年金を増額させる方法って? 今すぐにできることは?
ファイナンシャルフィールド / 2021年7月23日 23時10分
![年金を増額させる方法って? 今すぐにできることは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_111249_0-small.jpg)
セカンドライフを迎えると、収入が限られる方もいらっしゃるでしょう。 セカンドライフの収入の柱となるのは年金ということも多いでしょうが、年金には公的年金のほかに、個人年金保険などいくつかの種類があります。 将来、受け取る年金額を増やすには、どのような方法があるのかを確認してみましょう。
個人年金保険に加入し続けるのは大変?!
年金額の不足分を補うものとして登場したのが、生命保険会社の個人年金保険です。
ただ、かつて人気であった頃は、利回りそのものが良い傾向にあったこと、またこのほかに年金に特化した金融商品がなかったことが要因といえるかもしれません。
確かに個人年金保険は、終身で受け取ることができたり、一定期間のみ受け取ることができたりと使い勝手が良いのですが、その反面、保険料が高いことが多いです。
また、保険料支払い後に据え置き期間があったりするため、加入時期によっては、年金として受け取れるのが70代半ば以降になってしまうということも考えられます。
個人年金保険そのものは、年金を上乗せするのには良い選択肢のひとつだと思います。ただ、加入するタイミングや資金的な余裕などを考えて、判断することが大切です。
国民年金加入者なら付加年金がおすすめ
年金の上乗せ制度のなかで、国民年金の「付加年金制度」というものがあります。付加年金は国民年金保険料を支払うときに、月額400円を上乗せして付加保険料を納付するというものです。
付加年金額は、「200円×付加保険料納付月数」となっています。納付した保険料は、わずか2年で取り戻せる制度です。実際に、いろいろな方法で年金を増額することができますが、「2年で元が取れる」はうれしい制度です。
資産運用が得意な人のなかには、付加年金制度ではメリットを感じられないという人もいらっしゃるかもしれませんが、確実性のある制度であることは見逃せません。
また、払い込んだ保険料が、全額、所得控除の対象となるのはメリットでしょう。国民年金保険の第1号被保険者なら、まずは付加年金から検討してみるのはいかがでしょうか。
iDeCo(イデコ)で年金を上乗せする
iDeCoという名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?iDeCoは個人型確定拠出年金であり、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。ただし、加入するか・しないかは任意です。
公的年金とiDeCoの違いは、公的年金の場合、支払保険料の金額と受取金額が確定しているのに対し、iDeCoの場合、支払金額は決まっているのですが受取金額はいくらになるのかが分からないという点です。
その理由は、名称にもあるように「確定拠出」であり、その後は、自分で運用しなければならないという決まりになっているからなのです。
自分で運用先を選び運用できるので、運用がうまくいけば、支払った以上の金額を受け取ることが可能となるメリットがあります。
また付加年金と同じように、掛け金全額が所得控除になりますし、運用益も非課税。年金として受け取る場合には「公的年金等控除」が受けられ、一時金を選択した場合には「退職所得控除」の対象となります。
いずれのタイミングでも節税効果があるのが人気を集めている理由です。加入できるのは、(1)自営業などの国民年金の第1号被保険者、(2)60歳未満の厚生年金保険の被保険者、(3)専業主婦(夫)などの国民年金の第3号被保険者です。
(1)と(3)はそのままなのですが、(2)の対象者はちょっと複雑です。
具体的には、企業年金制度のない会社員、iDeCoに加入することを認めている企業型確定拠出年金の加入者、確定給付企業年金・厚生年金基金に加入している人、国家公務員・地方公務員の共済組合員の方、および私学共済の加入者の人(私学共済の加入者の方のうち、iDeCoに加入することを認めていない企業型確定拠出年金の加入者の方は加入できません)です。
会社員などの場合、自分が加入できるかが分からないなら、勤務先の総務などで確認してください。
ただし、あくまでも年金制度です。原則60歳までは受給できません。掛け金は5000円以上、1000円単位で設定できます。限度額は加入資格によって違いがありますが、年額14.4万円~81.6万円です。
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(出典:iDeCo公式サイト(※))
節税効果は魅了的ではありますが、無理のない金額で投資することが大切です。
年金の増額方法は、上記以外にも自分で投資するという方法もあるかもしれませんし、アパートなどを運営して家賃収入を得るという方法もあるかもしれません。
いずれにしても、将来受け取る大切なお金です。分からないままに投資をするのではなく、しっかり制度を理解してから、スタートしてください。
出典
(※)iDeCo公式サイト
執筆者:飯田道子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
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