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認知症保険って入ったほうがいい? 保険の仕組みや必要性を解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年5月5日 11時10分

認知症保険って入ったほうがいい? 保険の仕組みや必要性を解説

複数の民間保険会社から発売されている「認知症保険」。公的保障も存在する中で、本当に加入する必要性はあるのでしょうか。認知症保険の仕組みや必要性、加入したほうがよい人の特徴について解説します。

認知症保険とは?

認知症保険とは、保険会社が定めた所定の状態に該当した場合に給付金が支払われる、民間介護保険の一種です。
 

保障内容

認知症保険の一般的な保障内容は図表1の通りです。
 
図表1

認知症一時金 医師から認知症と診断された場合、または公的介護保険制度における要介護1以上と認定を受けた場合に、まとまった一時金が受け取れる
認知症治療給付金 認知症となり、保険会社所定の状態が180日以上継続した場合に給付金が受け取れる
認知症年金 要介護3以上と認定された場合に毎月年金を受け取れる
軽度認知障害給付金 軽度認知障害(MCI)と医師から診断された場合に給付金が受け取れる
予防給付金 保険に加入してから一定期間、認知症を発症しなかった場合に給付金が受け取れる

出典:朝日生命保険相互会社 人生100年時代の認知症保険、SOMPOひまわり生命 笑顔をまもる認知症保険 保障内容、太陽生命ダイレクト「スマ保険」 ひまわり認知症予防保険を基に筆者作成
 
保障期間は、一生涯保険料が変わらない「終身タイプ」と、5年や10年といった一定期間を保障する「定期タイプ」があります。定期タイプでは保障期間が終了した後、契約は自動で更新され、更新時の年齢に基づいて保険料が再計算されるのが一般的です。
 

加入条件

認知症保険に加入するためには、健康状態に関する「告知」をする必要があります。告知内容は保険会社や保険商品によって異なりますが、次に挙げるような項目を問われるのが一般的です。

(例)

●直近1年以内に通院や投薬を受けたことがあるか
●直近5年以内に入院や手術の経験はあるか
●今までに要支援や要介護の認定を受けたことはあるか
●今までに認知症と診断されたことはあるか

 

認知症になる確率はどれくらい?

2017年の内閣府の調査によると、2012年時点では65歳以上の高齢者のうち15%(約7人に1人)が認知症でしたが、2025年には20%(5人に1人)、2060年には33.3%(約3人に1人)まで達すると推計されています。
 

認知症になった場合は年間約1000万円の費用がかかる可能性がある

2015年に慶應義塾大学と厚生労働省が発表したデータによると、認知症にかかった場合に発生する年間費用は図表2の通りです。
 
図表2

医療費 413万1600円
通院費 47万5200円
在宅介護費用 219万円
施設介護費用 353万円

全て合計した場合、年間で約1000万円の費用がかかる可能性があります。
 

貯蓄に不安がある場合は保険の加入を検討しましょう

認知症の治療費は全額自己負担となるわけではありません。医療費については、公的医療保険制度の対象です。介護状態になった場合は、介護保険の適用を受けられるため、1割の自己負担で介護サービスを受けられます。実際に、要介護者のうち介護が必要になった原因として最も多く挙げられているのが認知症です。
 
しかし認知症は完治させることが難しいといわれているため、治療が長期化する可能性は高いでしょう。治療が長引けば、自己負担が積み重なり大きなコストがかかります。十分な貯蓄がない場合や、民間の医療保険や介護保険に入っていない場合は認知症保険の加入を検討したほうがよいでしょう。
 

出典

朝日生命保険相互会社 人生100年時代の認知症保険
SONPOひまわり生命 笑顔をまもる認知症保険 保障内容
太陽生命ダイレクト「スマ保険」 ひまわり認知症予防保険
内閣府 平成29年版高齢社会白書
慶應義塾大学ストレス研究センター 認知症の社会的コストサマリー
内閣府 令和3年版高齢社会白書
 
執筆者:荒木和音
2級ファイナンシャルプランニング技能士

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