株式投資をやってみたい! そもそも株式投資の仕組みって?
ファイナンシャルフィールド / 2021年6月18日 3時10分
これまで株式投資に興味があっても、最初の一歩がなかなか踏み出せない方もいらっしゃるでしょう。「株式投資は難しい」「リスクが大きい」といったイメージがあるうえに、どのような仕組みなのかがわからないと、始めることを怖いと感じてしまうかもしれませんね。 そのような方に向けて、まずは株式投資の仕組みについて簡単に説明します。
そもそも「株式投資」とは?
株式投資とは、企業が資金調達のために発行した「株」を売買する行為です(現在はペーパレスなので証券の授受があるわけではありません)。
では、「株」とは何でしょうか?
株とは、会社が新しく事業を始めたり事業を拡大させたりするなど、資金が必要になった際に、資金調達の手段として発行するものを株(株式)と呼びます。その株(株式)を投資家(出資者)がお金を出して買い、企業はそのお金で資金調達し設備投資や新規事業、研究開発などを行います。
投資家(出資者)はその株式を保有することで、その会社の株主(オーナー)となり、
●企業の経営に参加する=議決権
●利益の一部を「配当金」や「株主優待」としてもらえる=利益分配請求権
●会社が解散等した場合の残った資産を受け取る権利=残余財産分配請求権
こういったものを得られるのです。
例えば、以下のようなイメージです。
(筆者作成)
株はどうやって買うの?
上記の図ですと、投資家が直接会社に資金を出しているように見えますが、例えば上場企業の株などは、証券取引所を通じて売買されます。証券取引所は東京、名古屋、福岡、札幌にあります。特に東京は一部、二部、マザーズ、ジャスダックと多くの取引所があります。
ただし、個人投資家の場合は証券取引所に出向き、直接購入するわけではありません。株は証券会社を間にはさみ売買を行います。まずは証券会社に口座を開設することから始まります。
どれくらいの資金が必要なの?
株式投資を始めるときに必要な資金、気になりますよね。これは購入する株により金額が変わります。
株を購入するときに必ず見なくてはならないのが「売買単位」です。これは、あらかじめ銘柄ごとに決まっているのです。例えば、1株単位で買うことができる銘柄もあれば、100株単位、1000株単位で買う銘柄もあります。そして、株を売ったり買ったりする単位(売買単位)のことを「単元株」といいます。
つまり、購入価格=株価×1単元(最低購入株数)となりますので、覚えておきましょう。
例えば、ある株式会社(A社)の株価が1800円で単元株数が1000株とした場合、購入価格は180万円ということになります。別の株式会社(B社)の株価が250円で単元株数が100株とした場合、購入価格は2万5000円となり、一概にいくらとはいえません。
よって、ご自身が投資資金としていくら使えるのかを考慮する必要があります(株の購入金以外にも購入時に手数料がかかります)。
株主になったときのメリットは?
株主になったときの権利(※)が、一般的なメリットといえます。具体的には、次の4つが主なものです。
(※)利益分配請求権に相当する部分
(1)売却益(キャピタルゲイン)
株を購入した時点よりも株価が値上がりし、購入時より高い値段で株を売却した場合の差額の利益のことをいいます。もちろん、反対に購入した時点よりも株価が値下がりし、株を買ったときよりも安い値段で売った場合は、その差額分の損益が出ることになります。
(2)配当金(インカムゲイン)
会社が利益を出したとします。その際には、株主に対し利益の一部分が支払われます。これを配当金といいます。多くの会社の配当は年に1回もしくは2回行われ、平均的な配当は2~3%程度です。配当金がない会社もあります。
(3)株主優待
企業が株主に対して独自商品やサービスを提供したりする制度です。優待の内容は一律の場合もありますし、保有している株の数であったり、株の保有期間であったりと、保有者の状況によって異なってくる場合もあります。優待の内容は、自社製品や商品券などの提供が多いようです。日本独特の制度ですが、日本のすべての会社が行っているわけではありません。
(4)貸株(かしかぶ)
貸株というのは、買った株を証券会社に貸し出すことです。これを行うことで、証券会社から金利に相当する分を受け取ることができます(通常は株券を持っているだけで金利がつくことはありません)。
ただし、貸株の金利は銘柄により変わってきますので確認が必要です。また、全証券会社が貸株を行っているわけではありませんので留意しましょう。
これ以外にも、コロナ禍ではなくなっていますが、株主総会に出席するとお土産がもらえたり、懇親会があったりする会社もあります。
ご自身の投資環境を考えて
投資は全財産をつぎ込んで行うものではありません。あくまで余裕資金で行うものです。また、個々人のよってリスクの許容度も異なってきますし、年齢や家族構成によっても変わってきます。投資はあくまで自己責任です。ご自身で無理のない範囲から始めることをお勧めします。
(参考・出典・一部引用)
SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集/株式に関する用語一覧」
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表
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