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個人年金保険とは何? 種類や仕組みを分かりやすく解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年5月30日 8時0分

個人年金保険とは何? 種類や仕組みを分かりやすく解説

個人年金保険は任意で加入する保険です。支払った保険料を積み立て、契約時に定めた年齢に達すると年金としてもらえるため、計画的に貯蓄ができます。   ただし、個人年金保険の種類によっては、受け取れる期間や条件が異なります。また、個人年金保険で節税を考えている方は、注意するべきポイントもあります。   本記事では、個人年金保険の種類や仕組み、注意点などを分かりやすく解説します。

個人年金保険とは?

 
個人年金保険とは、老後に備えられる保険です。名前に年金とありますが、国が行っている公的年金ではなく、民間保険の一種で民間の保険会社と契約して保険料を支払います。
 
個人年金保険は公的年金とは違い、掛け金や保障内容が一律で決まっていません。契約者が決めた保障内容によって、保険料や受け取れる金額が異なります。また、契約時に定めた年齢から年金が給付されますが、受取方法によって個人年金保険は3つの種類に分類されます。
 
なお、年金を受け取る前に死亡した場合は、払い込んだ保険料に応じた死亡給付金が支払われるのが一般的です。
 

確定年金

 
確定年金は、年金受取開始から一定期間年金を受け取れる個人年金保険のことです。受取期間は確定年金によって5年・10年・15年・20年と違います。
 
最大のポイントは、年金受取期間中に被保険者が死亡しても、受取人が年金を受け取れることです。例えば、受取開始年齢が60歳で、年金受取期間が80歳までの確定年金に入っていた場合、被保険者が70歳で亡くなっても、残りの10年間分の年金を受取人である遺族がもらえます。
 
年金受取期間が始まってすぐに被保険者が亡くなっても、支払った保険料は無駄になりません。また、自分に何かあっても、配偶者や子どもたちに一定の年金を残せます。
 

保証期間付有期年金

 
保証期間付有期年金は、保証期間中なら被保険者の生死に関わらず年金を受け取れる個人年金保険のことです。保証期間が過ぎたら、被保険者が生存している間の一定期間は年金が給付されるため「有期年金」とよびます。
 
例えば、受取開始年齢が60歳で、保証期間は70歳まで、年金受取期間が80歳までの保証期間付有期年金に入っていたとします。この場合、65歳で亡くなったとしても、残り5年間分の年金を残された受取人である遺族が受け取れます。
 
ただし、75歳で亡くなると、その時点で年金の給付は終了し、80歳まで生きた時点でも終了します。
 
保証期間が付いていることで、年金受取期間開始直後に死亡しても、残された家族は一定期間まで年金や一時金を受け取れます。ただし、有期年金には保証期間が付いていない場合もあるため注意しましょう。
      

保証期間付終身年金

 
保証期間付終身年金とは、保証期間中は生死に関係なく、保証期間後は生存している間年金を受け取れる個人年金保険のことです。年金受取期間が設定されておらず、保証期間が過ぎても、被保険者が生存している間は年金が給付されるため「終身年金」とよびます。
 
例えば、受取開始年齢が60歳で、保証期間は70歳までの保証期間付終身年金に入っていたとします。この場合、65歳で亡くなったとしても、残された家族は残り5年間分の年金を受け取れます。
 
有期年金と違い、終身年金は年金受取期間が設定されていないため、保証期間が終わってから80歳、90歳になっても被保険者が生存しているかぎり年金がずっと給付されます。なお、終身年金にも保証期間が付いていないケースがあるため、契約時にはしっかりと確認しましょう。
 

変額個人年金保険とは?

 
一般的な個人年金保険は、積み立てた保険料に比例して死亡給付金や年金額が決まっています。
 
一方で、変額個人年金保険は、保険会社が株式や債券等を運用して、運用実績によって年金額が変動します。つまり、運用実績によっては支払った保険料の払込総額分は戻ってこない可能性があります。
 
受け取る方法や期間は個人年金保険同様にさまざまな種類があり、最低保証の有無など違いがあります。
 

個人年金保険の仕組みと注意点

 
納税者が支払った生命保険料は、所得控除の対象となります。図表1は2012年1月1日以後に締結した保険契約から所得税の生命保険料控除の対象をまとめたものです。
 
【図表1】

対象の保険 控除額
一般の生命保険料控除 死亡保障
収入保障保険
学資保険など
最高4万円
介護医療保険料控除 介護保障
医療保障
最高4万円
個人年金保険料控除 老後保障 最高4万円

出典:国税庁 No.1140 生命保険料控除
 
生命保険料控除は3つ合わせて合計12万円の所得控除です。
 
「個人年金保険料控除」の対象となれば、生命保険や介護医療保険の控除額の枠とは別に控除できます。支払った保険料が控除の対象になるため、課税所得金額が少なくなり、所得税や住民税を抑えられます。
 
ただし、個人年金保険は、契約時に「税制適格特約」を付けないと、支払った保険料が「個人年金保険料控除」の対象になりません。特約を付けない場合、支払った保険料は「一般用」の生命保険料控除として計算されます。
 
個人年金保険料税制適格特約を付けられる条件は以下のとおりです。

●年金受取人が被保険者と同一もしくはその配偶者であること
●保険料の払込期間が10年以上であること
●年金の支払いが、原則として年金受取人の年齢が満60歳になってから支払うと定められている10年以上の定期もしくは終身の年金であること

このように、個人年金保険で節税を考えている方は、個人年金保険料税制適格特約の付加を忘れないようにしましょう。
 
また、ほかにも以下の注意点があります。

●個人年金保険は保険なので支払った保険料を銀行とは違いすぐに引き出すことはできない
●解約した場合、返戻金は支払った保険料の総額よりも加入した期間によっては少ない
●保証期間の付いていない有期年金や終身年金だと早くに死亡するともらえる年金の総額は支払った保険料の総額を下回るのが一般的

これらのことを踏まえて、個人年金保険を利用する前に仕組みや注意点を覚えておきましょう。
 

個人年金保険は公的年金を補う年金

 
個人年金保険は、積み立てた保険料を年金として給付してもらえる民間保険です。老後に備えられて、万が一の事態にも役立ちます。
 
ただし、個人年金保険は受け取り方によって種類が異なるため、将来のライフプランに合わせて選ばなければなりません。また、個人年金保険の保険料による控除を考えている方は、個人年金保険料税制適格特約を付けることを忘れないようにしましょう。
 
個人年金保険は公的年金を補うことができるため、老後を見据えて貯蓄したい方は加入の検討をおすすめします。
 

出典

国税庁 No.1140 生命保険料控除
国税庁 No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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