる年齢によっては払い損となってしまうこともあり得ます。
しかし、年金を保険商品と考えれば払い損にはならないと考えられます。考えてもみてください。国によって運営がされ、税金まで投入されている。障害年金や遺族年金によってけがや病気、死亡のリスクはもちろん老後の老齢給付金までそろった終身保障の保険商品は他にありません。さらに、支払った年金の保険料は全額所得控除となる節税効果も有しています。
年金の目的は老後に受け取れる老齢給付金だけでなく、病気やけが、死亡によるリスクまでカバーできる優秀な保険商品だと考えると、払い損どころかお得な商品に思えませんか? 試しに一度、自身で年金と同様の保険商品を探してみてください。公的年金がなかなかに優秀な保険商品であるか実感できることでしょう。
年金は世間でいわれるほど不安な制度ではない
あまり語られることはありませんが、年金は世間でいわれるほど不安に思う制度ではありません。仮に不安となる部分があったとしてもiDeCoやNISAを利用したり、個人年金保険に加入するなどの方法でカバーすることができます。
もし年金に不安を感じたときは、年金制度の概要や毎月の保険料、そして給付について調べ、それでも足りないと思う部分を個人的に補強してみてください。そうすることで年金の不安は解消され、安心して老後を迎えることができるでしょう。
執筆者:柘植輝
行政書士
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
会社員がもらえる「年金」の最高額とは?「老後の受給額」を増やす方法もあわせて解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月11日 3時0分
-
50歳で「年収300万円」。勤続20年ですが、昇給はたった「2000円」です。このままでは“老後破産”してしまうでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月4日 4時30分
-
50代主婦、将来の年金が「月5万円」しかもらえないと聞きショックです。今から「月10万円」程度でも稼げば、年金額は増えるでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月2日 2時20分
-
個人年金保険は50代からでも間に合う?iDeCo・NISAと比べてどれがいい?FPが解説
ハルメク365 / 2024年4月26日 15時0分
-
40代非正規雇用、老後に受け取れる年金はいくら?
MONEYPLUS / 2024年4月26日 7時30分
ランキング
-
1100円ショップは仕入れ値95円で悲鳴… エアギター選手権は中止に… 歴史的円安の影響どこまで?【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月14日 12時28分
-
2NVIDIA急伸に「追い風受ける日本企業」はここだ 沸騰する半導体市場の最前線をQ&A形式で解説
東洋経済オンライン / 2024年5月14日 7時20分
-
3歴史的円安でも外食最大手ゼンショーHDは過去最高益 「海外進出」が好調 アメリカで展開の寿司店や中国出店の「すき家」など
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月14日 16時49分
-
4“バズる”地方創生請負人が語る、これからの地方。発展のキーワードは「海外進出」と「女性の雇用創出」地域活性化の弊害は「お金を吸い上げていく東京の大企業」
集英社オンライン / 2024年5月14日 8時0分
-
5シャープがテレビ用大型液晶パネルの生産停止を発表 かつては日本の電機産業をけん引…1499億円の最終赤字
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月14日 16時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください