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そのファクタリング、実は闇金かも?

ファイナンシャルフィールド / 2022年1月26日 12時10分

そのファクタリング、実は闇金かも?

ファクタリングとは、債権を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービスのことです。例えば、商店Aが納品後、入金の期日が数ヶ月先の売掛債権をファクタリング業者に売ったとしましょう。   商店Aは入金の期日を待たず、直ちに売掛金額から手数料を割り引いた額をファクタリング業者から受け取ります。期日に、納品先から支払われる代金(売掛金)はファクタリング業者が受け取ります。   (※売掛金や売掛債権とは、納品とともに「売上」となるが入金はまだ、というお金のこと)   手数料が掛かるものの、商店Aは期日よりも前に入金があるので、納品から入金までの時間が短縮化されるメリットがあります。まさに手数料で時間を買う、というイメージです。   ですが、このファクタリングでトラブルが発生することがあります。

ファクタリングのトラブル

納品先が払うか、ファクタリング業者が払うか、という違いだけで、商店Aが納品の代金を受け取っていることには変わりないです。
 
ただし、ファクタリング業者が払う時は手数料が差し引かれますが、入金が早い分、つまり時間を買っている分だと思えば、割に合いそうです。いったい、どのようなトラブルがあるのでしょうか?
 

■納品先の支払いに伴うトラブル

納品先の支払いが遅れたり、納品先の資金繰りができず、支払いができなかったりする場合です。納品先のトラブルは、本来、ファクタリング業者が負うべきものです。
 
しかし、納品先のトラブルによってファクタリング業者が代金(売掛金)を受け取ることができない場合、ファクタリング業者は、商店Aに買い戻し(売掛金の支払い)を要求することがあります。
 
買い戻しを要求するということは、ファクタリングの範囲を超えて、金銭消費貸借契約に該当する可能性があります。
 
もし、金銭消費貸借契約に該当するのなら、ファクタリング業ではなく、貸金業に該当し、貸金業者の登録番号を取得している必要があります。もし、貸金業者の登録番号を得ていなければ、いわゆる闇金業者です。
 

■ファクタリング業者から受け取ったお金の返済を迫られる

先述のとおり、納品先から代金(売掛金)を受け取るのはファクタリング業者です。ファクタリング業者は、商店Aに払った分の資金を、入金の期日に納品先から代金(売掛金)回収を行います。
 
しかし、ファクタリング業者が、入金の期日に納品先からではなく、商店Aからの支払いによって回収する場合があります。ファクタリング業者が商店Aと契約を結んだものの、ファクタリング業者が納品先と契約を結んでいないということが考えられます。
 
これでは、ファクタリング業者と商店Aとの金銭消費貸借契約にすぎない可能性があります。これも、ファクタリング業ではなく、貸金業の範囲であり、貸金業者の登録番号が必要です。もし、貸金業者の登録番号がなければ、闇金業者です。
 

まとめに代えて

フリーランスや個人事業主の方でしたら、売掛債権を抱えている方もいらっしゃるでしょう。ファクタリング業者(と思われる闇金業者)は、実は意外と身近にいます。
 
筆者も、東日本大震災の後6年間ほど、ファクタリング業者(と思われる闇金業者)から、何度も電話がありました。「売掛金を買いますよ」という内容でした。当時の筆者はファクタリングの知識はあったものの、ファクタリング業者と思われる闇金業者とは知りませんでした。
 
筆者はファクタリングを利用することはありませんでした。しかし、闇金業者は優しい声や甘い誘いで惑わせるかもしれません。十分注意しましょう。
 
出典
金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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