税金のキホン! 主な税金、納める時期を知っておこう
ファイナンシャルフィールド / 2021年9月3日 0時0分
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所得税、固定資産税、住民税、贈与税、相続税など、私たちの生活には必ず税金が関わってきます。主な税金を納める時期、把握していますか? 2021年も残すところ約4ヶ月。年末や来年に向けて税金を納める時期を知っておきましょう。
税金を知る
そもそも税金とはどういうものでしょうか。税金は、国民の「健康で豊かな生活」を実現するために、国や地方公共団体が行う公的サービスの財源となるものです。公的サービスである年金、医療、水道、道路、教育、警察、消防、防衛といった費用は、広く公平に分担すべきであり、税金は社会生活の会費といえます。
税金の種類を知る
税金は、「何に課税されるか」「誰に税金を納めるか」によって分けられます。
・何に課税されるか
所得(利益)を対象とする「所得課税」、物品やサービスの消費(購入)等を対象とする「消費課税」、資産の取得・保有等を対象とする「資産課税」があります。
所得課税は所得税、法人税、住民税など、消費課税は消費税、酒税、たばこ税、自動車重量税など、資産課税は相続税、贈与税、登録免許税などです。
・誰に税金を納めるか
国に納める「国税」、都道府県や市町村といった自治体に納める「地方税」があります。
主な税金の納める時期を知る
税金は、国税、地方税合わせて40種類以上あり、課税のタイミングで納税するもの、納税の時期が決められているものがあります。納税時にお金が足りないと慌てないよう、主な税金の納める時期を確認しておきましょう。
・所得税
1年間の所得に対して課税される国税です。納税期限は確定申告の期限と同じで、令和3年分は令和4年3月15日(火)まで。振替納税は、令和4年4月中旬~下旬(未確定)です。
(出典:国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」)
所得金額や税額など一定の条件に該当する場合は、その年の所得税の一部をあらかじめ納付するという予定納税があります。予定納税は、予定納税基準額の3分の1の金額を、第1期分として7月1日から7月31日までに、第2期分として11月1日から11月30日までに納めます。
・住民税
1月1日時点で住民票がある区市町村に納める「地方税」です。前年の所得に対して課税される「所得割」と、所得に関わらず課税される「均等割」があります。例えば、去年退職して今年は無職、去年は黒字で今年は赤字といったケースなどでは、納税資金の確保に注意しましょう。
納付期限は、一括払いは6月末、4期分割は第1期が6月末、第2期が8月末、第3期が10月末、第4期が翌年1月末です。
・固定資産税
1月1日時点で固定資産(土地・建物・償却資産)を所有している人に課税される地方税です。納付期限は市町村ごとに異なります。一般的には、一括払いは6月末、4期分割は、第1期が6月末、第2期が9月末、第3期が12月末、第4期が翌年2月末です。
・贈与税
個人から財産をもらったときに課税される国税です。納税は、財産をもらった年の翌年2月1日から3月15日の間です。
・相続税
相続した財産に課税される国税です。納税期限は、相続人が亡くなったことを知ってから10ヶ月以内です。
・自動車税・軽自動車税
4月1日現在で自動車・軽自動車を所有しているときに課税される地方税です。4月1日以降に廃車、売却しても、所有者の抹消登録や登録変更をしなければ納税の通知が届きますので、手続きは確実に行いましょう。
納付期限は、自動車は都道府県税で6月末、軽自動車は市町村税で5月末です。
・国民健康保険税
日本の健康保険制度は「国民皆保険」なので、職場の健康保険や後期高齢者医療制度の加入者、生活保護を受けている人以外は国民健康保険に加入します。
加入している世帯に対して課税されるのが国民健康保険税で、地方税(市町村税)です。賦課方式は市町村によって異なり、所得割、均等割、資産割などがあります。前年の所得が高かったときには税額が上がりますので、納税資金の確保に注意しましょう。
納税期限は市町村によって異なります。一般的には、一括払いは7月末、分割払いは7月末から翌年3月末まで9期分割です。
自分の納税を管理しよう
国税、都道府県税、市町村税と納付先が異なると、税金の納付期限も異なります。納付書払いの場合は、うっかり期限を忘れて滞納してしまったり、口座振替の場合でも、振替口座の残高不足で滞納になってしまったりすることがあるかもしれません。自分に該当する税金の納税予定表を作っておく、カレンダーに納付期限を記入しておくなどして納税予定を管理しましょう。
前年の所得に対して今年の納税額が決まる税金もあります。確実に納税できるように納税資金を管理しましょう。ただし、不測の事態で納税資金の確保が難しくなることもあるはず。そんなときは税金を滞納するのではなく、早めに納付先に相談したりしましょう。
社会は支え合いにより成り立っています。税金はよりよい社会をつくるために使われるもの。社会の一員として、気持ちよく納税し、納めた税金がどう使われているかにも関心を持ちたいものです。
出典
財務省「税の種類に関する資料」
国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」
執筆者:正田きよ子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
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