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配偶者も子もいない叔父が亡くなったら、財産はどこに行くの?

ファイナンシャルフィールド / 2021年12月9日 11時30分

配偶者も子もいない叔父が亡くなったら、財産はどこに行くの?

生涯未婚率が増加している現在、今後は配偶者も子もいない方の相続問題が増えていくことも予想されます。   仮に配偶者も子もいない方が亡くなった場合、その方の財産はどこへ行くのか、相続財産の行方について考えていきます。

まずは相続人の範囲を確認

相続人となれる人の範囲は民法によって決まっています。まず、亡くなった方に配偶者がいる場合は必ず相続人となり、そして子や父母、兄弟姉妹がいれば、以下の優先順位で配偶者とともに相続人となります。

    

相続人となる方
常に相続人となる 配偶者
第1順位 子(子が亡くなっていれば孫、孫も亡くなっていればひ孫)
第2順位 父母(亡くなっていれば祖父母)
第3順位 兄弟姉妹(亡くなっていればおい・めい)

※筆者作成
 
上記の相続に関する基礎知識を基に、配偶者・子がいない方の相続財産の行方について、今回はおい・めいの立場から叔父が亡くなったケースの相続関係を考えていきます。
 

祖父母がいる場合

おい・めいにとって祖父母がいる場合、叔父の相続人としては父母に当たるその祖父母が第2順位に該当するため、全ての相続財産を受け取ります。
 
すでに祖父母(叔父の父母)が亡くなっている場合は、存命していれば曽祖父母(叔父の祖父母)が全額相続することになります。
 

叔父におい・めいの親以外にも兄弟姉妹がいる場合

亡くなった叔父の父母・祖父母が他界している場合、叔父の兄弟姉妹、つまりおい・めいの親や、その他の兄弟姉妹が存命していれば、相続財産は全額、兄弟姉妹が相続します。
 
そして、叔父の兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合に、おい・めいが相続人として財産を相続することになります。なお、相続人に該当するおい・めいが複数人いるような場合は、それぞれ等しい割合で財産を相続することになります。
 

遺言書の内容次第では相続の在り方が変わる

ここまでに説明した相続の在り方は、あくまでも原則論です。もし叔父が遺言書を作成していた場合、基本的には叔父の遺言書どおりの相続になります。
 
そのため、例えばおい・めいに当たる方のみしか親族が存在しておらず、本来であれば叔父の相続人となれる状況であっても、遺言書の内容によっては相続人となれないこともあり得るのです。
 
具体的には、「相続財産を全て●●(おい・めい以外の方)に遺贈する」などという記載が遺言書にある場合、おい・めいは相続財産を取得することができません。
 
なぜなら、兄弟姉妹(おい・めい)以外の相続人には遺留分という最低限の相続分が民法によって保障されているのですが、遺留分は兄弟姉妹(おい・めい含む)には適用されないからです。
 

配偶者も子もいない叔父の相続財産はおい・めいに行く可能性はある

叔父に配偶者も子もいない場合、相続財産は最終的においやめいが相続人として相続できる可能性があります。
 
しかし、おい・めいには遺留分が存在しないため、遺言書の存在と内容によっては叔父の相続財産を一切受け取れない場合もあり、相続人として財産を相続できるかどうかは最後まで分かりません。
 
叔父には配偶者も子もいないからと、おいやめいに当たる自分が財産を相続できるだろうと過度に思わない方が後でがっかりしないで済むかもしれません。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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