主婦が始めるならNISAとiDeCoどっちがいいの?
ファイナンシャルフィールド / 2021年9月25日 3時30分
NISAもiDeCoも、老後の資産形成に利用しやすい制度であることから、どちらかを始めてみたいと考える方も多いのではないでしょうか。 本記事では、NISAとiDeCoの特徴やメリット・デメリットを紹介します。そのうえで、主婦が始めるのならどちらがよいのかを知っておきましょう。
NISAとiDeCoのメリット・デメリット
まず、NISAとiDeCoのメリット・デメリットを紹介します。名前は聞いたことがあっても、どちらも似たような制度だと勘違いしている方もいるかもしれません。この見出しで、それぞれの違いについてしっかりと理解しておきましょう。
NISA
NISAは非課税になる「NISA口座」内で、毎年決められた金額内であれば、購入した金融商品によって得られる利益が非課税になる制度のことです。投資で得た金額が非課税になることや、購入回数に制限がないことなどがメリットとして挙げられます。
投資信託や株式投資などで得た利益は通常、普通分配金と譲渡益に約20%の税金がかかりますが、NISAなら非課税です。しかし、非課税期間終了時に含み損があると元本が切り下げられることや、繰越控除の適用がないなどのデメリットがあります。
iDeCo
iDeCoは「個人型確定拠出年金」と言われるもので、「確定拠出年金法」に基づき実施されている私的の年金制度です。積み立てた掛け金は全額所得控除となり、運用益が非課税になることなどがメリットとして挙げられます。
しかし、iDeCoの運用状況によっては資産が増減する可能性があり、原則60歳までは運用している資産を引き出せないなどのデメリットがあります。また、口座管理手数料や給付事務手数料などがかかることも知っておきましょう。
年収103万円ならつみたてNISAがおすすめ
もし、パートの年収が103万円以下の主婦であれば、つみたてNISAにしたほうがメリットが大きいと言えます。つみたてNISAとは、通常のNISAとは違い毎年最大40万円・最大20年と長期間で運用できるのが特徴です。
投資できる商品がNISAよりも安定性を重視した商品に限られますが、国の基準を満たした長期運用向け投資のみとなっていることから、投資に関する知識があまりない方でも、コツコツと自動で投資できるので手間もかかりません。
iDeCoは口座管理や加入時などに手数料がかかりますが、つみたてNISAは手数料がかかりません。また、途中解約ができるので、利益が出ているときを見て引き出せるなどのメリットがあります。
また、iDeCoは積み立てた掛け金が全額所得控除されますが、年収103万円以下の場合は所得税がかからないため、所得控除の制度を利用することができません。もし、所得税がかかるほど働いているのであれば、年間の還付額を考慮したうえでiDeCoを検討してもよいでしょう。
NISAとiDeCoは併用してもよい?
NISAとiDeCoは併用が可能です。それぞれの特徴をしっかりと理解すれば、併用しても問題はありません。
例えば、老後資金を優先するのであれば、iDeCoを優先してNISAを上乗せすれば上手に併用できるでしょう。反対に、教育資金などライフイベントのためにお金を貯めることを優先したいのであれば、いつでも自由に解約ができるNISAを優先しましょう。
うまく併用するコツは、掛け金を同じにするのではなく、優先順位が高い方の掛け金を多くすることです。ただし、年収が少ないのであれば、無理に併用する必要もないでしょう。
投資は将来のことをきちんと考えてから行おう!
老後資金を貯めたい、子どもの教育費を貯めたいなど、投資を始める理由は人それぞれに異なります。まずは目標をしっかりと立てて、NISAとiDeCoの特徴やメリット・デメリットを理解したうえで、自分にあったものを選びましょう。
NISAとiDeCoは併用して運用できるので、資金に余裕があれば活用してみてください。そのときは、掛け金を同じにするのではなく、何のためにお金を貯めたいのかをしっかりと考えて優先順位を決めるとやりやすいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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