年金請求書ってなに?届くのはいつ?
ファイナンシャルフィールド / 2021年9月26日 23時0分
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現在の老齢年金受取開始年齢は65歳となっています。老齢厚生年金に関しては、その人の生年月日に応じて特別支給の老齢厚生年金を受け取ることができます。 ただ、老齢年金を受け取るためには、受給資格を得ているだけではなく、自分から給付を請求する必要があります。今回は、老齢年金受給の手続きに必要な年金請求書について解説します。
老齢基礎年金
国民年金に加入しており、加入期間が10年以上ある方は、65歳から老齢基礎年金を受け取ることができます。この10年には免除期間や納付猶予期間も含まれます。ただし、満額受給するためには40年間保険料を払っていることが必要となります。
したがって、未納期間がある場合や、免除や納付猶予の適用を受け、追納していない場合などは満額受給ができませんので、注意が必要です。
(出典:日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」(※1))
老齢厚生年金
老齢基礎年金の受給資格があり、厚生年金に加入していた被保険者期間がある方は、65歳から老齢厚生年金も受給できます。また、誕生日が昭和36年4月1日以前の男性、そして昭和41年4月1日以前の女性は、その人の誕生日に応じた特別支給の老齢厚生年金を受給できます。
特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢はその人の誕生日によって異なります。
(出典:日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」(※2))
老齢年金を受給するためには?
老齢年金を受給するためには、年金請求書を提出し、年金の請求手続きを行う必要があります。
■年金請求書とは?
年金請求書は、年金の請求手続きを行う際に必要なものです。その人の受給開始年齢に到達する3ヶ月前に日本年金機構から送られてきます。
年金請求書には、それまでの年金加入の記録も同封されていますので、その記録内容を必ずチェックするようにしましょう。不明な点や漏れ、誤りが見つかった場合はすぐに年金事務所に連絡し、訂正請求を行うようにしてください。
■年金請求書が送られてきたら?
受給開始年齢に到達する3ヶ月前に年金請求書が届き、同封されている年金記録に間違いがないことが確認できたら、請求書によって年金の請求手続きを行うことになります。
請求手続きは、受給開始年齢の誕生日の前日以降に行うことができます。その際には、年金請求書と添付書類を併せて提出するようにしてください。
添付書類として年金手帳のほか、戸籍謄本や住民票、所得証明書などさまざまなものが必要ですので、年金請求書が届いた時点でどの書類が必要なのかを確認し、漏れのないように準備しておきましょう。
■年金請求書の提出先
年金請求書の提出先は、国民年金のみに加入していた方とそれ以外の方で異なります。
20歳から60歳まで国民年金のみに加入していた、いわゆる自営業者の方の提出先は市区町村の年金担当窓口となります。それ以外の、20歳から60歳までの間に厚生年金被保険者期間がある方や、国民年金第3号被保険者(専業主婦(夫))の方は、年金事務所に提出します。
■特別支給の老齢厚生年金の請求手続き
特別支給の老齢厚生年金が受給できる方に対しても、受給開始年齢に到達する3ヶ月前に年金請求書(事前送付用)が届きます。誕生日前日が受給権の発生日となりますので、その日から提出できます。
提出先は年金事務所です。添付書類をそろえていくことも忘れないようにしましょう。
ちなみに戸籍謄本などの書類は受給権の発生日以降に公布されたもの、かつ、年金請求書の提出日前6ヶ月以内に発行されたものである必要がありますので、注意してください。
(出典:日本年金機構「老齢年金の請求手続き」(※3))
老齢年金はいつから支給される?
年金請求書を提出してから1~2ヶ月後に、「年金証書・年金決定通知書」が送られてきます。そしてその1~2ヶ月後から年金の受給が開始されます。
その際には「年金のお支払いのご案内」が届きますので、指定した金融機関にどれくらいの額が振り込まれるのか、年金通知書と併せて確認するようにしましょう。年金の支給は原則として偶数月に前2ヶ月分が振り込まれます。
まとめ
年金は自分から請求の手続きを行わなければ受給できません。また、年金の請求には時効があることも覚えておきましょう。
年金を受ける権利は、基本的に権利発生から5年で時効です。ただし、平成19年7月7日以降に受給権が発生した年金については、法改正により5年を経過しても自動的に時効を迎えることはなく、国が個別に時効を適用することにより消滅します。
出典
(※1)日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
(※2)日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
(※3)日本年金機構「老齢年金の請求手続き」
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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