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緊急事態宣言が明けてから、人々の消費支出はどれぐらい増えた?

ファイナンシャルフィールド / 2022年1月16日 3時10分

緊急事態宣言が明けてから、人々の消費支出はどれぐらい増えた?

令和4年がスタートしました。昨年までは新型コロナウイルスの影響により緊急事態宣言が発令され、外出もままならない時期も長かったかと思います。   そんな緊急事態宣言中と、発令される前や解除されたタイミングでは、消費支出にどのような違いがあったのでしょうか?各種統計から見ていきたいと思います。

緊急事態宣言の期間は?

まず緊急事態宣言の期間を確認します。これまで令和2年と令和3年に計3回(延長や一部区域のみの実施含む)発令されており、それぞれの期間は以下のとおりでした。
 

回数 期間 日数
第1回 令和2年4月7日~5月25日 49日
第2回 令和3年1月8日~3月21日 73日
第3回 令和3年4月25日~9月30日 159日

※新型コロナウイルス等感染症対策推進室(内閣官房) 「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の実施状況に関する報告」より筆者作成
 
上記期間内において緊急事態宣言が発令されていた都道府県には増減があり、全てが対象だったのは令和2年4月16日~5月14日のみで、それ以外の期間は指定された区域のみとなっています。
 

緊急事態宣言期間中と、それ以外の期間の消費支出の動向は?

総務省が発表している「家計調査報告」の月次報告を見ていくと、消費支出の動向と緊急事態宣言のつながりが分かりやすく出ていました。
 
以下、2人以上の世帯での緊急事態宣言発令中の月と、その前後の月の消費支出全体、食料費および外食にかけた費用をピックアップします(令和3年3月・4月は宣言の解除期間とも重なりますが、発令中として扱っています)。
 


※総務省統計局 「 家計調査(家計収支編) 調査結果」(月次報告)より筆者作成
 
表の赤い部分は緊急事態宣言が発令されていた月で、青い部分はその前後の月です。緊急事態宣言が発令されると消費支出は全体で3万円程度落ち込み、宣言が解除されると2万円程度回復する傾向となっています。
 
令和2年12月と、再び緊急事態宣言が発令された令和3年1月は消費支出の差が5万円ほどと大きくなっていますが、12月についてはボーナスの支給や年末の消費需要などもあることから、こうした結果になったとも考えられます。
 
一方、食料費については緊急事態宣言にかかわらず、前述した12月以外は大きな変化は見られないものの、外食にかけた費用はやはり緊急事態宣言の影響を明確に受けていることが見て取れます。
 
特に、令和2年の1回目の緊急事態宣言のときは外出を控え、飲食店の休業や時短営業も多い状況でしたので、外食への支出がおおむね半分程度まで落ち込んでいたようです。
 
2回目、3回目の発令時は、1回目に比べると外食の支出が多いことから、少しずつ外出する人や営業を再開する飲食店が増えていたと推論できます。
 

まとめ

以上、緊急事態宣言中と、その前後の消費支出の動向の変化について確認しました。報道などではさまざまな議論があるところではありますが、データを見ていくと緊急事態宣言中はステイホームをしている人が多かったといえる結果となっています。
 
新型コロナウイルスの感染状況は常に変化していますが、やはり基本的な感染症対策を地道に実施していくことが必要でしょう。今年こそは状況が落ち着いてくるといいですね。
 
出典
新型コロナウイルス等感染症対策推進室(内閣官房) 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の実施状況に関する報告(令和2年6月)
新型コロナウイルス等感染症対策推進室(内閣官房) 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の実施状況に関する報告(令和3年10月)
総務省統計局 家計調査(家計収支編) 調査結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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