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女性の平均年収、なぜ男性よりも低い?

ファイナンシャルフィールド / 2022年3月28日 13時20分

女性の平均年収、なぜ男性よりも低い?

男女平等は今や社会において当たり前の考え方になってきています。それにもかかわらず、一般的に女性の平均年収は、男性に比べて低めであると言われていますが、それは本当なのでしょうか。   以下では、その実態に迫るべく、実際に女性がどれくらい男性に比べて平均年収が低いのかという点に触れたうえで、その理由について見ていくことにします。

男性と女性の平均年収の違い

まず初めに、男性と女性の平均年収の違いについて見ておきましょう。平均年収を知りたい場合には、厚生労働省が毎年公表している賃金構造基本統計調査の結果が有用です。
 
令和2年度の調査によると男性の一般労働者の平均的な賃金が約33.9万円であるのに対し、女性は約25.2万円となっています。これを平均年収に換算すると、男性は約407万円、女性は302万円となり、女性は男性に比べると、実に100万円以上も少ないという事実が分かります。
 
さらに、年齢別の賃金カーブを見てみると、男性の場合は、年齢が上がるにつれて賃金も上昇していき50代後半でピークに達していますが、女性の場合は、男性よりも賃金の上昇が穏やかであるうえに、ピークに達するのが50代前半と少し早めです。そのため、男性よりも女性の方が、長く働いても収入を増やしにくくなっていると言えるでしょう。
 

女性の平均年収が低い理由とは?

ここからは、女性の平均年収が男性に比べて低くなっている理由について、見ていくことにしましょう。
 

・非正規社員の比率が高い

まず、一つ目の理由として挙げられるのが、男性よりも女性の方がパートやアルバイト、派遣社員といった非正規社員の比率が高いという点です。女性の場合、どうしても出産や育児で仕事を離れなければならなくなってしまうケースが多く、そのために働く女性の6割が退職や休職を余儀なくされているという事実があります。
 
その中には、育児が落ちついたところで再び正社員として復帰する人も一定程度は存在しますが、多くの女性は、自分のペースに合わせて仕事をしやすい非正規社員を選択する傾向があるというのが現実です。
 
非正規社員は勤務時間の融通が利きやすい分、どうしても正社員に比べて収入は少なくなりがちですので、結果的に女性の平均年収は男性よりも低くなってしまっているのです。
 

・管理職に昇進する人が少ない

もう一つ、忘れてはならないのが、男性に比べると女性の方が、企業において昇進していく人が少ないという点です。多くの日本企業では、課長や部長といった管理職として昇進していくにつれて収入が増えていきますが、各企業を見ると管理職の過半数が男性であるケースがほとんどです。
 
これは、企業側の努力が足りていないという側面もありますが、それに加えて昇進を望む女性社員が男性に比べて少ないという点も見過ごすことはできません。
 
もっとも、必ずしも女性の方が仕事への意欲が低いというわけではなく、出産や育児を考えると、どうしても仕事をセーブせざるを得ないという面があるのです。そのため、いかに女性がそういった懸念をせずに仕事に打ち込める環境を整えていくかが、男女の平均年収の差を埋めていくためには重要なテーマであると言えるでしょう。
 
なお、より女性が働きやすい環境を整えるために、企業の中には社内に託児所を設けたり、育児休暇から復帰しやすいようにさまざまな研修制度を用意しているところがあります。そういった取り組みが増えていけば、少しずつでも男女の平均年収の差は縮まっていくでしょう。
 

女性の平均年収が低いのには訳がある

以上で見てきたように、男性に比べて女性の平均年収は100万円以上も低いというのが実態であり、それにはいくつかの理由が存在しています。そのため、両者の収入の差は埋めるためには、そういった理由を一つひとつ解消して行かなければなりません。本当に男女平等といえるようになるには、社会全体でさまざまな取り組みを行っていくことが求められるでしょう。
 
厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査結果の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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