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湯治も医療費控除の対象になる場合がある?対象と条件は?

ファイナンシャルフィールド / 2022年2月1日 11時0分

湯治も医療費控除の対象になる場合がある?対象と条件は?

冬は温泉がとても気持ちいいですよね。温泉を利用した「湯治」といった療養もありますが、病気治療のために湯治を実施した場合の費用も医療費控除の対象になるのでしょうか?   本記事では、その点について解説します。

温泉の効果は? 湯治とは?

温泉法と呼ばれる法律により、温泉には成分表示などの掲示が義務付けられています。
 
入浴することでの温熱効果や血行促進効果、痛みなどの緩和のほか、温泉自体の成分とその違いによる体への効果、心理的なリラックス効果などを合わせたものが、温泉の効果といえます。
 
また、温泉旅館などに長期間滞在し、温泉の効能を利用して病気・けがの療養、体調不良の改善、健康増進を図ることを「湯治」といいます。
 

湯治も医療費控除の対象になる?

では、病気やけがの療養を目的とした湯治なら、そのための温泉旅館の宿泊代や交通費など関連する費用は、所得税の医療費控除の対象となるのでしょうか?
 
原則、湯治のための費用は医療費控除の対象外ですが、医師から「温泉療養指示書」の発行を受け、厚労省が認定した「温泉利用型健康増進施設」(令和3年10月5日時点で全国19施設)を利用した場合については、以下の費用は医療費控除の対象となります。

●施設の利用料金
●施設までの往復交通費

ただし、宿泊費については対象外ですので注意が必要です。
 

湯治で医療費控除を受けるためには

湯治のための温泉利用で医療費控除を受けるための手順について説明します。
 

(1)医師に相談する

まずは主治医(かかりつけ医)または紹介を受けた温泉療法医などに相談します。その際、診察を必要とする場合もあります。
 

(2)「温泉療養指示書」を受け取る

相談(診察)の結果、温泉療養が必要と判断された場合は温泉療養指示書が発行されます。温泉療養指示書には、温泉での入浴の方法や時間、回数などが記載されています(利用する認定施設を指定される場合もあります)。
 

(3)「温泉利用型健康増進施設」で指導の下、療養を行う

温泉利用型健康増進施設では、指示書の内容に従って温泉利用指導者(トレーナー)の指導を受けながら温泉療養を行います。
 
およそ1ヶ月以内に7日以上の利用(通算可)が必要となり、指導料などがかかる場合もありますが、指導料も控除の対象となります。
 

(4)「温泉療養証明書」を受け取る

温泉療養の終了後、利用した施設から温泉療養証明書と領収証を受け取ります。
 
温泉療養指示書を発行した医師が認定施設と提携していない場合は「温泉療養報告書」となり、医師による温泉療養証明書への作り替えが必要となります。
 

(5)終了証明をもらう

温泉療養指示書を発行した医師から、温泉療養証明書に終了証明をもらいます。
 

(6)確定申告を行う

確定申告時に医療費控除として対象となる費用を計上して申告します。領収証や温泉療養証明書の提示、または提出が求められる場合があります。
 
上記の手順を取ることで、湯治にかかる費用についても医療費控除を受けることができるようになります。
 

まとめ

以上、湯治の場合の医療費控除について解説しました。
 
例外的な扱いであり、認定施設の数も少ないため、若干ハードルが高いかもしれませんが、ご自身の疾病などが温泉療養の対象となりそうであれば利用を検討してみるのもいいかもしれませんね。
 
出典
一般社団法人日本温泉協会 温泉及び温泉地の効果
e-Gov法令検索 温泉法(昭和二十三年法律第百二十五号)
国税庁 湯治の費用
厚生労働省 温泉利用型健康増進施設
一般財団法人日本健康開発財団 温泉利用型健康増進施設連絡会
一般財団法人日本健康開発財団 温泉利用型健康増進施設連絡会 医療費控除の手順
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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