住宅ローンはネット銀行がお得! 上手に活用する方法
ファイナンシャルフィールド / 2021年7月8日 9時15分
近年、ネット銀行の名前を目にすることが多くなってきました。決済のキャッシュレス化が進むのと同様に、ネット銀行も利便性の高さで利用者が増加傾向にあります。同時にネット銀行の住宅ローンも徐々に認知度が上がってきています。 そこでネット銀行の住宅ローンのメリットやデメリットについて詳しく解説します。住宅ローンを検討している人はぜひ参考にしてください。
ネット銀行とは?
ネット銀行とは、従来の銀行のように本店や支店を持たず、主にインターネット上で取引を行う銀行を指します。口座開設や振り込み、ローンの申し込みなどがインターネットで完結します。
店舗の維持費や人件費などのコストが最小限に抑えられるため、手数料が安いなど利用者のニーズに合ったサービスを受けられるのが特徴です。
インターネット以外にも提携先ATMが都市部やショッピングセンターの中などに設置されているため、現金の入出金にも便利です。
ネット銀行で住宅ローンを組むメリット
ネット銀行で住宅ローンを組むメリットは数多くあります。住宅ローンは店舗に出向いて相談しながら検討したいという人には、不明点が多くて何かと不安なこともあるでしょう。しかしネット銀行の住宅ローンには次のようなメリットがあります。
・一般的な銀行と比べて金利が低い
・手続きがネットで完結する
・各社独自の優遇サービスが受けられる
いずれも住宅ローンを選ぶうえで非常に魅力的な点といえます。
一般的な銀行と比べて金利が低い
ネット銀行の住宅ローンの最大のメリットは、一般的な銀行に比べて金利が低い点にあります。変動金利・固定金利ともにネット銀行の金利は低いのが特徴です。住宅ローンは何千万円もの多額の融資を受けるため、0.1%違うだけで返済額にかなりの差が出てきます。
一般的な銀行に比べてコストが低く抑えられるため、金利が低く設定できるのです。
手続きがネットで完結する
ネット銀行は実店舗を持たない分、ネット上のシステムが充実しています。住宅ローンの申し込みから審査、契約まですべてネットで完結するネット銀行がほとんどです。ネットなら時間を気にせず、24時間365日自宅で手続きができ非常に便利です。
お仕事などで平日の昼間は銀行窓口に行けない人に最適なサービスといえます。
ただし、住宅ローンの借り入れ前に、ネット銀行が指定する司法書士との面談が必要な場合もあるため注意しましょう。
各社独自の優遇サービスが受けられる
ネット銀行の住宅ローンを利用すると、各社独自の優遇サービスが受けられます。例えば、住宅ローンに付帯している団体信用生命保険が保険料や金利に上乗せなしで利用できるサービスなどがあります。諸費用は抑えたいけれど、保障を手厚く設定しておきたい人におすすめです。
その他、一部繰上返済手数料が無料のサービスなどが充実しており、余裕のある時に気軽に繰上返済ができます。
ネット銀行の住宅ローンで注意したいポイント
住宅ローンを利用するにあたって多くのメリットのあるネット銀行ですが、デメリットや注意したいポイントがあります。具体的には次のような点が挙げられます。
・窓口がないため不便に感じることがある
・審査が厳しい
住宅ローンは借り入れるお金が多額なため、慎重に選びたいものです。デメリットも考慮して、契約するかどうかを検討しましょう。
窓口がないため不便に感じることも
ネット銀行の特性である店舗がないことを不便に感じる人もいるでしょう。不動産業者やローン担当者を介さずに自分でネット上にて情報を入力しなくてはなりません。必要書類の提出も基本的にネット上でアップロードして行うため、不慣れな人は時間がかかる可能性があります。
ネット銀行では店舗がない分、住宅ローンの専用ダイヤルなどを設けています。不明点などがあれば、専用ダイヤルやインターネット上にあるチャットサービスを利用しましょう。
審査が厳しい
ネット銀行の住宅ローンは対面で契約者とやり取りができないため、審査が厳しい傾向にあります。審査に通らなかった場合、他の銀行でまた住宅ローンの申し込みをしないといけないため、非常に時間がかかることがあります。
ネット銀行の住宅ローン契約までの流れ
ネット銀行では申し込みから審査、契約手続きまですべてインターネットで行われます。住宅ローンのシミュレーションなどが設けられている場合は、事前に利用するのもよいでしょう。毎月の返済額や借入可能額などが調べられます。ネット銀行によって若干の違いはありますが、審査の流れは次のとおりです。
- 1.仮審査申し込み
- 2.本審査申し込み
- 3.契約手続き
- 4.住宅ローン借り入れ
それぞれについて詳しく解説します。
仮審査申し込み
仮審査申し込みはネット銀行の公式ホームページを開き、マイページ登録やログインをするところから始めましょう。仮審査申し込み画面で必要事項を入力した後、ネット銀行で仮審査を行います。
仮審査の結果の回答までにかかる日数は、ネット銀行によって異なり、即日回答という銀行もあれば、3営業日以内や5営業日後などさまざまです。仮審査の結果は登録したメールあてに届きます。
本審査申し込み
仮審査を通過すれば、本審査にうつります。本審査もネット上でできる銀行がほとんどですが、郵送されてきた本審査の書類に記入して返送するネット銀行もあります。本審査では必要書類の提出が必要です。一般的に次のような書類を提出します。
・本人確認書類
・収入証明書類
・物件関連書類
物件関連書類は住宅の種類によって必要な書類が異なるため、事前にチェックして漏れのないようにしておきましょう。この時に団信などの保険の申し込みが必要です。ネット銀行からの案内や公式サイトから保険会社のサイトに遷移して、ネット上で申し込みが完了します。
書類の不備などがない場合は、審査結果は1週間~10日ほどで届きます。
契約手続き
正式な契約手続きは、書面またはネット上での手続きになります。条件や借入希望日の確認をして契約書を作成してもらいます。
契約後はネット銀行から担当の司法書士を紹介されます。面談の日にちを決めて登記についての打ち合わせを行いましょう。この時、登記費用(登録免許税および司法書士への報酬)が必要になります。
住宅ローン借り入れ
司法書士からネット銀行に登記書類の確認が取れた時点で、融資の手続きが行われます。事前に登録しておいたネット銀行の口座に借入金が振り込まれます。
その後、司法書士が法務局で登記申請を行います。保証会社を設定していない場合は、住宅ローンを組んだネット銀行が第一位の抵当権を設定する仕組みです。
ネット銀行で住宅ローンを検討しよう
金利の低さや諸経費が安く抑えられるネット銀行は、契約者にとって多くのメリットがあります。住宅ローンの契約を機にネット銀行をメインバンクとして利用すると何かと便利です。
住宅ローンを組むことを考えている人は、金利や優遇サービスなどに着目して、ネット銀行も視野に入れて検討してみましょう。毎月の返済や一部繰上返済などもインターネットで気軽にできるため、忙しい人も計画的に返済の管理が可能です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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