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障害年金は等級の違いでどう変わる?

ファイナンシャルフィールド / 2021年7月1日 10時10分

障害年金は等級の違いでどう変わる?

公的年金には、老齢年金だけではなく、遺族年金・障害年金もあります。今回は障害年金について考えてみましょう。

障害年金とは

障害年金は、病気やけがをして生活や仕事ができなくなったり、制限されたりするようになったときにもらえる年金です。
 
障害年金には国民年金に加入している方がもらえる「障害基礎年金」と、厚生年金に加入している場合にもらえる「障害厚生年金」があります。
 
障害基礎年金には1級と2級があり、障害厚生年金には1級と2級、さらに3級と障害手当金があります。
 
(注)障害手当金とは、厚生年金加入中に初診日があり、初診日から5年以内に治ったが、障害の程度が3級よりは軽いが一定の障害が残った場合にもらえます。
 

障害年金の等級による金額の違い

障害基礎年金は、2級の場合は老齢年金の満額プラス子の加算がもらえます。1級の場合は、老齢年金の満額の1.25倍プラス子の加算がもらえます。
 
障害厚生年金は、2級の場合は報酬比例部分の年金額に配偶者加給年金額が加算されます。
 
1級の場合は、報酬比例部分の年金額(2級の金額)の1.25倍に配偶者加給年金額が加算されます。3級の場合は、報酬比例部分の年金額(2級の金額)だけで配偶者加給年金額は加算されません。
 
障害手当金は一時金で、報酬比例部分の年金額の2年分がもらえます。
 
※厚生年金の報酬比例部分の年金額は、厚生年金に加入していた月数で金額が変わります。しかし、加入月数が少ないと金額があまりにも少なくなるので、加入月数が300日未満の場合は300月として計算することになっています。
 

障害年金がもらえる障害の程度とは

障害年金がもらえる障害の程度は法律で定められています。国民年金法施行令別表と厚生年金保険法施行令別表第1及び第2(※)をご覧ください。
 
私見になりますが考え方としては、

1級=常に援助が必要で主に寝たきりで過ごす状態
2級=時々援助が必要で主に自宅で過ごす状態
3級=仕事は何とかできるけれども1日通しての仕事は困難で軽労働しかできない状態
障害手当金=3級よりも軽度で症状が固定している状態

となります。
 

障害年金の手続きで注意すること

障害年金の手続きは老齢年金や遺族年金よりも難しい手続きです。「外部障害(眼・聴覚等。肢体の障害)」なら、状態にもよりますが、少々難しくても本人や家族でもできないことはないかもしれません。
 
しかし、下記のような理由から、「精神/知的障害」は専門家に依頼すると良いかもしれません。
 
障害年金の請求には医師の「診断書」が必要なのですが、「精神/知的障害」の場合、いくつか問診する項目があります。いつも自宅ではぐったりしていても医師の前ではしっかり話したり、いつもと違い元気に見せたりする方がいらっしゃるそうです。
 
いつもと違う症状の軽い状態の診断書が年金事務所に提出されると、軽い等級で審査されてしまったり、障害年金不該当となったりします。審査が不服の場合は、審査請求や再審査請求の制度はありますが、初回の審査を覆すのは困難といわれています。
 
専門家の場合は、上記のようなケースのことまでよくわかっていますので、適時・適切なアドバイスをしてくれます。
 
そのほか専門家に依頼したほうが良いケースとして、集める書類が多い場合、初診日の証明が難しい場合、医師が障害年金の診断書の作成に慣れていない場合、本人や家族が申立書などの書類の作成ができない場合などが考えられます。
 
専門家とは、社会保険労務士・弁護士・病院の相談員(精神保健福祉士・社会福祉士)です。報酬を得て障害年金の請求代理ができるのは、社会保険労務士と弁護士だけです。
 
依頼する障害年金が複雑な内容の場合は、有料の専門家に依頼することをお勧めします。
 
出典
(※)厚生労働省「国民年金法施行令別表 厚生年金保険法施行令別表第1及び第2」
 
執筆者:北山茂治
高度年金・将来設計コンサルタント

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