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「介護士ですが生活が苦しいです……」年収アップするには?

ファイナンシャルフィールド / 2022年4月25日 11時30分

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福祉にまつわる仕事で働きがいを感じて、介護職員となる方も多いですが、給与水準が低く生活しづらいという声も聞かれます。   介護職員の年収は、生活しづらいほど低いのでしょうか?   ここでは平均的な給与額を交えながら、介護職員の給与が低く感じられる理由を解説します。また、介護職員が年収アップをはかるためにできることを紹介します。

介護職員の給与が安く感じる理由

介護職員は、基本給と、資格や夜勤などの手当を足した額を給与として受け取ります。
 
厚生労働省が発表した「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、介護職員処遇改善加算の届け出をしている事業所で、令和2年2月時点での常勤で働く介護職員の基本給は、18万2260円でした。また手当の平均は7万8440円で、合わせると26万700円です。ここから税金や社会保険料を差し引いた額を受け取ります。
 
なお、パートや非常勤職員の平均的な基本給は、月給の場合11万2250円、時給の場合1110円でした。
 
介護労働安定センターが行った「令和2年(2020年)度介護労働実態調査」によると、介護職員全体の通常月の月収(税込み)は20万1763円でした。地方公共団体や医療機関などは平均よりも高くなる傾向にありますが、法人ではない小規模の事業所の場合、平均を下回るケースもみられます。
 
また賞与については、賞与を与えている事業所の平均が62万6094円でしたが、賞与制度のある事業所は全体の約6割にとどまりました。
 
調査によると、介護職員の半数以上が人手不足に不満を抱えており、人手不足による労働環境の過酷さから、仕事内容に対して賃金が安いと感じている人も多いことが分かりました。
 

介護職員が年収アップのためにできること

介護職員が年収アップをする1つめは、受け取れる手当の額を増やすことです。
 
経験の少ない方でも、夜勤手当や時間外手当を受け取ることで、収入を上げることができます。夜間勤務のある事業所に就職する方が、年収アップを見込めるでしょう。
 
2つめは、資格を取ってステップアップすることです。
 
介護職員は経験年数を積むことで、上位資格の受験資格を得られます。ベテランの職員の中には介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)、社会福祉士などの資格を持って働いている方もいます。
 
常勤の介護職員の平均給与額(諸手当や賞与を含めた年収を12で割った数)をみると、保有資格がない場合は27万5920円、介護職員初任者研修のみの場合でも30万1210円ですが、介護福祉士になると32万9250円、社会福祉士で35万3020円、介護支援専門員で36万8030円と、開きがありました。上位資格を取得して働くようになれば、税引き前の年収が400万円を超える場合もあります。
 
3つめが、地方公共団体や医療法人など、大規模な事業所へ就職することです。また「介護職員処遇改善加算」を受けている事業所も安心といえるでしょう。
 
厚生労働省では、一般的な介護職員の処遇を改善するために「介護職員処遇改善加算」を設け、職員に対する研修の機会や賃金の改善を行う事業所に対して、お金を払っています。
 
事業所が「介護職員処遇改善加算」を受け取るためには、定められた要件を満たした上で事業所が届け出をしなければなりませんが、「介護職員処遇改善加算」を受けている事業所の方が、平均給与額は高くなっています。
 

経験・資格の充実と事業所の見極めが大切

介護職員の給与は基本給だけをみると低く感じられますが、職務手当や資格手当を組み合わせることで年収アップを目指せます。また、事業所の規模や「介護職員処遇改善加算」の届け出を行っているかどうかでも、給与や処遇面で差が出ています。
 
就職活動や転職活動を行う際には、事業所の規模や働き方、処遇面にも注目するとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果
介護労働安定センター 令和2年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書
介護労働安定センター 令和2年度「介護労働実態調査」結果の概要について
厚生労働省 「介護職員処遇改善加算」のご案内
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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