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相場の下落局面で出てくる「フラット」波。どういう意味?

ファイナンシャルフィールド / 2021年12月29日 4時40分

相場の下落局面で出てくる「フラット」波。どういう意味?

前回は、エリオット波動理論における修正波の1つのパターンである「ジグザグ」波について見てきました。今回は、修正波のもう1つのパターン、「フラット」波についてお伝えしていきたいと思います。

エリオット波動理論における波形取りのおさらい

下の図は、エリオット波動理論における「衝撃波」と「修正波」の関係を示したものですが、点線を軸に左側が衝撃波、右側が修正波と2つに分けることができます。
 
衝撃波は、第I波、第II波、第III波、第IV波、第V波の5つの波で構成され、修正波は、A波、B波、C波の3つの波で構成されます。
 

※筆者作成
 
今回も前回と同様、修正波について見ていきますが、中でも「フラット」波と呼ばれる波形パターンについて確認していきたいと思います。
 

フラット波とは

前回見てきた「ジグザグ」波では、A波、B波、C波それぞれが構成する波の数は「5:3:5」でした。フラット波では、A波、B波、C波それぞれの波の数は「3:3:5」で構成されます。
 
○フラット波

※筆者作成
 
フラット波におけるA波・B波は共に、a波、b波、c波の3つの波で構成されますが、C波については、1波、2波、3波、4波、5波の5つの波で構成されます。
 
フラット波の基本形としては、「B波はA波の始点を超えない」、「C波はA波の終点を下回らない」といったルールがありますが、分かりやすくいうと、フラット波は「揉み合い相場」であることを物語っています。
 
ただし、実際にはB波がA波の始点を超えることもあれば、C波がA波の終点を下回ることもあるため、揉み合い相場の波形と捉えておくと良いでしょう。
 
投資家心理としては、A波で下落し、B波でA波の下落分を戻し、再びC波でA波と同程度下落しているため、相場の方向性が不透明で、相場を動かす新たな材料を待っているといった局面と考えることができます。
 

まとめ

ジグザグ波も、フラット波も、修正波という点では同じですが、フラット波では相場が揉み合うのが特徴です。
 
このため、さらに揉み合い相場が長引く場合、応用として、ダブルフラットと呼ばれるフラット波が2回現れるパターンや、トリプルフラットと呼ばれるフラット波が3回現れるパターンも存在します。
 
また、フラット波とフラット波の間にX波を置いた波形取りもあり、フラット波を判別するのは非常に難しいといえます。
 
投資初心者の方でエリオット波動理論に興味を持たれる場合は、これまでお伝えしてきた基礎的な事柄を身に付け、応用編として修正波の波形パターンへの理解を深めていくと良いかもしれません。
 
次回は修正波であるジグザグとフラットが、実際のチャートでどのように描かれているかについて見ていきたいと思います。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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