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経営者の退職金を生命保険で準備する際に覚えておかなければならない注意点

ファイナンシャルフィールド / 2022年3月31日 12時10分

経営者の退職金を生命保険で準備する際に覚えておかなければならない注意点

経営者が退職金を準備する上で生命保険を活用できるという話を聞いたことはないでしょうか?経営者の退職金準備に利用される保険として「逓増(ていぞう)定期保険」と「長期平準(ちょうきへいじゅん)定期保険」があります。   それぞれ定期保険の一種で、逓増定期保険は、保険金額が増加していくタイプで、長期平準定期保険は、通常の定期保険よりも保険期間が長いのが特徴です。   しかし経営者が退職金を生命保険で準備するには注意しておかなければならないことがあります。ここでは経営者の退職金を生命保険で準備するメリット、そして覚えておきたい注意点をご紹介していきます。

経営者の退職金を生命保険で準備するメリット

退職金を生命保険で準備するメリットとして次の3つがあります。


●経営者の退職金と同時に死亡退職金の準備ができる
●通常の積み立てよりも法人税が少ない
●契約者貸付の利用ができる

・経営者の退職金と同時に死亡退職金の準備ができる

経営者の退職金を準備するために生命保険を活用すると、もし経営者が亡くなった場合、保険金を死亡退職金として遺族に支払うことができます。経営者が何事もなく勇退することができれば、保険金を退職金として受け取れます。
 
つまり生命保険を活用することで、経営者の勇退時の退職金と死亡時の死亡退職金の両方を準備することができます。
 

・節税効果が期待できる

経営者の退職金を準備する際に逓増定期保険や長期平準定期保険を活用すると、保険料の一部を損金算入※しながら計画的に退職金の準備ができます。
 
※原価・費用・損失など法人が収入を得る際にかかった費用
 
2019年6月から逓増定期保険や長期平準定期保険などの経理処理のルールが変わりました。新たな経理処理のルールにより、ピーク時の解約返戻率に応じて損金算入できる割合が異なります。
 

・会社の事業保障として活用できる

経営者の退職金は解約返戻金として退職金を積み立てていくため、解約返戻金の90%の限度額で契約者貸付を利用できます。
 
利率はどこの保険会社でも3%程度となっており、銀行での借り入れのように審査などもないため、申請から1週間程で現金を受け取れます。もし会社で急なキャッシュが必要になった場合に活用ができます。
 

経営者の退職金を生命保険で準備するための注意点

経営者の退職金を生命保険で準備する際に注意しなければならないことが2つあります。


●経営者の退職する時期を誤ると損をする
●経営者が適切な時期に引退しなければ損をする

・経営者の退職する時期を誤ると損をする

逓増定期保険や長期平準定期保険にはおおよそ3〜5年の解約返戻金のピークがあります。このピークを過ぎると解約返戻金が減り保険期間満了時には0円になってしまいます。
 
解約返戻率がピークに達するところまでにしっかりと勇退できるようにあらかじめ退職する時期や後継者の育成などの準備をしておくことが大切です。
 

・経営者の適切な時期に引退しなければ損をする

経営者が退職する時期に生命保険の解約をする場合、解約した時期に退職して退職金を受け取らなければ会社が損をすることになります。
 
生命保険の解約をすると解約返戻金が会社に入ってくるため、その金額が利益となってしまいます。そこで引退する経営者の退職金として支払えれば、退職金が損金となるため、利益と損金で相殺されます。
 
しかし経営者が引退しなかった場合、出た利益分に法人税が加算されることになってしまうため注意しましょう。
 

まとめ

経営者が逓増定期保険や長期平準定期保険といった生命保険を活用して退職金を準備するメリットや、準備する上での注意点についてご紹介してきました。
 
経営者が勇退するには退職する時期を定めるだけでなく、後継者の育成や事業承継といったこともあるため、適切な時期に退職ができるように準備しておくことが大切です。
 
出典
国税庁『第3節保険料等(定期保険等の保険料に相当多額の前払部分の保険料が含まれる場合の取扱い)』
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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