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年金が差し押さえられる条件とは? リスクを回避する方法

ファイナンシャルフィールド / 2022年3月19日 1時30分

年金が差し押さえられる条件とは? リスクを回避する方法

公的年金の受給権は法律で認められている権利であり、基本的には差し押さえの対象にはなりません。厚生年金基金や国民年金基金も原則として差し押さえが禁止されていますが、場合によっては差し押さえの対象になってしまう可能性もあります。   ここでは年金が差し押さえになる理由や対処の方法など、年金に関するトラブルについてお伝えします。

年金受給権と差し押さえの関係について

・年金の差し押さえは法律で禁止されている

公的年金の受給は法律で認められた権利であり、差し押さえることはできません。例えば借金の返済が滞ると所有する資産が差し押さえになってしまいますが、年金の場合は差し押さえることが法律で禁止されています。
 
そのため、借金を返さないことを理由に年金が差し押さえられることはありません。しかし、法律で禁止されているのは公的年金に限られています。保険会社が扱う個人年金など私的な年金については法律上の規制が存在しないため、差し押さえの対象になります。
 

・公的年金が差し押さえになるケースについて

公的年金の差し押さえは法律で禁止されていますが例外もあります。国民年金保険料や各種税金の支払いが滞っている場合は公的年金であっても差し押さえになるので注意しなければいけません。年金を受給する権利がはく奪されるわけではないので、差し押さえが決まったとしても年金を受給することは可能です。
 
しかし、年金が口座に振り込まれた時点でそのお金は差し押さえの対象になります。年金は受給できてもお金を自分の自由に使うことはできません。また、年金担保貸付制度に基づく融資の返済が滞った場合も年金が差し押さえになるので注意が必要です。年金の差し押さえはいきなり行われるのではなく、督促状の送付や電話による確認を経て実行されます。
 

差し押さえを回避するための方法について

・納付の免除や猶予制度を利用するのが最善

国民年金保険料や各種税金の支払いが滞ると年金が差し押さえになる可能性がありますが、金銭的な理由で納付が困難なケースは少なくありません。しかし、お金がないことを理由に納付を勝手に拒否することは認められておらず、未納扱いになってしまいます。
 
未納は単に必要な支払いを行っていない状態なので、どのような理由であっても必要な金額を納付しなければいけません。場合によっては加算税などの名目で遅延損害金を支払うことになり、余計な出費になってしまいます。このような事態を避けるには納付の免除や猶予を申請するのが最善の方法です。役所の窓口で所定の手続きを行うことにより、納付の免除や猶予を申請することができます。
 

・免除などの申請に関する注意点

納付の免除や猶予の申請は誰でもできるわけではありません。退職や失業などの理由で困窮し、各種支払いが困難であることを認めてもらう必要があります。
 
また、差し押さえが行われたとしても生活に支障が及ぶことを証明できれば取り消してもらうことが可能ですが、そのためには差し押さえ命令を出した裁判所に差し押さえ禁止債権の範囲変更を申請しなければいけません。法律の知識が必要なうえ、手続きに手間がかかることから法律に詳しくない人には難しいのも事実です。
 
そのうえ、申請が必ず受理されて差し押さえが取り消されるとは限りません。所得税や住民税、健康保険料などの公租公課を滞納したことによる差し押さえは決定を翻すことが非常に困難です。
 
これらのことから、支払いが滞る前に免除や猶予を申請するのが最善の対処法といえるでしょう。
 

自身の経済状況を考慮して速やかに対処することが大切

年金の差し押さえは法律で禁止されていますが、国民年金保険料や各種税金の支払いが滞った場合は例外的に差し押さえになります。差し押さえが行われるとお金の使用が困難になり、生活に支障をきたしてしまいます。収入の減少で支払いが難しくなったなど、自身の経済状況を考慮したうえで速やかに支払い免除や猶予の申請を行うことでトラブルを回避できますので、早めに対処しましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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