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「73歳」まで住宅ローンが続くのは「普通」? その理由は? 繰上げ返済は行うべき?

ファイナンシャルフィールド / 2022年5月25日 11時30分

「73歳」まで住宅ローンが続くのは「普通」? その理由は? 繰上げ返済は行うべき?

住宅ローンの完済平均年齢が20年の間に68歳から73歳に引き上げられました。完済年齢の引き上げによって老後のリスクは高まってしまいます。   本記事では、住宅ローンの完済年齢が上昇した理由について解説します。

住宅ローンの完済年齢が上昇

日本経済新聞の2020年10月5日付の朝刊1面に、「2020年度の利用者が完済を計画する年齢は平均73歳と、20年間で5歳上がった。」との報道があり、社会問題になりました。
 
独立行政法人住宅金融支援機構の2020年度「フラット35利用者調査」によると、フラット35の利用年齢層で30歳代が39.8%と減少傾向にあり、50歳以上の割合が19.5%と増加しています。
 
2010年度と比べると、30歳代が52.5%で、50歳以上が11.7%あったため、10年の間で大きな差が生じています。また平均年齢についても2010年度は37.9歳で、2020年度は40.3歳と2.4歳上昇しています。
 
完済年齢が75歳から80歳未満であれば、1年以上35年まで借り入れることができます。また申し込み年齢は20歳から65歳以下のものが多く、65歳で申し込みをした場合、15年未満で返済しなければなりません。
 

住宅ローンの完済年齢が上昇した理由

完済年齢が上昇した理由として次のことが考えられます。
 

晩婚化による影響

厚生労働省の人口動態統計年報によると2020年では、男性の初婚年齢が30.4歳、女性の初婚年齢は28.6歳と年齢が引き上がっています。
 
結婚する年齢が引き上がれば、住宅を購入する年齢も引き上がります。住宅購入の年齢が上がると住宅ローンを組む年齢も上がります。つまり、晩婚化による影響によって住宅ローンの完済年齢が上昇しているといえます。
 

所要資金の上昇

マンションや土地付注文住宅などの住宅は、2010年と比べるとすべての所要資金が上昇しています。2012年12月に成立した第2次安倍政権が打ち出したアベノミクスによって、物価が持続的に下落していくデフレーションから、緩やかなインフレーションへ向かうことになりました。
 
アベノミクスの影響によって、住宅を取得しようとする人が増えるため、住宅等の所要資金も上昇します。所要資金の上昇によって、住宅ローンの融資金額も増加することになりました。
 

返済期間の長期化

住宅ローンの融資金額が増加したことで、返済期間も伸びています。2019年度の新規貸出の約定貸出期間は27年です。これは借り換えによるものも含まれています。
 

住宅ローンの返済

住宅ローンの返済を70代まで続けないようにするには、繰り上げ返済を行って完済を早めることです。繰り上げ返済ができれば、借入期間の短縮や月々の返済額を減らすことが可能です。
 
繰り上げ返済のタイミングは、子どもの教育費を終えた時期や、退職金を受け取る時期などがあります。住宅ローンを組んで、繰り上げ返済を行わず返済を続けてしまうと、加入のタイミングによっては70歳を超えてしまいます。
 
繰り上げ返済を行って、早め早めに住宅ローンを返済できるようにすると良いでしょう。
 

出典

日本経済新聞 住宅ローン完済年齢上昇 平均73歳 2020年10月5日付
独立行政法人住宅金融支援機構 2020年度フラット35利用者調査
厚生労働省 人口動態統計年報 (婚姻)第4表 夫・妻の平均婚姻年齢の年次推移
独立行政法人住宅金融支援機構 住宅ローン貸出動向調査
 
執筆者:古田靖昭
二級ファイナンシャルプランニング技能士

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