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破産者の約25%が60歳以上!「老後破産」の実情と原因とは?

ファイナンシャルフィールド / 2022年5月11日 12時30分

破産者の約25%が60歳以上!「老後破産」の実情と原因とは?

近年、自己破産手続きをする人のうち、60歳以上が占める割合が高まっていることをご存知でしょうか。   年金生活を送るなかで自己破産を余儀なくされることを「老後破産」といいます。「老後2000万円問題」などが話題にあがり、老後資金に対する国民の不安も一層高まっています。   本記事は、現在における老後破産の実情やその原因、そして対策まで解説していきます。

自己破産者の25%は60歳以上

日本弁護士連合協会および消費者問題対策委員会が発表する「2020年破産事件及び個人再生事件記録調査」によると、60歳以上の自己破産者の割合は増加傾向にあり、2020年調査ではなんと25%超が60歳以上という結果です。特に、70歳以上の割合は1997年の調査以降最大でおよそ10%となっています。
 
このように、高齢化社会が進む日本では年金で生活する高齢者の貧困や自己破産は大きな問題となってきています。定年前から老後に備えている方や退職金がある方でも、老後破産に陥る可能性もあるのです。
 
では、老後破産に陥ってしまう主な原因はいったいどのようなものが考えられるのでしょうか。
 

老後破産に陥る主な原因とは

ここでは、老後破産に陥ってしまう主な要因として以下の4つが考えられます。
 

生活水準を落とせない

収入に見合わない生活を続けてしまって、困窮するケースがあります。
 
一般的に、リタイアを経て収入が給与から年金のみとなれば、収入額は減少するでしょう。それにもかかわらず、現役時代と同水準の支出で生活を続けていると、貯蓄を切り崩しすぎて老後破産に陥ってしまう可能性があります。
 

医療費や介護費の負担

加齢による免疫力や環境適応能力の低下などで様々な身体的変化が起きることに伴い、病気や怪我のリスクも高くなります。
 
医療費の負担割合は一般的に現役世代よりも低くなりますが、通院回数の増加や入院、手術の可能性が高まることも考慮しなければなりません。また、自身やパートナーの介護に伴う費用も発生するでしょう。これらの費用を年金収入だけでは賄いきれず、老後破産に陥ることが考えられます。
 

住宅ローンの負担

リタイア後も住宅ローンの支払いが続くと、老後の年金生活において大きな負担となってしまいます。
 
特に昨今では晩婚化などの影響でマイホーム購入時期も先送りとなり、リタイア後もローンの支払いが終わらないというケースは少なくありません。住宅ローンの支払いに備えた貯蓄がないと、生活を圧迫してしまい最終的に老後破産に陥る可能性があるでしょう。
 

安易な退職金運用

退職金を資産運用にまわして結果的に損をしてしまうというケースもあります。
 
資産運用は効率よく資産を増やすことも可能ですが、一方で元本割れのリスクも孕んでいます。自分の資産状況やリスク許容度をしっかりと把握し、投資先の金融商品を選ばなければなりません。
 

老後破産を防ぐために今からできること

老後破産に陥らないようにするために、まずは計画的に老後資金を蓄えていくことが重要です。定年までの期間で効率よく準備するために、現金貯蓄だけでなく、貯蓄型の生命保険やNISA、iDeCoなども活用してみましょう。
 
ただし、老後資金の準備ができているからといって安心はできません。医療・介護や子育ての面で思わぬ出費がかさむ可能性も考えられます。まずは自身やパートナーが今のうちから健康を意識した生活を送り、医療・介護費の軽減を図るほかに定年後も無理のない形で働き続ける方法を模索してみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本弁護士連合会 消費者問題対策委員会 2020年破産事件及び個人再生事件記録調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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