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ロボアドバイザーとはどんなもの? 使い方のヒント

ファイナンシャルフィールド / 2021年11月30日 14時10分

ロボアドバイザーとはどんなもの? 使い方のヒント

AI(人工知能)が進化する中、投資の世界にもこうした流れが到来して、投資のアドバイスをロボットが行うことを意味する「ロボアドバイザー」が、多くの金融機関のウェブサイトで登場しています。   ロボアドバイザーとはどんなものなのか、どう使うのがよいのか、考えてみましょう。

ロボアドバイザーの役割とは?

投資の際に重要なのは、投資対象を複数選び、それぞれの投資割合を決めることです。なぜなら、同じ値動きをしない投資商品を複数持てば、投資のリスクをある程度分散できるからです。投資商品には値動きの幅が大きいものと小さいものがあります。
 
したがって、まず投資商品の価格が下がっても、どれくらいなら自分にとって許容範囲なのか(リスク許容度)を判断した上で、それに見合う投資商品を選び、組み合わせる割合(ポートフォリオ)を決める必要があります。
 
ロボアドバイザーは、簡単な質問(主に6~8問程度)に回答するだけで、自分に合った投資商品を選ぶための助言(アドバイス)をしてくれる便利なサービスです。
 

ロボアドバイザーの種類

一口にロボアドバイザーといっても、大きく2つの種類にわけることができます。
 
<投資助言型>
主に最初に投資をする際に、どんな投資商品をどのくらいの割合で買ったらよいのかを提示し、そうした割合の投資商品を含む投資信託やETF(上場投資信託)などの購入を提案するものが多い傾向があります。
 
助言に関する手数料は無料のところがほとんどです(投資信託の信託報酬などはあり)。
 
<投資一任型>
購入する投資商品を自分で選ぶことなく、一定の金額を投資するだけで、購入する投資商品を決めて投資を始めてくれます。
 
その後も時間の経過とともに購入した投資商品の割合が変わると、一定のタイミングで元の割合に戻す(リバランス)機能がついているものがあります。積立投資ができるものもあります。
 
投資一任型は、運用を任せるための手数料がかかります。
 

どんな人に向いているのか?

どちらの種類のロボアドバイザーを利用するにしても、「投資」ですので「元本保証商品は提案されない」ことを認識しておく必要があります。必ず得をするという保証もありません。ロボアドバイザーであっても、投資リスクがゼロになるわけではないことは大前提です。
 
<投資助言型>
投資を始めるにあたり、どんな投資商品をどのくらいの割合で買ったらよいのか、という情報だけを得たい人に向きます。証券会社や銀行のウェブサイトに多数この種類のものが掲載されています。投資信託などの購入は自分で行います。その後も、以下の判断を自分で行います。


・投資を継続するかどうか
・継続する場合は、買い付ける投資商品を変更するかどうか
・買い付けた投資商品割合が変わった時にどうするのか(そのままにしておく、その後は買付比率を変えていく、保有している投資商品を売買して元の比率に戻す、など)

<投資一任型>
育児や仕事などで忙しいなど、実際に自分で投資商品を売買するなどの運用する時間がない人や、投資の勉強をする手間や時間をかけたくない人に向きます。
 
手数料を払っても、投資金額だけを決めて、投資商品の購入からリバランスまで、すべて任せたい人に向きます。証券会社などのほかに、独立系の資産運用会社でも取り扱われています。
 

ロボアドバイザーの使い方のヒント

自分で投資を考えるのが面倒だから、すべてをロボアドバイザーに任せれば安心というわけではありません。
 
どちらの種類のロボアドバイザーを選んでも、投資する以上、資産価格は変動するので、投資したらしっぱなしではいけません。きちんと投資した後の情報をこまめにチェックしてその後も確認をする必要があります。
 
投資初心者だからと、投資一任型のロボアドバイザーにせっせとお金を預けるだけでは、投資のことを一生わからないで終わってしまうかもしれません。もうかればよいですが、仮に損した時に自分ではその原因が特定できず、手数料をかけて期待した効果が出なかったとしても、ロボアドバイザーは責任をとってくれません。
 
そこで、お勧めなのは「投資の仕方を実践で覚えるためにロボアドバイザーを使う」という方法です。


1.ロボアドバイザーの助言する資産配分(ポートフォリオ)をいくつか確認する(投資一任型でも、質問に答えると資産配分までは教えてくれるものもあります)。

2.気になる資産配分を採用して、まずは月1万円などの少額でそれに見合う投資信託などを買ってみる。

3.1年間同じ投資信託に同額(月1万円など)の投資を続ける(ドルコスト平均法という投資手法)。

4.投資信託の仕組みや投資対象の値動きの幅などを把握する。

5.損益状況を確認する。

6.自分にとって値動きの上下幅が大きすぎると感じる場合:債券や先進国の資産比率を増やす。

もう少し値動きの幅が大きくてもよいと感じる場合:株式や新興国の資産比率を上げる。

こうして、少しずつ自分の投資対象とするべき商品の特徴をつかみ、リスクとの付き合い方を見直しながら、全体の金額も増やしていきます。そうすれば、始まりはロボアドバイザーでも、自分流の投資手法が見えてくるのではないでしょうか。
 

まとめ

人生100年時代といわれ、公的年金だけを頼みに生活するには限界があります。たとえ興味がなくても、どこかで投資も視野に入れていかなければならない時代になりつつあります。
 
こうした時代だからこそ、本当に自分に合った投資を、ロボアドバイザーをきっかけに探していきながら、投資と向き合っていくことが大切かもしれません。
 
執筆者:岩永真理
一級ファイナンシャル・プランニング技能士

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