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定年退職までに住宅ローンの繰上げ返済は必要? ローン利用者で繰上げ返済を検討している人の割合は?

ファイナンシャルフィールド / 2021年8月31日 3時0分

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定年退職後の生活について考えたことはありますか?少子高齢化が進み、厚生年金の受給開始年齢が2013年に65歳からに引き上げられ、今後さらに支給年齢が遅くなる可能性も否定できません。   また、「老後資金2000万円」が話題になって以来、老後資金が2000万円程度は必要だと考える人が増えたことでしょう。   三井住友信託銀行株式会社が設置している「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」は、20歳~64歳の男女1万人を対象に調査を実施しました(※1)。老後資金はいくら必要か等聞いていますので、結果を見ていきましょう。

老後資金の必要額は平均1807万円

家計における「老後資金の必要額(おおむね65歳以降の生活資金で公的年金の支給以外に自分で準備する金額)」を尋ねたところ、全世帯の平均で1807万円となりました。年代別に見ると、年代が高いほど必要な額が多くなる傾向があり、60〜64歳では2349万円、50〜59歳で2014万円、40〜49歳で1742万円、30〜39歳で1688万円、20〜29歳で1363万円となりました。
 
全世帯では、必要な老後資金については「わからない、見当がつかない」が40.7%と最も多く、次いで「特別な資金の用意は必要ない」が12.5%となりました。具体的な金額としては「1500万円~2500万円」がボリュームゾーンのようで、やはり「老後資金2000万円」が目安になっているようです。
 

現役世代に繰上げ返済でできるだけローン残額を減らしたい人は66%

退職後は、公的年金以外に自分で準備する資金を加えた金額で生活することになる人が多いと思われます。その際に、住宅ローンのような大きな支出があると家計を圧迫してしまいます。そのため、現役時代に繰上げ返済してローン残額を減らしたり、退職金の一括返済を考えたりする人が多いのではないでしょうか。
 
そこで、ローン利用者の「リタイア時の家計負債」に対する意識を聞いたところ、全体では「老後生活費を圧迫するので、現役時代にできるだけ繰上げ返済などをしておき、ローン残額を減らしたいと思っている」が66.4%を占めました。年代別に見ると、30〜39歳が72.6%と最も多く、次いで20〜29歳が69.4%で、年代が上がるほど下がっていき、60〜64歳では54.5%という結果に。
 
また、「リタイア時の退職手当(会社からの退職金など)で、ローン残額を一括返済すればよいので、繰上げ返済などは不要と考えている」と回答した人は13.1%でした。年代別で見ても大きな差はありませんでした。
 
一方、「リタイア後もローンの返済を続けるので、繰上げ返済や退職金での一括返済などは考えていない」が20.5%と、意外と多い結果に。年代別では、年齢が上がるほど割合が高くなり、最も低い30〜39歳の14.9%に対し、60〜64歳では2倍以上の34.0%になりました。
 
住宅ローン金利は、ゼロ金利政策およびマイナス金利政策により、非常に低い金利水準で推移してきました。もし、資産運用で得られる収益でローンの返済ができるのであれば、リタイア後もローンを返済することは可能でしょう。
 

70歳までの就業が努力義務に。65歳以降でもローンは返済可能?

令和3年4月から、改正高年齢者雇用安定法が施行されました。65歳までの雇用確保を義務とすることに加え、70歳までの就業確保が努力義務となっています。これに伴い、 再就職援助措置・多数離職届等の対象が追加されます(※2)。
 
大まかに言うと、高年齢者を会社の都合で解雇するときは、その人の再就職支援をしなくてはならないし、ひと月に多くの高年齢者を会社の都合で辞めさせるときは、会社がハローワークに届け出る義務があるというようなことです。政府は、65歳以降も働きたい人は、働いて給与収入を得ることができるようにと考えています。そうすれば、退職後にローンを返済しつづけることができそうです。
 
とはいえ、高齢になると体力も心配です。やはり、返済能力が高いうちになるべくローン残額を減らしておいた方がいいでしょう。
 
※1:三井住友信託銀行株式会社:リタイア時に住宅ローンは「返す?」「返さない?」~令和時代の家計の選択肢
2:厚生労働省:改正高年齢者雇用安定法が令和3年4月から施行されます
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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