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106万円の壁を超えたら、社会保険には入らなければならない?

ファイナンシャルフィールド / 2021年11月23日 9時40分

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給与所得者の配偶者ならば、社会保険料を納めずに、給与所得者の会社の健康保険サービスや基礎年金が受け取れます。   しかし、年収106万円(月額8.8万円)以上で、一定条件にあてはまると社会保険料(厚生年金保険料+健康保険料)を支払わなければなりません。これを「106万円の壁」と呼びます。   この壁は、今後法改正により対象となる条件などが変わってきますので、必ずしも年収106万円を超えたすべての人が社会保険料を支払う必要はありません。以下、その条件を詳しく見ていくことにしましょう。

「106万円の壁」の対象者

 

1. 対象の勤め先

現在は、従業員数が501人以上の勤め先の方が対象ですが、制度改正により社会保険の加入適用範囲が次のように拡大されます。


(1)2022年10月~ 従業員数101人以上の勤め先
(2)2024年10月~ 従業員数51人以上の勤め先

 

2. 労働条件等

上記1の勤め先に勤務されている方が以下のすべてに該当する方は、社会保険料の支払い義務が発生します。


(1)週の所定労働時間が20時間以上
(2)月額賃金が8.8万円以上
(3)2ヶ月を超える雇用の見込みがある
(4)学生ではない

 

社会保険加入のメリット

上記のとおり、該当者は社会保険料を支払う必要がありますが、必ずしも悪いことばかりではありません。社会保険料を支払うことで、次のようなメリットを享受できます。
 

1. 年金

年金が「2階建て」になり一生涯受け取ることができます。次の3つの年金を充実することができます。
 

(1)老齢年金

受給資格を満たした方で、65歳以上になれば、従来の老齢基礎年金に加え、老齢厚生年金が上乗せで受給できます。年収106万円(月収8.8万円)の厚生年金保険料と2階(報酬比例部分)がどれくらい増えるか目安を確認してみます。
 


(出典:厚生労働省「社会保険適用拡大ガイドブック」より抜粋)
 

(2)障害年金

病気やけがなどで障害状態と認定された場合に支給される年金ですが、これも老齢年金同様に2階建てとなり、障害基礎年金に加え、障害厚生年金を受給できます。
 
また、障害の範囲が広がります。3級やそれより軽い障害の場合には、国民年金加入だと障害年金を受給できませんが、厚生年金に加入すると、障害厚生年金または障害手当金(一時金)の支給を受けることができるようになります。
 

(3)遺族年金

被保険者が亡くなったときに、遺族に対して支払われる遺族年金も従来の遺族基礎年金に加え、遺族厚生年金が上乗せされて受給できます。
 

2. 医療保険の充実

次のとおり、健康保険に加入することにより、医療保険がさらに充実します。
 

(1)傷病手当金

業務外の事由により療養にために働くことができないときは、その働くことができなくなった日から起算して3日を経過した日から働くことができない期間(最長1年6ヶ月間)、傷病手当金(給与の3分の2相当)が支給されます。
 

(2)出産手当金

被保険者が出産のために会社を休み、報酬が受けられないときに、産前42日・産後56日までの間、出産手当金(給与の3分の2相当)が支給されます。
 

まとめ

以上で見てきたように、「106万円の壁」を超えると、一定の条件に該当する人は、社会保険料(厚生年金保険料+健康保険料)を支払わなければなりませんが、メリットも享受できます。
 
こういったことを踏まえて、どのような働き方が良いのかを選択してみると良いと思います。
 
出典
厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト「動画・チラシ・ガイドブック」
厚生労働省「社会保険適用拡大ガイドブック」
厚生労働省「配偶者の扶養の範囲内でお勤めのみなさまへ」
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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