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バブル崩壊後の下落相場は「ジグザグ」!? どういう意味?

ファイナンシャルフィールド / 2021年12月29日 4時50分

バブル崩壊後の下落相場は「ジグザグ」!? どういう意味?

これまで2回にわたり、エリオット波動理論における修正波の2つのパターン、「ジグザグ」波と「フラット」波はについてお伝えしました。今回は、ジグザグやフラットが実際のチャートでどのように描かれているのか確認していきたいと思います。

エリオット波動理論における波形取りのおさらい

チャートを確認する前に、復習としてエリオット波動理論の「衝撃波」と「修正波」についておさらいしておきます。
 
衝撃波は、第I波、第II波、第III波、第IV波、第V波の5つの波からできており、修正波は、A波、B波、C波の3つの波からできています。下の図において、点線を軸に左側が衝撃波、右側が修正波です。
 
衝撃波は上昇波動、修正波は調整波動(下落波動)ですが、上昇の後に調整が入るといったイメージで捉えます。
 

※筆者作成
 

日経平均株価指数で修正波を確認する

修正波には大きく分けて「ジグザグ」波と「フラット」波の2つがありますが、ジグザグ波は、A波、B波、C波がそれぞれ「5:3:5」の波で数えられるのに対し、フラット波は、A波、B波、C波がそれぞれ「3:3:5」の波で数えられるという違いがあります。
 
それでは、日経平均株価指数を参考に、ジグザグ波とフラット波が実際のチャートでどのように描かれているのか見ていきましょう。
 
〇日経平均株価指数(日足)

※筆者作成
 
上のチャートには、大文字のA波・B波・C波と小文字のa波・b波・c波がありますが、大文字がジグザグ波、小文字がフラット波という位置づけです。
 
このチャートでのジグザグ波は、その前に続いた衝撃5波の戻り相場で、ジグザグ波のB波において、a・b・cのフラットパターンが形作られています。ジグザグ波ではA波の下落により、いったん相場が底をつけましたが、B波(だましのB波)で戻り、その後、C波においてさらに下落が続いたことが分かります。
 
特徴的なのが、ジグザグ波のB波がフラット波になっており、ここで揉み合い相場が現れている点です。これは、投資家がジグザグ波のA波終点を下落相場の底と捉えたものの、強い上げ材料が乏しかったため、ここから買い上がるか、それとも売るべきかを決められず、しばらく迷っていたことを示唆しています。
 
結果的に、ジグザグ波のC波によって日経平均株価指数の長期下落が続く形になりましたが、ジグザグ波におけるA波が5波動になった場合、このような結末を迎えることはしばしば起こり得ます。
 

まとめ

日経平均株価指数では、修正C波によって調整局面(下落局面)が終わりを迎え、その後はアベノミクス相場に代表されるように上昇波動としての衝撃波が続いています。
 
もう1段階高い階層では、この衝撃波は本当に衝撃5波なのか、それともジグザグ3波を「A波」とした場合の戻り「B波」なのかはまだ確定していませんが、バブル相場の最高値を上回らなければ、「B波」であったことになります。
 
つまり、日経平均株価指数の超長期波動では、天井はそう遠くはないだろうと見立てることができるかもしれません。
 
もしくは、すでに終わっていると判断している投資家もいるかもしれませんが、エリオット波動理論においては、波形のパターンに従ってシナリオを立てていくことができるため、どちらかというと長期投資をする際の投資理論と捉えておくと良いでしょう。
 
次回はエリオット波動理論から見た、戻り相場の水準についてお伝えしていきたいと思います。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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