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親が支払う子の年金保険料は全額控除対象 。ただしシミュレーションを忘れずに

ファイナンシャルフィールド / 2022年3月31日 12時10分

親が支払う子の年金保険料は全額控除対象 。ただしシミュレーションを忘れずに

日本国内に居住する20歳以上の方は、大学生・専門学生であっても国民年金保険料の支払い義務が生じます。2022年4月に成年年齢が18歳に引き下げられますが、国民年金保険料の支払いは20歳で変わりません。   子どもが学生のうちは、国民年金保険料を親が支払っている家庭が多いかもしれません。その場合は、確定申告することで支払った保険料が社会保険料控除として控除されます。   今回は、子どもの年金保険料を支払ったときに控除される金額と節税効果について紹介します。 ※2022年3月現在の国民年金保険料で計算しています。 ※税額は概算計算となっており、実際の金額と異なる場合があります。

子どもの年金保険料を支払って控除を受けられるケース

親が子どもの年金保険料を支払った場合、以下のいずれかの例に該当すれば社会保険料控除が受けられます。
 

・子どもと生計を一にしている
・同居していない子へ、生活費や学費を仕送りしている
・同居していない子が、休暇中などの余暇に帰省している

 
支払い期間中に引っ越しなどで別居した場合は、「国民年金保険料を支払った時点で生計を一にしていたか」で判定されます。そのため、国民年金保険料を前納した場合も控除適用されます。別居の予定がある場合は、前納制度を活用して社会保険料控除を受けましょう。
 

支払った全額が確定申告で控除される

支払った国民年金保険料は、先に述べた控除要件を満たし、確定申告をすることで社会保険料控除が受けられます。実際の節税効果と、申告時の注意点をみていきましょう。
 

・実際の節税効果

国民年金保険料は月額1万6610円で、1年間納付すると19万9320円となります。所得税率20%、住民税率10%の世帯で19万9320円の社会保険料控除を申告した場合、次の計算で算出された約6万円の還付が受けられます。
 
19万9320円 × 30% = 5万9796円
 
所得税率は累進課税となっているため、所得が多い世帯ほど節税効果が高まります。一般的に、所得が少なく税率の低い子どもより、所得が多く税率の高い親が支払う方が、税負担が小さくなります。自分の所得と照らし合わせて、節税効果を試算してみましょう。
 

・所得が年間20万円を下回る場合は注意が必要 具体的な確認方法は?

確定申告は、給与収入で源泉徴収されている方や、それ以外で副業収入などが年間20万円以下の場合は申告義務がありません。申告義務がない状態で社会保険料控除を受けるために確定申告をしてしまうと、損してしまうケースがあるので注意が必要です。
 
たとえば、所得税率20%の場合で、年間18万円の雑所得がある場合で考えてみましょう。子どもの半年分の国民年金9万9660円を一括納付して雑所得と共に申告すると、控除(9万9660円)より所得(18万円)が多くなります。この差額(8万340円)に税率20%が課税され、約1.6万円が追徴されてしまいます。所得が高い世帯では、追徴額がさらに多くなります。
 
また、確定申告が不要であっても住民税申告は基本的に必要です。各自治体の申告要件を確認の上、市区町村へ住民税申告を行いましょう。
 

支払った社会保険料は確定申告をしよう ただしシミューションしてから

生計を一にする子どもの社会保険料を支払った場合は節税効果があるので、確定申告を行いましょう。しかし、確定申告を必要としない副収入がある場合は、控除のシミュレーションを行い、かえって損をすることにならないか忘れずに確認しましょう。
 
なお、確定申告は期限後であっても5年間さかのぼることが可能なので、過去に申告を忘れた社会保険料がある場合は期限後申告を活用しましょう。
 
出典
日本年金機構:国民年金保険料
国税庁:タックスアンサー(よくある税の質問) No.1130 社会保険料
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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