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国家安全保障局長の年収って? 日本の外交安全保障政策の調整を担う仕事について

ファイナンシャルフィールド / 2022年4月29日 3時40分

国家安全保障局長の年収って? 日本の外交安全保障政策の調整を担う仕事について

国家安全保障局は第2次安倍政権のときに内閣官房に設置されました。国家安全保障会議を補佐する事務局としての役割や、中長期的な外交・安全保障政策を立案する組織です。   本記事では、国家安全保障局長の役割や、仕事内容、年収を紹介していきます。

国家安全保障局長の仕事

国家安全保障局は、2014年の第2次安倍政権下に国家安全保障会議の事務局として内閣官房に設置されました。主な役割として中長期的な外交・安全保障政策の立案や、政策提言、各省庁の統合調整などを担当します。
 
国家安全保障局のメンバーは、外務省や警察庁、防衛省、経済産業省、内閣情報調査室などから出向して配属されます。初代国家安全保障局長は、元外務事務次官、谷内正太郎氏が就任しました。
 
2代目の局長は警察庁出身で内閣情報官、北村滋氏が就任しました。北村氏のときに、経済安全保障戦略を担当する「経済班」が新設され、総括・調整、政策、戦略企画、情報とともに経済安全保障の観点から政策立案がされるようになりました。
 
経済安全保障は、生産設備や、エネルギー、先端技術などの経済的な手段が、他国に脅かされないように安全を確保することです。
 
例えば、日本にある大企業の株式を、外国企業が大量に買い取ることで、経営に影響力を与えることができたり、国内企業で軍事転用も可能な技術を開発していたりする場合に、産業スパイが入り込むことで、技術転用される可能性があります。これらを守るのが経済安全保障です。
 

国家安全保障局長の年収

国家安全保障局長は国家公務員の特別職に該当し、同等の官職でいえば各省大臣政務官や内閣危機管理監、運輸安全委員会委員長、侍従長などがいます。国家安全保障局長の年収を算出するために、俸給月額と地域手当、期末手当に絞って図表1にて算出しています。
 
図表1

月額 年額
特別職俸給 119万9000円 1438万8000円
地域手当 ※1 23万9800円 287万7600円
期末手当 ※2 401万6650円
(半年に1回分で計算)
803万3300円
(年に2回分で計算)

※1 地域手当はその地域の物価に応じた手当のことで、東京の場合俸給月額の20%分が支給されます。
※2 期末手当はいわゆるボーナスのことで、特別職の場合俸給月額の3.35ヶ月分が支給されます。
 
国家安全保障局長の年収を計算すると、2529万8900円になります。
 

国家安全保障局長になる方法

国家安全保障局は、設置されて年数が経っておらず、現在まで3名の外務省や警察庁出身者が就任しています。外務省出身者の場合、外務事務次官経験者で、警察庁出身者の場合は、警備畑の警察官僚です。
 
もし国家安全保障局長になるとすれば、今のところは外務省に入省してキャリアを積む方法か、警察庁に入庁し警備警察としてのキャリアを積む方法に分かれるでしょう。
 
しかし国家安全保障局の設置に際して、外務省と警察庁による主導権争いがあったことで、2代目の国家安全保障局長は、警察庁出身者が就任しました。官僚による主導権争いがあるものの、外交的な側面と情報機関的な側面の両方があるため、どちらか一方に偏らず交互に就任していく可能性があるかもしれません。
 
現状であれば、外務省出身者の方が国家安全保障局長になれる可能性があるといえるかもしれません。現在の安全保障は、外交と防衛だけではなく、情報や経済などが絡み合って総合的に分析し、俯瞰して対策を講じる時代になったといえます。
 

出典

内閣官房 国家安全保障局
人事院 内閣官房内閣人事局 国家公務員の給与(令和3年版)
 
執筆者:古田靖昭
二級ファイナンシャルプランニング技能士

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