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パートも厚生年金に加入できる! 加入条件とメリット・デメリットを解説

ファイナンシャルフィールド / 2021年8月28日 22時30分

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平成28年10月から社会保険(厚生年金保険・健康保険)の適用範囲が拡大し、一定の条件を満たせば扶養範囲内で働いていたパートの方も厚生年金保険に加入できるようになりました。しかし、自分が条件に当てはまっているのか分からない方もいるでしょう。   今回は、厚生年金保険の加入条件、加入するメリット・デメリットについて解説します。

厚生年金が適用拡大! 加入条件について

平成28年10月から厚生年金保険の適用範囲が拡大され、これまでパートやアルバイトで働いていた方も条件を満たす場合は被保険者になっています。さらに令和4年10月と令和6年10月からは従来の規定が改定され、対象者が増える予定です。
 
事業所の規模、労働時間、賃金、勤務時間などをもとに条件が決められているので、ここでは厚生年金保険の加入条件について詳しく見ていきましょう。

 

厚生年金の適用拡大はいつから?

厚生年金保険の適用範囲は平成28年10月、令和4年10月、令和6年10月と段階的に拡大します。
 
現在、厚生年金保険の対象者でないパートの方も、条件に当てはまると制度が改定された時点から加入対象者となります。

 

適用対象となる要件

厚生年金保険の加入対象となる条件は以下の通りです。
 

対象 条件 平成28年10月から 令和4年10月から 令和6年10月から
勤務先 事業所の規模 短時間労働者を除く被保険者の総数が
常時500人超
短時間労働者を除く被保険者の総数が
常時100人超
短時間労働者を除く被保険者の総数が
常時50人超
短時間労働者(パートやアルバイト) 労働時間 週の所定労働時間が20時間以上30時間未満 変更なし 変更なし
賃金 月額8万8000円以上 変更なし 変更なし
勤務期間 雇用見込みが1年以上 雇用見込みが2ヶ月超 雇用見込みが2ヶ月超
その他 学生でないこと 変更なし 変更なし

 
労働時間や賃金、学生でないことといった条件は変わりませんが、職場の被保険者の総数、勤務期間は段階的に変更されます。
 
上記の条件に当てはまると、厚生年金保険だけではなく健康保険においても被保険者になります。

 

保険料の納付方法

厚生年金保険に加入すると、給与天引きで保険料を納めます。保険料の半分は会社が負担するため、残りの半分が自動的に天引きされる仕組みです。

 

パートが厚生年金に加入するメリット

社会保険の適用拡大によって、パートの方が厚生年金保険・健康保険に加入すると以下のようなメリットがあります。
 

・もらえる年金が増える
・障害年金・遺族年金が充実する
・健康保険の給付を受けられる

 
受給できる年金や給付金が増えるので、加入することでもしものときの備えが手厚くなります。具体的にどのような恩恵を受けられるのか把握しましょう。

 

もらえる年金が増える

公的年金制度には、20歳以上60歳未満のすべての方が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金があります。厚生年金加入者は国民年金と厚生年金の両方に加入することになり、加入することで老齢基礎年金だけではなく老齢厚生年金も受給できます。
 
将来もらえる年金額が増える可能性があり、老後に不安を感じている方にとってはうれしい備えです。
 
また、保険料は会社が半分支払うため、自分が払っている額の2倍の額が支払われています。少ない負担でより多くの給付につながります。

 

障害年金・遺族年金が充実

公的年金制度で受け取れる年金は、老後に給付される老齢年金だけではなく障害年金・遺族年金もあります。
 
厚生年金保険に加入すると、障害年金・遺族年金も上乗せされるため、もしものときに安心です。
 
病気やけがで生活や仕事が困難になり、障害等級1・2級に該当した場合は、障害基礎年金に加えて障害厚生年金も支給されます。3級やそれより軽い障害であっても、厚生年金保険に加入していれば年金や一時金の給付対象です。
 
遺族年金は、被保険者が亡くなったときに生計を維持されていた遺族が年金を受け取れます。厚生年金保険に加入すると、遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金も受給可能です。

 

健康保険の給付を受けられる

健康保険に加入すると傷病手当金や出産手当金が受け取れます。傷病手当金は、業務外のけがや病気で療養のための働けなくなると受け取れる給付金で、給付額は給与の3分の2相当です。
 
被保険者が出産のため会社を休む場合、産前42日・産後56日までの期間、給与の3分の2相当の額の出産手当金を受け取れます。

 

パートが厚生年金に加入するデメリット

パートの方が厚生年金保険に加入する場合は、デメリットも考慮しなくてはいけません。会社員の夫の扶養に入っていた方は、扶養を外れて保険料を支払うことになるため手取りが減ってしまいます。
 
保険料は会社との折半ですが、これまで負担がなかったことを考えると家計に影響が出るでしょう。勤務時間を増やして減少分を補うなど、働き方を見直すと良いかもしれません。
 
また、厚生年金保険の加入条件は、すべてに当てはまる場合が対象です。ひとつでも当てはまらないものがあると加入できないため、加入したくない方は働く条件を調整するという方法もあります。
 
一方、夫が自営業者の場合、妻はもともと国民年金に加入していたので厚生年金保険に加入するメリットのほうが大きいです。

 

パートが厚生年金に加入するための手続きとは

適用拡大によって厚生年金保険・健康保険に加入する場合は、勤務先を通して手続きをします。任意で加入するかどうか選べるわけではなく、適用条件に当てはまる場合は原則加入となります。
 
健康保険については、以前の健康保険から脱退するための手続きが必要です。
 
国民健康保険に加入していた方は、お住まいの市区町村役場の窓口で国民健康保険の資格喪失の届け出をします。配偶者の健康保険に加入していた方は、配偶者の勤め先を通して資格喪失の届け出をしましょう。

 

パートが厚生年金に加入すると年金給付が手厚くなる

社会保険(厚生年金保険・健康保険)の適用拡大により、パートの方も厚生年金保険に加入できるようになりました。
 
厚生年金保険に加入すると、国民年金と厚生年金の2階建てになるため、老齢年金、障害年金、遺族年金などの保障が手厚くなります。健康保険では傷病手当金や出産手当金も給付対象です。
 
一方、保険料が給与天引きされることで、配偶者の扶養に入っていた方は手取りが減ってしまいます。手取り額や将来の保障を考慮し、今後の働き方について考えてみるといいでしょう。

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
 

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