契約社員や派遣社員で働き続ける場合、年金はどれくらい受給できる?
ファイナンシャルフィールド / 2021年5月24日 9時30分
![契約社員や派遣社員で働き続ける場合、年金はどれくらい受給できる?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_106049_0-small.jpg)
働き方の多様化により、学校を卒業して就職した会社で定年退職まで勤める人も、複数回の転職をする人も、契約社員や派遣社員として働き続ける人もいます。
契約社員や派遣社員で働き続けた場合、65歳以降に受け取る公的な老齢年金はいくらになるのでしょうか。
年金は2階建て
日本の公的年金は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の全ての人が加入する「国民年金(基礎年金)」と、会社などに勤務している人が加入する「厚生年金」の2階建てになっています。
国民年金(基礎年金)の支給開始年齢は原則65歳で、納付した期間に応じて受け取る年金額が決まります。令和3年度の国民年金の保険料は月額1万6610円で、20歳から60歳までの40年間の全期間で納付すると、満額の年額78万900円(令和3年4月分から)、月額に換算すると約6.5万円の基礎年金を受け取れます。
厚生年金は、会社などで働いていたときの給料と加入期間に応じて受け取る額が決まります。毎月の給料やボーナスからの天引きで納付された保険料には、国民年金の保険料も含まれていますので、会社などに勤めていた方は国民年金と厚生年金の両方を受け取ることができます。
なお、厚生年金の受給額(平成15年4月以降の納付)についての計算式(年額)は以下のとおりですが、計算式から算出するより、ねんきん定期便やねんきんネットで確認するほうが早く正確な額が分かります。
厚生年金の受給額(報酬比例年金額の年額)
=平均標準報酬額×5769÷1000×被保険者期間の月数×スライド調整率
※平成15年3月以前の納付に関する計算、経過的加算や加給年金、受給時の税金などは考慮しておりません。
契約社員や派遣社員が受給できる年金額
契約社員や派遣社員で働く人には、配偶者の扶養範囲内で働いて厚生年金の保険料を納める必要のない人と、フルタイムまたはフルタイムに近い時間働いて厚生年金の保険料を納めている人がいます。
扶養範囲内で働き、厚生年金の保険料を納めていない人は、国民年金(基礎年金)のみの加入となるため、65歳以降に満額で月額約6.5万円の年金を受給することができます。フルタイムまたはフルタイム勤務に近い働き方をしている人は、国民年金に加え、厚生年金も受け取れます。
では、契約社員や派遣社員が受け取れる公的年金の額を、働く時間と日数から概算で計算してみましょう。時給1250円で、20歳から60歳まで40年間働いたと仮定します。
年収=1250円×6時間×8日×12ヶ月=72万円
年金額≒月額約6.5万円(年額約78万円、20年間で約1560万円)
年収=1250円×6時間×16日×12ヶ月=144万円
年金額≒月額約9.2万円(年額約110万円、20年間で約2200万円)
年収=1250円×8時間×20日×12ヶ月=240万円
年金額≒月額約10.9万円(年額約131万円、20年間で約2620万円)
年収が上がると納める保険料は上がりますが、受け取れる年金額も大きくなります。
働き方を考える
契約社員や派遣社員として働く人がもらえる年金額を知りたい場合は、まずは年収がいくらになるか、例えば時給制の場合は時給と働く時間から確認しておきましょう。時給は仕事内容などにより異なりますし、働く時間についても働く側の要望と、会社の要望によって変わってきます。
もらえる年金の額で働く時間を決めることはないと思いますが、将来受け取れる年金額をざっくりと概算でも知っておくことは大切です。
なお、年金制度が改正されたり、納める保険料や受け取れる年金額の計算式が変わる場合もありますので、最新の情報は日本年金機構のホームページで確認してください。
出典
日本年金機構
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント
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