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老後、家族、お金……。日本と中国の30代が抱える「不安」の共通点と違いとは

ファイナンシャルフィールド / 2022年3月31日 14時10分

老後、家族、お金……。日本と中国の30代が抱える「不安」の共通点と違いとは

少子高齢化が進む中国と日本において、若年層は将来にどのような不安を抱えているのでしょうか。今回は2つの調査結果から、それぞれの国の30代が抱える不安の共通点・相違点を紐解いていきます。

中国では老後の収入に対しておよそ5割が「不安なし」

ニッセイ基礎研究所の「働く30代の老後不安(中国)」によると、中国では老後の収入に対して「それほど不安ではない」、「全く不安ではない」と答えた人が合計で5割を超える結果となりました。国民の半数以上が老後の収入に対し、不安を感じていないというのは日本人からするとやや驚きの結果かもしれません。
 
一方、日本では老後の収入に対してどのように感じているでしょうか。セコム株式会社の「第9回『日本人の不安に関する意識調査』」によると、「最近どのようなことに不安を感じているか」という質問に対して「老後の生活や年金」と答えた人が6割を超えています。つまり老後の収入に対する不安は、中国と日本では真逆ともいえる結果が出ているのです。
 

年代別に見ると中国は若年層ほど将来への不安が大きい

前述の中国の老後の収入に対する不安の調査結果は、年代別に見ると少し様相が変わります。老後の収入に対する不安は若年層になるほど深刻化しており、30代では「比較的不安」、「大変不安」と答えた人が3割を超え、他の年代の中で最も多い結果となっています。
 
一人っ子政策以降に生まれた中国の30代は、一人っ子同士の夫婦2人でお互いの両親である高齢者4人を支えていかなければいけません。さらに自分たちの子供の教育費もかかることを考慮すると、経済的・精神的負担はかなり大きく、老後の生活に不安を感じるのも無理はないでしょう。
 
また、中国では30代のおよそ4割が老後への備えを開始していることも同調査で明らかになっています。「備え」の具体的手段としては、銀行預金に次いで、貯蓄性保険や銀行理財商品などが挙げられており、金融商品にも高い意識を持っていることが分かりました。
 
同じく、日本の30代も金融商品への意識が高いようです。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2020年)」のデータによると、30代で金融資産を保有している世帯は91.8%となっています。
 
この中には預貯金も含まれるため大きい数字が出ていますが、預貯金を除いたところでも積立型保険商品の加入割合が68.0%、株式の保有割合が27.3%との結果となっており、中国の若年層同様に老後への備えの意識が高いことが分かります。
 

ゆとりある老後のために若い内から資産形成に取り組もう

中国でも日本でも若年層は老後の収入や生活に不安を抱いているようです。今後ますます少子高齢化が進むことは明らかであり、公的年金だけでは生活に不安を感じる人も多いのではないでしょうか。中国では既に30代の4割を超える人が老後への備えを開始していることからも分かるように、若い内から資産形成に取り組むことは人生設計でも重要なポイントといえるでしょう。
 
出典
ニッセイ基礎研究所「働く30代の老後不安(中国)」
セコム株式会社「第9回『日本人の不安に関する意識調査』」
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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