年収500万の会社員、将来いくら年金を受給できる?
ファイナンシャルフィールド / 2021年8月30日 23時0分
![年収500万の会社員、将来いくら年金を受給できる?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_114908_0-small.jpg)
年収が500万円あれば、同世代の平均年収より多いと感じる人もいるでしょう。しかし、「今の生活にもそれほど余裕はないのに、老後は大丈夫だろうか」と不安になることもあるはずです。 年収500万円の人がもらえる年金だけでは、老後資金が足りなくなる可能性は高いです。老後安定した生活を送るなら、今のうちに対策を考える必要があるでしょう。 この記事では、年収500万円の人がもらえる年金と老後資金の貯め方を解説します。
年収500万円の人がもらえる年金
年収500万円の会社員が将来もらえる年金額を三井住友銀行のシミュレーションで試算したところ、以下のようになりました。
厚生年金:8.4万円/月
国民年金:6.4万円/月
シミュレーションの条件は、以下のとおりです。
現在の年齢:40歳
就業開始年齢:22歳
就業終了年齢:60歳
年収500万円あれば基本的な暮らしを送れますが、もらえる年金は月15万円ほどです。今の手取りと比べると少ない、と感じる人が多いのではないでしょうか。
年収500万円の人に必要な老後資金
総務省統計局が調査した「家計調査報告」の2020年(令和2年)平均結果の概要によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における平均的な支出額は、26万3662円となっています。また、単身世帯では13万8542円です。
このデータだけ見ると、単身世帯はもちろん、夫婦2人のみの世帯で配偶者が専業主婦(夫)だった場合でも、「年金だけで足りそう」と感じる人が少なくない額です。
また、年齢を重ねるにつれて必要な医療費は増えていきます。また、持ち家を持っていない場合は家賃が大きな負担です。
年金だけでは日々の生活だけでお金を使い切ってしまうので、自分で老後資金を貯めておく必要があるでしょう。
老後資金を増やす方法とは?
年収500万円のままでは、もらえる年金が十分ではなく老後の暮らしに困る可能性もあります。そこでここからは、公的年金制度以外でもらえる年金の額を増やせる制度を3つ解説します。
・財形貯蓄への加入
・確定拠出年金への加入
・つみたてNISAの活用
上乗せ年金の制度を知り、早めに活用しましょう。
財形貯蓄への加入
財形貯蓄とは、給料から毎月一定額を天引きしてもらい、会社を通じ貯金をする制度です。財形貯蓄でお金を貯めておけば、普通預金よりも高い利息でお金を管理できます。
また、貯蓄額は毎月天引きされるので、貯金が苦手な人も自動的にお金を貯められるでしょう。
確定拠出年金への加入
確定拠出年金とは、毎月掛け金を支払い運用することで、将来運用益とともに掛け金を受け取れる制度です。確定拠出年金の制度を取り入れている会社は多いので、会社に制度が用意されているのであれば、まずは会社のものに加入するのがよいでしょう。
もっとお金を貯めたい場合は、個人型確定拠出年金iDeCoに加入するのがおすすめです。掛け金は5000円以上1000円単位で選択できるので、個人でも老後のために何かしたい人は検討してみてください。
つみたてNISAの活用
つみたてNISAとは、毎月定額(年間40万円まで)を積み立てて投資に回せる制度です。投資で得られた配当金や利益は、つみたてNISAなら非課税です。さらに、購入手数料は0円で、選択できる商品については信託報酬額が低いものがそろっているため、低コストで運用が可能です。
投資するお金は毎月口座から自動で引き落とされるので、投資初心者に向いているでしょう。
老後に向けて効率的に貯金をするには
年収500万円の場合、毎月多額のお金を上乗せ年金に回すことが難しい家庭もあるでしょう。そのため、少しでも支出を抑え節約し、貯金につなげることも大切です。
効率的に今のうちから貯金をする方法は、以下のとおりです。
・支出の内訳を調べる
・固定費を減らす
・使える控除を探す
家計の実態を把握し、通信費、家賃、光熱費などの毎月かかるお金はなるべく減らしましょう。また、年収500万円でも使えるお得な控除は存在します。
例えば、医療費控除は年間で使った医療費の額が10万円を超えていれば使える控除です。また、ふるさと納税をしている場合、申告することで節税できます。
控除をうまく活用し、手元に残るお金を増やしましょう。
年収500万円の人は計画的な貯金が大切
年収500万円の人は、将来年金が不足する可能性が高いです。年金だけでは足りなくなる可能性をしっかり認識して、お金を貯めておきましょう。
老後資金の確保には、上乗せ年金の利用と計画的な貯金がおすすめです。少しでも早く自分にできることから始め、安心できる老後の暮らしを手に入れましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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