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中卒の生涯年収ってどれくらい? 他の学歴との差は?

ファイナンシャルフィールド / 2021年12月26日 23時10分

中卒の生涯年収ってどれくらい? 他の学歴との差は?

私たちが生活していく上で、お金は必要不可欠なものです。しかしお金は誰にも平等に与えられているわけではなく、学歴や業種によって年収が異なっています。ここでは、中卒の生涯年収に焦点を絞って見ていきたいと思います。

中卒の生涯年収の推移

ユースフル雇用統計2020によれば、中卒の生涯年収は男性で約2億円、女性で約1億5千万円となっています。この数字は、学校卒業後にフルタイムの正社員を続けた場合の60歳までの生涯賃金となっており、退職金は含まれていません。もし退職金や平均の引退年齢まで働いた賃金を足すと、男性においては約2億4千万円となっています。
 
厚生労働省が発表している同一企業型職業の生涯年収の推移を見てみると、1990年には退職金等を含めない生涯年収が約2億3千万円となっていて、最後に調査がされた2012年には約2億2千万円となっており、1千万強の違いがあります。
 
この結果を見ると、中卒の生涯年収は年々減少傾向にあると言えます。高卒や大卒でも同じ傾向が見られることから、これは中卒に限った話ではありません。
 

学歴別の生涯年収の差

では、中卒と他の学歴との生涯年収の差はあるのでしょうか。男性の退職金を含めず、60歳まで働いた条件での生涯年収は高卒で約2億1千万円、大卒では2億7千万円となっています。中卒の生涯年収2億円と比べてみると、高卒との差は大きくはありませんが大卒では大きな差が見られます。
 
さらに、退職金や平均的な引退年齢までの賃金を加味すると、高卒では約2億6千万円、大卒では約3億3千万円となり、中卒の2億4千万円と比べると差が広がっています。退職金や引退年齢までの賃金を見てみても、学歴による差が大きくなっていることが分かります。中卒では、退職金と引退年齢までの賃金も低くなっているということが見てとれます。
 

学歴による生涯労働時間の差

中卒の方が働き始めるのが早いので、当然生涯の労働時間が長くなります。男性では中卒で12万時間、高卒で11万時間、大卒では9万時間ほどとなっています。女性は結婚での引退も絡んでくるためか若干少なくなっています。
 
企業別での労働時間に大きな差は見られませんが、大企業になるほど労働時間が短くなる傾向にあります。一般的に大企業には高卒、大卒が多い傾向があるので、その分中卒の労働時間が伸びている要因になっているといえます。
 

生涯年収に差が出来る要因

このように学歴での生涯年収があるのはなぜかということを考えてみると、まずは初任給の金額の差があります。普通に考えると、中卒の方が生涯働く時間は多くなるのでその分生涯年収も多くなると考えられなくもないですが、中卒、高卒、大卒の順番に初任給の金額も多くなっていくのが一般的です。
 
さらに、昇給や役職に関しても学歴が1つの基準になっています。業種や会社によって必ずしも関係があるとは言い切れませんが、中卒よりも高卒、大卒の方が昇給額が高く、昇進もしやすいのが現実です。どの学歴でも初めは賃金に大きな差はないように感じますが、長い目で見ると大きな差になっていくのです。
 
さらに、就職の際にも差があります。一般的に、高卒や大卒の方が大きな企業に入りやすく、募集要項にも高卒以上、大卒以上と書かれていることも珍しくありません。小さな企業は賃金が低いとは言い切れませんが、比較すると大企業の方が年収が高いことが多いことは事実です。こうしたところも、生涯年収に差が出来る要因になっていると言えます。
 

中卒の生涯年収のまとめ

中卒の生涯年収は、高卒や大卒と比べると低くなる傾向があるようです。その要因には勤める企業の大きさや初任給、昇給の金額の差が大きいと言えます。日本は学歴が重要視されることが多く、仕事においても例外ではありません。
 
もちろん絶対視されているわけではないので、自分の能力次第で大きく生涯年収が大きく変わることも考えられますが、統計上の中卒の生涯年収は男性で約2億円、女性で約1億5千万円となっています。
 
出典
・厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査結果の概況
・ユースフル労働統計2020 ―労働統計加工指標集―
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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