30歳でNISAやiDeCoを始めたらどれくらい節税できる?
ファイナンシャルフィールド / 2022年1月6日 13時10分
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節税対策として人気のあるNISAやiDeCoですが、30歳から運用を始めた場合、節税効果はどれくらい得られるのでしょうか。本記事では、NISAとiDeCoの節税ポイントを踏まえつつ、節税シミュレーションを紹介します。 NISAやiDeCoに興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
NISAの節税ポイントと節税シミュレーション
NISAは、「NISA専用口座」を作り、その口座内で運用した金融商品から得られる「利益」や「受け取った配当」が非課税になる制度です。
まず、NISAの節税ポイントを確認しつつ、30歳から始めた場合の節税シミュレーションを見ていきましょう。
節税ポイント
NISAで非課税となる利益は、主に下記であげる2種類です。
●購入した株式や投資信託を売却したとき
●購入した株式や投資信託を保有している間に配当金などを受け取ったとき
通常、株式や投資信託を運用したときには、配当金や分配金、譲渡益などの運用益に対して20.315%の税金がかかります。
しかし、NISAなら運用益が非課税になるため、10万円の利益が出た場合、2万315円の税金を差し引かれることなく、そのまま手元に残せます。
30歳でNISAを始めた場合の節税シミュレーション
では、三井住友銀行の「税軽減シミュレーション」を参考に、つみたてNISAを30歳から始めた場合の、節税シミュレーションを見ていきましょう。
年収:500万円
毎月の積立金額:3万円
積立期間:20年
想定される運用利回り:3%
上記であげる条件をもとに試算した結果、つみたてNISAの運用益の非課税効果は合計53万4247円でした。
iDeCoの節税ポイントと節税シミュレーション
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、任意加入できる私的年金制度の1つです。自営業者や個人事業主など、厚生年金に加入していない人が行うイメージがありますが、会社員の人でも加入可能です。
ただし、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」によって拠出限度額は変わってきますので、始める際にはよく確認しましょう。
節税ポイント
iDeCoの節税ポイントは3つあります。
●掛け金:全額所得控除
●運用益:非課税
●受給時:退職所得控除もしくは公的年金等控除
掛け金が全額所得控除の対象となるため、年末調整すれば所得税と住民税の負担が軽減されます。また、NISAと同じで運用益は非課税です。
iDeCoは、原則60歳にならないとお金が受け取れません。受給時に、一時金としてお金を受給すれば退職所得控除、年金方式にすれば公的年金等控除が受けられるでしょう。
30歳でiDeCoを始めた場合の節税シミュレーション
では、つみたてNISAとiDeCoを30歳から始めた場合の節税シミュレーションを、三井住友銀行の「税軽減シミュレーション」を参考に見ていきましょう。年収などの条件は、つみたてNISAと同じ条件をもとに試算しています。
年収:500万円
毎月の積立金額:1万円
想定される運用利回り:3%
まず、iDeCoの所得税・住民税の軽減効果は、年間2万4000円。60歳までの合計は72万円であることがわかりました。次に、運用益の非課税効果は、合計44万7215円でした。
つみたてNISAとiDeCoの運用結果は、下記を参考にしてください。
●積立総額:1080万円
●運用益(非課税):483万1218円
●非課税による軽減効果:98万1462円
積立総額と運用益(非課税)の合計は、1563万1218円になります。
自分にあった方法で節税しよう
30歳でNISAとiDeCoの運用を始めた場合、NISAの非課税効果は合計53万4247円、iDeCoの場合は合計44万7215円です。しかし、iDeCoは所得税・住民税の軽減効果もあるため、60歳まで合計72万円の軽減効果が期待できます。
NISAとiDeCoを比べると、節税効果が高いのはiDeCoですが、それぞれの内容や特徴を確認して、自分にあったものを選ぶことが大切です。老後資金を貯めるのならiDeCo、資金をいつでも引き出しできる利便性を求める人はNISAがおすすめです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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