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医療費控除をサラリーマンが申請する際のコツはある?

ファイナンシャルフィールド / 2022年3月19日 23時0分

医療費控除をサラリーマンが申請する際のコツはある?

思わぬ入院などで多額の医療費が掛かったときに、心強い制度が医療費控除です。   この制度は、支払いをした医療費の額面に応じて、所得金額から一定の額面を控除するというものです。サラリーマンであれば、すでに引き落とされている所得税の一部が返金されます。   ところで、この手続きには申請の際にコツがあるのをご存じでしょうか? 以下で、医療費控除の制度の解説とともにコツを説明します。

医療費控除額はいくら?

医療費控除は、支払った医療費の合計額が10万円を超えると受けられます。なお、上限は200万円です。
 

・医療費控除額の計算方法

「医療費控除額」は「医療費-10万円」で計算できます。ただし、入院給付金・高額医療費・出産一時金など、保険金で補てんされた額面を、医療費から差し引かなければなりません。
 
また、総所得が200万円未満の場合は、「医療費-(総所得の5%)」が医療費控除額となります。
 
例えば、総所得200万円を超す人が、手術や入院など医療費に120万円、保険金として30万円受領したケースを考えてみましょう。「医療費(120万円)-保険金(30万円)-10万円」となり、医療費控除額は80万円となります。
 

・「総所得」である点に注意しよう

所得とは、収入から必要経費を差し引いた額面のことを指します。給与収入であるなら、「給与所得控除額」を給与の総支給額から差し引いた額面です。
 
そのため、総収入や総支給額よりも額面が小さくなります。具体的な金額は、会社が発行する源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」を確認するとよいでしょう。
 

医療費控除の申請

医療費控除は、確定申告をする年度の、1月1日から12月31日の間に支払った医療費について申請できます。また、生計を同一にする家族であるなら、申請者本人の申告にまとめることが可能です。
 
なお、医療費控除の対象となるのは、治癒目的、あるいは予防目的による医療行為で支出した費用に限られるのが原則です。
 

・所得の高い者が申請するのがコツ

医療費控除は、同一生計の家族であるならまとめて申請できます。そして、控除される所得税は累進課税なので、最も所得が高い者が申請すれば、節税効果が大きくなります。
 

・「生計を同一にする」は同じ住所を指さない

「生計を同一にする家族」であるなら、まとめて申請が可能です。これは同じ住所に住んでいる家族を指しているわけではありません。
 
父親が単身赴任の場合や、子どもが同居していない大学生のときには、住居を別にしていても申請が可能です。申請を忘れないようにしましょう。
 

・何が医療費控除の対象になるかチェックしておこう

医療費控除の対象となるのは、「治療や予防を目的」にした支出です。
 
しかし、視力回復レーザー手術(レーシック手術)、不正咬合の歯列矯正。不妊治療といった費用も、医療費控除の対象となります。
 
医師による治療と認められる場合の禁煙外来の受診や、スポーツジムの利用、温泉療養なども控除対象となる場合があります。
 
対して、健康診断や人間ドックは、基本的に控除の対象になりません。ただし、重大な病気が見つかり、引き続き治療が必要なときには、医療費控除の対象となります。
 
医療費控除の対象となるかどうかの線引きは、分かりにくいものが少なくありません。対象となるか判断できないときは、税務署や医療機関の窓口で尋ねてみるとよいでしょう。
 

医療費控除の適用可否は判断が難しい!わからないときは相談するのがコツ

サラリーマンにとって確定申告はあまり一般的ではありません。そのため、医療費控除に関するコツや注意点を知らないと、損をする場合があります。
 
特に、同一の生計の範囲、家族の医療費をまとめて申請できること、所得の高い者が申請する方がお得なことは、重要な申請のコツです。
 
なお、支出によっては医療費控除が受けられるか、判断が難しいものもあります。控除を受けられるか不明な場合は、税務署などに相談するとよいでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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