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過去、日経平均株価指数で「三尊」が現れた後、相場はどうなったか?

ファイナンシャルフィールド / 2021年5月31日 3時30分

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前回は、「酒田五法」における「三山」の1つである「三尊」が現れた後、どのようにトレンドが転換するかについて見てきました。今回は、日経平均株価指数において、実際に三尊がどこで現れ、その後どうなったかを確認していきたいと思います。

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日経平均株価指数で見る三尊

次のチャートは、1991年1月4日から2021年5月18日までの日経平均株価指数の推移です。オレンジ色の丸印が、おおよそ三尊に近い形になっているように見受けられます。
 
実際のチャートでは、きれいに3つの山が現れ、また同水準で2つの谷が位置するのはまれであるため、似たような形状として、この部分を三尊とします。
 
○日経平均株価指数(日足)※1991年1月4日~2021年5月18日


※筆者作成
 
三尊は、ヘッドアンドショルダーズであるため、2つ目の山が、1つ目の山と3つ目の山よりも高くなるのが特徴です。また、1つ目の山の後の谷と2つ目の山の後の谷が比較的近い水準に位置するため、漢字でいうと、文字通り「山」の形を表します。
 
黄緑色の帯は、日経平均株価指数が上昇局面から下降局面に転じた期間を表していますが、三尊はこのサイクル中に出現しました。
 
もう少し詳しくいうと、2003年につけた底値から2007年につけた天井までが、このサイクルでは上昇局面となっていますが、このときの三尊は上昇局面の終盤で現れています。
 
重要なのはこれで、前回お伝えしたように三尊が上昇局面の終盤で現れると、その後のトレンドは下降局面に転換していく可能性が高いといわれるゆえんがここにあります。
 
このときの下降局面は、いわゆるサブプライムローンショックやリーマンショックと呼ばれましたが、結果的に日経平均株価指数はバブル崩壊後の最安値を記録しました。 もう少し視点を大きく持つと、次のようなときも三尊が出現しているということができます。
 
○日経平均株価指数(日足)※1991年1月4日~2021年5月18日

※筆者作成
 
同じチャートではありますが、1992年の安値から三尊が始まり、2001年の安値を下回ったことで三尊が完成していることが分かります。この期間の波は、バブルでつけた天井から続く下降局面の中にありますが、三尊が現れた期間中、長い間、日経平均株価指数は踊り場にあり、相場がもみ合っている状況が続いていました。
 
三尊は通常、上昇局面の中で現れるものですが、このように視点を大きく持つと、下降局面の中においても出現することもあるため、いずれにせよ、相場がどのような局面にあり、どの局面で三尊が現れているかを確認した上で分析を行う必要があります。
 

まとめ

三尊の持つ本来の意味は、相場が大きく煮詰まり、エネルギーがたまった後、爆発することを示唆します。このため、三尊が現れるとトレンド転換が起こる可能性が高いといわれますが、爆発の方向が上に行くか、下に行くかは、三尊がどの局面のどこに現れるかで異なります。
 
このようなことから、三尊が現れたからトレンドが転換すると短絡的に考えず、他のテクニカルツールや手法を活用したり、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)分析を行ったり、複合的にチャートを分析していく必要があることには留意するようにしましょう。
 
次回からは、酒田五法の2つ目、「三川(さんせん)」や「逆三尊(ぎゃくさんぞん)」について見ていきたいと思います。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
 

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