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個人? 法人? タクシー運転手はどちらの方が高年収?

ファイナンシャルフィールド / 2022年5月2日 9時0分

個人? 法人? タクシー運転手はどちらの方が高年収?

タクシー運転手の働き方には、大きく分けて個人営業と法人勤務の2パターンがあります。ただし、個人営業を行うには、一定の法人勤務経験が必要です。そのため、個人営業の運転手は、経験値の高いベテランであることが少なくありません。   本記事では、タクシー業界の概況と個人・法人双方の就業条件や収入形態、法人に勤務した場合の平均年収額などを紹介します。

タクシー業界の概況と運転手になるための方法

個人と法人では、事業者数や営業収入に大きな開きがあります。また、タクシー運転手になるための方法も、個人と法人によって異なります。
 

・タクシー業界の概況

厚生労働省の調べによると、2014年3月31日現在のタクシー事業者の数は法人が6456者(車両台数19万2753両)で、個人が3万8112者(同3万8112両)となっています。営業収入は、法人が1兆5347億円で個人が1428億円です。なお、その後の社会情勢などによって、事業者数・営業収入とも減少傾向にあります。
 

・法人勤務の運転手になる方法

法人勤務の運転手になるには、普通二種免許の取得が必要です。会社によっては、入社後の取得も可能です。普通二種免許取得のためには、満21歳以上で普通免許取得後3年が経過していることと、視力や聴力に関する条件をクリアする必要があります。
 

・個人営業の運転手になる方法

個人営業の運転手になるには、タクシー運転手として10年以上の経験(35歳未満は同一会社に限る)を積んだ上で、東京都、神奈川県、大阪府の各一部地域では法令地理試験に合格する必要もあります。さらに、35歳以上40歳未満の場合は、申請営業区域内でのタクシー運転経験が3年以上必要です。
 
また、年齢に関係なく、無事故無違反の期間が一定数必要になります。その他にも、指定された任意保険への強制加入や一定の資金と専用車両の確保といった、さまざまな条件が課されています。
 

個人と法人ではどちらが高収入?

個人と法人では収入や乗務の形態が異なるため、年収の単純比較はできません。本項目では、法人の平均年収額と双方の収入や乗務形態の違いなどから、どちらが高収入かを考察します。
 

・法人に勤務する運転手の収入形態

法人に勤務する運転手の収入形態には、固定給プラス歩合給とオール歩合給の2パターンがあります。歩合給のパーセンテージは会社ごとに異なりますが、乗せた客数が多かったり走行距離が長かったりすれば収入は増えます。ただし、法人勤務の場合は月ごとの乗務回数に上限があるため、働きたいだけ働けるわけではありません。
 

・個人で営業する運転手の収入形態

個人で営業する運転手の収入形態は、当然のことながら完全歩合制です。そのため、乗務で得た料金はすべて運転手の収入になります。ただし、燃料費や各種保険料といった経費が自己負担のため、収入の全てが所得になるわけではありません。
 

・個人営業のほうが高収入を期待できる

厚生労働省による賃金構造基本統計調査(令和2年)によると、法人に勤務するタクシー運転手の平均年収は299万6200円(年間賞与含む)です。なお、個人営業の場合は、平均年収に関する信頼できる統計調査がありません。ただし、法人勤務の運転手と同程度の範囲で営業していれば、乗務回数や時間に上限がない分だけ高収入を得られる可能性はあります。
 

個人営業に踏み出すなら一定の経験と対策が必要

タクシー運転手の年収は、社会全体の経済状況や個々の能力などに影響されるため、個人・法人による単純な比較はできません。そのため、どちらが高収入かで選ぶことも大切ですが、自分が何を求めているかを基準にすることも重要です。
 
例えば、安定した収入を望む場合は固定給もある法人が適していますし、好きなだけ働いて稼ぎたい人は個人営業が向いています。ただし、個人として独立するには、資本金や車両の購入といった一定の経費が発生します。失敗は許されないため、十分な経験と対策を積んだ上で開業することが大切です。
 

出典

国土交通省 タクシー事業の現状について
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会 タクシー運転者の賃金・労働時間の現況
厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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