やっぱり安全なの? 初めての金投資
ファイナンシャルフィールド / 2022年3月29日 10時20分
![やっぱり安全なの? 初めての金投資](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_134418_0-small.jpg)
初めて資産運用に挑戦する方や、すでにさまざまな投資商品を保有している方の中には、安全資産として「金」への投資に興味を持っている方もいるかもしれません。 金には、株や債券など、その他の金融商品とは違う特徴があります。今回は初めて金投資をする方へ、主な投資方法や投資する際の注意点をご紹介します。
金の価格変動と商品の特徴
金の価格は、過去5年間で見ると全体的に大きく上がっています。特に、ここ2年間は新型コロナウイルスの影響で、安全資産への注目度が高まり、金への投資に興味を持つようになった方も多いようです。
そもそも金への投資は、株や債券といった他の金融商品とは異なる特徴があります。
例えば企業が発行する株や債券は、その企業の業績が悪化し、倒産してしまうと、最悪の場合は無価値となってしまうこともあります。一方、金は地球にある有限の資源なので、無価値となる可能性がほぼない安全資産です。
また、金はドルでの決済が行われ、一般的には円安ドル高になると金価格は下がり、円高ドル安になると金価格が上がるという特徴があります。日本の株や債券とは異なる値動きをするため、リスク分散としての役目も果たすといわれています。
金に投資する方法
金に投資をする場合、主に以下の3つの方法があります。
1. 現物投資
2. 純金積立
3. 金のETFや投資信託の購入
1. 現物投資
現物投資は、金の延べ棒やコインなど、金そのものを購入する方法です。地金商や金属メーカーなどで現物を購入でき、購入時や売却時には手数料がかかることがあります。
また、現物を手元に置いたり、金融機関の貸金庫で保管したりすることになるため、自宅保管の場合は紛失や盗難のリスク、貸金庫の場合は手続きの手間や管理コストが生じます。
2. 純金積立
純金積立は、月1000円から始めることができる積立投資です。毎月一定額で購入していくほか、グラム数を決めて購入する定量積立という方法もあります。
SBI証券や楽天証券など大手ネット証券会社での購入が可能で、買付手数料がかかります。
3. 金のETFや投資信託の購入
金のETF(上場投資信託)や投資信託でも、少ない元手資金から金投資にチャレンジできます。いくつかの商品がありますが、基本的に金価格に連動した運用を目指すため、金の現物と同じような値動きをする特徴があります。
また、金の投資信託の場合、保有している期間には信託報酬と呼ばれる運用・管理にかかる手数料が発生します。金のETFでは信託報酬はかかりませんが、証券会社などによって売買手数料が発生することがあります。
金投資の注意点
金への投資をする場合、以下の2つの点に注意するようにしましょう。
1. 金以外の商品にも分散投資をする
2. 手数料や投資の条件などを確認
1. 金以外の商品にも分散投資をする
いくら安全資産だからといっても、金の価格は変動します。ここ5年間、金の価格は大きな上昇傾向が見られましたが、新型コロナウイルスの流行が落ち着き、経済が安定してくると、逆に価格が下がることも考えられます。
資金の多くを金だけに投資するのは危険です。投資信託や国債など、その他の金融資産と一緒に保有し、必ず分散投資を行うようにしましょう。
2. 手数料や投資の条件などを確認する
現物投資、純金積立、金のETFや投資信託の購入など、金への投資を行う場合、それぞれ手数料が発生します。扱う会社や金融機関、証券会社ごとに手数料が異なるため、事前に必ず確認するようにしましょう。
また、金の現物の引き出しが可能な証券会社や、配送手数料がかかるケースなどもあります。各社の金投資の条件やサービス内容を確認し、自分のニーズに合っているかをチェックしておく必要があります。
金投資が初めての方は、SBI証券や楽天証券、マネックス証券など、大手ネット証券が扱う商品を見てみるのがおすすめです。また、すでに投資信託など他の商品に投資をしている場合、現在利用している証券会社の金投資の条件を確認してみましょう。
金を含め、できるだけ1つの証券会社などで資産を管理する方が、手間がかからず、全資産の運用の状況をまとめてチェックすることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。昨今の金価格の上昇を見て、金への投資に興味を持っている方もいると思います。
金投資は他の金融商品とは異なる特徴があるので、今回ご紹介した内容を参考にしながら、商品の種類や投資の条件などを事前に確認しておくようにしましょう。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
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