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労災によるけがを整形外科で診療を受ける際の注意点は?診療してもらえないのはなぜ?

ファイナンシャルフィールド / 2022年3月30日 13時10分

労災によるけがを整形外科で診療を受ける際の注意点は?診療してもらえないのはなぜ?

通勤の途中や業務中に事故が起こると労災の申請をします。その時、労災によるけがは整形外科で受診できないのでしょうか。   ここでは、労災保険の申請や認定についての流れや、労災で医療機関にかかる際の注意点について説明します。

労災とは

労災(労災保険)は大きく分けて、勤務中の業務災害と、会社の行き帰りに発生する通勤災害の2つがあります。
 

・業務災害

業務災害とは、労働者が業務上での負傷、疾病、傷害、または死亡をした場合を指します。業務が原因で災害を被ることであり、業務と傷病などとの間には因果関係があるといわれています。
 
具体例として、

●作業中にベルトコンベアーに指がはさまってけがをした
●会社の車で取引先へ行く途中、交通事故にあった
●上司の叱責によりうつ病を発症した

などがあります。
 

・通勤災害

労働者が通勤中に負傷、疾病、傷害、または死亡をした場合を指します。
具体的には、

●通勤途中に交通事故に遭った
●帰宅途中に工事現場のフェンスが倒れけがをした

などがあります。
 

労災の申請、及び認定について

業務災害または通勤災害が発生した場合、どのような手続きを行う必要があるのでしょうか。発生後から労災認定まで順を追って説明します。
 

・事故報告

労働者は労災が発生したら、速やかに事業主に報告をします。
 

・労働基準監督署へ労災報告及び請求書を提出し、申請手続き

連絡を受けた事業所は、所定の書類に必要事項を記載し、所轄の労働基準監督署へ報告します。申請書類は事業所の記入欄もあるため、事業者が作成して、提出するのが一般的です。申請書は所轄の労働基準監督署や厚生労働省のホームページよりダウンロードが可能です。
 

・労災認定

労働基準監督署は提出された書類をもとに、労災事故の調査を行います。
 
その際、必要に応じて請求者及び関係者に書類に関しての聴取などがあり、労働基準監督署は労災認定の可否を判断します。調査、聴取をもとに労災が認定されると、指定した振込口座へ保険給付が支払われます。
 

整形外科ならどこでも受診できるのか?

労災の手続きから認定までの流れについて説明しました。災害に遭った労働者は一刻も早い治療をする必要があります。ここでは、労災時における病院での受診について解説します。
 

・労災病院

労災病院とは、厚生労働省が所轄し、独立行政法人労働者健康福祉機構が運営している病院です。その数は全国に32あります。勤労者医療の中核的役割を担うため、働く人々の職業生活を医療の面から支えるという理念の下に、予防、治療、リハビリテーション、職場復帰に至る一貫した高度・専門的医療の提供、及び職場における健康確保のための活動への支援を行っています。
 

・労災指定医療機関

労災指定医療機関とは、医療機関からの申請にもとづいて、都道府県労働局長が指定した医療機関です。医療機関の名称や所在地、診療科目、及び居住地や職場から最寄りの労災保険指定医療機関を労災保険指定医療機関検索から探すことができます。
 

・労災病院や労災指定医療機関で受診するメリット

療養(補償)給付による医療機関での療養については、受診した医療機関が労災病院・労災指定医療機関なら自己負担なしで療養が可能となります。
 

・労災病院や労災指定医療機関以外で受診する際の注意点

労災病院や労災指定医療機関では治療費がかからないのですが、急を要する場合、労災指定医療機関以外を受診するケースもあります。その際の注意点について説明します。
 
・労災で受診する場合は保険証を使用しない
労災で受診する際には、窓口で労災であることを伝え、健康保険証を提示せずに治療・診療を受ける必要があります。
 
・労災関係の書類が揃うまでに受診した場合は、一時的に実費負担(10割負担)となります。健康保険であれば3割負担ですが、労災で受診のため全額受診者負担となります。
 
・労災認定後に受診病院へ書類の提出
労働基準監督署から届いた労災認定の書類を受診医療機関へ提出し、後日受診医療機関より立て替えた医療費が戻ってきます。
 

まとめ

労災についての概要と、受診時の注意すべきポイントについて説明しました。労災によるけがはどの整形外科でも受診が可能です。
 
ただし、労災病院や労災指定医療機関では治療費がかからず、それ以外では労災認定がなされるまで労働者の全額負担となります。
 
受診料はどれくらいの金額になるのか想像が難しく、立て替え払いとはいえ、経済的負担が大きくなることは否めません。そのため、受診の際、労災指定医療機関かどうかをを調べて受診することをおすすめします。
 
出典
厚生労働省東京労働局 労災保険とは
厚生労働省 労災保険給付関係請求書等ダウンロード
独立行政法人労働者健康安全機構 労災病院
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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