定年退職後につみたてNISAを始める場合、注意したいポイントは?
ファイナンシャルフィールド / 2022年5月21日 3時0分
定年退職後、老後を豊かに生活するために退職金などを投資して資産を増やしたい、と考えている方は多いことでしょう。投資にはさまざまなスタイルがありますが、できるだけローリスクの投資をしたいと考えた場合、つみたてNISAが候補に挙がってくるかもしれません。 しかし、定年退職後につみたてNISAを始めるには注意が必要です。この記事では、定年退職後につみたてNISAを始める場合の注意点などを解説します。
つみたてNISAの特徴
NISAとは、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。NISAには、以下の3種類があります。
・一般NISA
・つみたてNISA
・ジュニアNISA
ここでは、つみたてNISAをはじめ、3つのNISAの特徴を紹介します。特徴を知れば、運用の方法が分かりやすくなるでしょう。
一般NISA・ジュニアNISAとの違い
一般NISAで購入できる投資商品は、株式と投資信託などです。年間最大で120万円まで非課税で購入でき、最長5年間非課税で保有できます。一方、つみたてNISAは一定の投資信託のみ購入できます。非課税で購入できる金額は1年で最大40万円、非課税で保有できる期間は最長で20年です。
一般NISAは株式も投資信託も年間120万円まで非課税で購入できる半面、非課税期間は5年と短めになっています。つみたてNISAで非課税で購入できるのは投資信託のみで、金額も年間40万円までです。しかし、非課税期間は20年と長めです。
なお、ジュニアNISAは投資信託と株式を年間80万円まで非課税で購入でき、最大5年間非課税で保有可能です。口座を開設する年の1月1日時点で未成年の方が利用できますが、口座の管理は親や祖父母が代理として行うので、教育資金を貯めたい場合などにおすすめです。
ただし、ジュニアNISAは2023年をもって廃止が決まっています。
つみたてNISAは長期的な投資をするほど利益が出やすい
つみたてNISAは、長期的な運用をすることで利益が出やすくなっています。また、投資額を自分で決めて、少額から投資を始められるのもメリットです。月1万円程度のつみたてでも、長期運用することで、年数パーセントの複利が期待できます。
現在は銀行に預金しても利子がほとんどつきません。元本割れするリスクがあっても、長期的な資産運用には適した投資といえるでしょう。
定年退職後につみたてNISAを始める際の注意点
ローリスクで少額から始められるつみたてNISAは、初心者にもおすすめの投資です。
しかし、定年退職後につみたてNISAを始める場合は注意点もあります。ここでは、その理由とリスク回避のための方法を紹介します。
つみたてNISAは長期的な運用を前提にしたもの
つみたてNISAは、長期的な運用をすることで利益を出す仕組みになっています。途中解約可能ですが、元本割れするリスクが高まります。
例えば、65歳でつみたてNISAをはじめた場合、非課税期間が終了するのは85歳です。男性の場合はすでに平均寿命を超えています。その間にまとまったお金が必要になってつみたてNISAを解約した場合、利用するメリットがほとんどなくなる場合もあるでしょう。
なお、つみたてNISAを途中解約しても再開可能です。しかし途中解約すると、消費した非課税期間は戻りません。10年間で途中解約した場合、再開しても非課税期間は10年となります。
短期で利益が出る投資と組み合わせるのがおすすめ
つみたてNISAは20年という長きにわたり利益が非課税となりますが、定年退職後に始める場合、途中で続けられなくなる可能性があります。したがって、短期でリターンが期待できる別の投資と組み合わせるのがおすすめです。ただし、一般NISAとつみたてNISAの併用はできません。
定年退職後に投資を始めるならつみたてNISAとほかの投資の併用がおすすめ
定年退職後に投資を始めるならば、できるだけリスクは避けたいものです。つみたてNISAは元本割れのリスクが少ない投資方法ですが、非課税期間が20年と長期で、途中解約すると元本割れのリスクが高まります。
したがって、定年退職後につみたてNISAを始める場合は、ほかの投資と併用するのがおすすめです。
出典
金融庁 NISAとは?
金融庁 つみたてNISA
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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