ちょっとした工夫で医療費は節約できる! その節約方法とは?
ファイナンシャルフィールド / 2022年4月21日 23時10分
![ちょっとした工夫で医療費は節約できる! その節約方法とは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_137428_0-small.jpg)
医療費はいつどのくらいかかるか予測がつきにくい費用ですが、できれば負担を抑えたいと考える人がほとんどでしょう。節約のポイントを知っていると、同じような不調で病院にかかっても、医療費の負担を抑えられる可能性があります。 ここでは、受診の際に意識したい医療費節約のポイントと、医療費を抑えるのに役立つ公的な制度をまとめました。正しい知識を持って、賢く医療費を節約しましょう。
受診の仕方で医療費を節約する方法
医療機関の受診のしかたや医薬品の処方の受け方を意識して変えるだけで、医療費を節約できる場合があります。主なポイントは次の6つです。
・初診から大病院を受診しない
・むやみな「はしご受診」を控える
・時間外受診をできるだけ控える
・お薬手帳を持参する
・ジェネリック薬を選択する
・健診を受診して病気の予防や早期発見につなげる
これらがなぜ医療費節約につながるのか、簡単に解説します。
初診から大病院を受診しない
初診にかかるお金は、受診する病院の規模で図表1のように異なります。
図表1
診療所、200床未満の病院 | 初診料2880円+治療費 |
特定機能病院、200床以上の地域医療支援病院 | 初診料2880円+選定医療費などの特別料金5000円~+治療費 |
ただし、診療所やかかりつけの小さな病院からの紹介状を持参すれば、大きな病院でも特別料金がかからなくなります。初診ではかかりつけを受診するようにすると、医療費を抑えられるでしょう。
むやみな「はしご受診」を控える
医療機関を次々に変える「はしご受診」をすると、新たな医療機関を受診するたびに初診料が発生します。そのため、一カ所の医療機関を継続して受診する場合と比べて、医療費が高額になる可能性があります。
セカンドオピニオンを受けるなどして、納得のいく治療を受けることは大切ですが、治療を受ける医療機関をむやみに変えることは避けましょう。
時間外受診をできるだけ控える
各医療機関の設定する診療時間以外に受診した場合、原則として通常の診療費に、初診では850~4800円、再診では650~4200円の「時間外加算」が上乗せされます。緊急の場合を除き、できるだけ診療時間内に受診することが、医療費節約につながるでしょう。
お薬手帳を持参する
調剤薬局にお薬手帳を持参したり、お薬手帳アプリを提示したりすると、情報分析、管理、記録、薬剤の説明などの薬剤師の業務にかかる「薬剤服用歴管理指導料」が割り引かれます。通院時には、お薬手帳も忘れず携帯するように心がけましょう。
ジェネリック薬を選択する
ジェネリック薬とは、新薬の特許の期限が切れたあとに販売される、先発薬より安価な医薬品です。先発薬とジェネリック薬を選択できる場合は、できるだけジェネリック薬を選ぶようにすると、薬剤料を2~7割程度抑えられます。
健診を受診して病気の予防や早期発見につなげる
健診を受診して病気の予防や早期発見に努めることは、結果的に医薬費の節約につながります。全国健康保険協会の調査では、健診受診者と未受診者では、男女ともに受診者の方が1人あたりの医療費負担が少ないという結果が出ています。
個人事業主や主婦など、会社などで定期的な健診を受ける機会がない人も、市区町村が無料で実施している健診を利用するなど、意識して健診を受けるようにしましょう。
医療費を節約できる制度
医療費を節約できる公的な制度の活用も、大切なポイントです。主な制度には、「高額療養費制度」「医療費控除」「セルフメディケーション税制」の3つがあります。制度の内容を、図表2にまとめました。
図表2
高額療養費制度 | ・1ヶ月(1日~末日)の医療費が所得などに応じて定められた上限額を超えた場合に、超過した金額が支給される制度 |
医療費控除 | ・自身や同一生計の家族などの1年間(1月~12月)に支払った医療費を、税額計算の際に所得から控除できる制度 ・かかった医療費から10万円(所得が200万円未満の人は所得額の5%)を引いた金額を、最大200万円まで控除できる ・セルフメディケーション税制との併用はできないためいずれかを選択する必要がある |
セルフメディケーション税制 | ・自身や同一生計の家族などの1年間(1月~12月)の対象医薬品購入費用が1万2000円を超えた際に、所得から控除できる制度 ・健診の受診など、健康の維持や病気の予防を目的とする一定の取り組みをしている人が対象 ・医費控除との併用はできないためいずれかを選択する必要がある |
要件に当てはまる制度があれば、積極的に活用するとよいでしょう。
少し意識するだけで医療費は節約できる
初診の受診先や受診する時間、お薬手帳の活用のしかたなど、普段の行動を少し意識して変えるだけで、医療費の節約につながる可能性があります。
また、健診を受けるなど、健康に関する意識を高めることも大切です。高額療養費制度や医療費控除など、医療費の負担を抑えられる公的な制度もあるため、忘れずに利用しましょう。
出典
全国健康保険協会ホームページ
厚生労働省 高額療養費制度を利用される皆さまへ
国税庁 医療費控除を受ける方へ:令和3年分 確定申告特集
国税庁 セルフメディケーション税制の概要・手続など:令和3年分 確定申告特集
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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