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エコカーのEV車とFCV車の違い、聞かれたら答えられますか?

ファイナンシャルフィールド / 2021年6月25日 10時0分

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2050年の温室効果ガス排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)実現のための政策を基に、積極的な取り組みをする企業に対して税制優遇措置などが講じられています。   また近年においては、地球温暖化に配慮した二酸化炭素排出量が少ないエコカーに注目が集まっています。今回は、主なエコカーの種類として、EV車とFCV車の違いや特徴などについて確認してみたいと思います。

2050年カーボンニュートラル宣言

世界的な地球温暖化への対策の緊急な必要性を踏まえ、日本では、地球温暖化対策推進法の一部改正案が2021年5月26日に成立しました。その主な改正点は以下の3点です。

(1)2050年カーボンニュートラル宣言を基本理念として明記
 
(2)地方創生につながる再生可能エネルギーの利用促進

再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを排出しないエネルギーのことです。例えば、太陽光、水力、風力、地熱、バイオマスなどがあります。石炭や石油などの化石エネルギーとは違い、枯渇する心配がなく、永久的にエネルギー源として使用できます。
 
(3)企業の脱炭素への取り組みをオープンデータ化

 

EV(電気自動車)の特徴

エコカーとしての認知度や普及度が最も高いのは、EV(Electric Vehicle)となるでしょう。
 
名称のとおり、電気によってモーターを動かして走行し、二酸化炭素を排出せず、環境にやさしい点が最大の特徴です。
 
モーターで駆動するため、ガソリン車のようなエンジン音などによる騒音がなく、静粛性にも優れています。EV車の充電には充電スタンド、もしくは自宅などの家庭用コンセントを利用します。
 
徐々にではありますが、大型商業施設やショッピングセンター、マンションの駐車場、行政施設などにも公共用の充電スタンドの設置が進められており、利便性の向上が図られています。
 
EV車の一般的なデメリットといわれる充電時間がかかる点についても、急速充電が可能な充電スタンドを利用することで、お買い物中などの短い時間でも充電できるようになっています。
 

FCV(燃料電池車)の特徴

もう1つのエコカーは、FCV(Fuel Cell Vehicle)です。燃料電池車と呼ばれるもので、水素と酸素の化学反応により自ら発電し、その電力を使ってモーターを駆動して車を動かします。
 
EV車と違って充電の必要はなく、排出されるのは水のみであるため、環境には極めてやさしい構造となっています。
 
発電のための燃料である水素の補給方法には、直接水素を充填(てん)する「直接水素形」と、水素以外の燃料を使用して車の中で水素を製造する「車上改質形」の2種類があります。
 
水素の補給は専用の水素ステーションで行う必要がありますが、現状でのFCV車の最大のデメリットとして、この水素ステーションの設置箇所が限定されている点が挙げられます。
 
一般社団法人 次世代自動車振興センターによると、2021年6月現在の全国の水素ステーションの設置箇所は、合計で147ヶ所(そのうち首都圏が56ヶ所)となっています。
 
FCV車を利用する上で不可欠となる水素ステーションの設置状況は、いまだ途上段階といえ、FCV車の普及と水素の安定かつ安価な供給のためには、今後のさらなる整備が重要なポイントになると思われます。
 

まとめ

現状において、EV車の蓄電池が経年劣化する点や、エコカーの車両本体価格が比較的高価となる点などの課題はあります。
 
しかしエコカーには、一定の条件を満たす場合には購入時のCEV(Clean Energy Vehicle)補助金やエコカー減税、グリーン化特例、さらには自治体ごとに設定する優遇措置などが講じられています。
 
また、ガソリン代などの負担と比較すれば、全体的な維持費も比較的安価に抑えられるメリットがあります。
 
今後、2050年カーボンニュートラル宣言の実現に向けて、新たな政策が打ち出されてくることと思われますが、その実現のためにはわれわれ一人ひとりの実践や意識の変革が必要となります。
 
私自身も次のマイカーの買い替えには、EV車やFCV車を検討したいと思っています。
 
出典
一般社団法人 次世代自動車振興センター 水素ステーション整備状況
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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