障害年金を申請するのに必要な保険料の納付要件とは? 国民年金保険料を免除されていた期間があっても受け取れる?
ファイナンシャルフィールド / 2022年6月9日 11時30分
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障害年金について「保険料納付要件はどのようになっているのか?」「過去に保険料免除期間があっても大丈夫?」など気になっている方も多いのではないでしょうか。 病気やけがで障害状態となった場合は、障害年金を受け取れます。ただし、障害年金を受け取るには、保険料納付要件などを満たしていることが必要です。 ここでは、障害年金の種類や保険料納付要件・受給要件、年金額などについて解説します。
障害年金とは
障害年金とは、病気やけがで障害が生じた場合に受け取れる年金のことです。障害年金は「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類あります。
公的年金に加入して、一定期間以上の保険料納付済期間などを有し、障害の状態が一定程度(障害基礎年金は障害等級1~2級、障害厚生年金は障害等級1~3級)ある場合に、受給可能です。
障害等級1~2級で障害基礎年金、または障害厚生年金を受け取る場合は、国民年金保険料が免除されます。
障害基礎年金の保険料納付要件と年金額
障害基礎年金の保険料納付要件を知ることで、過去に保険料免除期間があっても、障害基礎年金を受け取れるのかが分かります。
保険料納付要件を含めた受給要件は、やや複雑です。どのような場合に障害基礎年金の受給対象となるのか、しっかりと把握しておきましょう。また、障害基礎年金額は障害等級や子どもの人数などで変わりますので注意してください。
ここでは、障害基礎年金の保険料納付要件・受給要件、年金額についてみていきましょう。
保険料納付要件
障害基礎年金の保険料納付要件は、次のとおりです。
・初診日前日において、初診日のある月の前々月までの被保険者期間に、国民年金の保険料納付済期間と保険料免除期間の合算期間が3分の2以上あること
※20歳前の年金制度未加入期間に初診日がある場合、納付要件は不要
※初診日が令和8年4月1日前で初診日に65歳未満の場合は、初診日前日において初診日がある月の前々月までの1年間に保険料の未納期間がないこと
また、障害基礎年金を受給するためには、以下の2つの要件も満たす必要があります。
・障害の原因となる病気やけがの初診日が、次のいずれかの間であること
1)国民年金加入期間
2)20歳未満または日本に住む60歳以上65歳未満で国民年金未加入期間
・障害の状態が障害認定日に障害等級表に定める1級・2級に該当していること
※障害認定日以後に20歳に達した場合は20歳に達した日が障害認定日となります。
上記のとおり、障害基礎年金の保険料納付要件は、一定期間までに「保険料納付済期間+保険料免除期間が3分の2以上」あることです。過去に免除期間があっても要件を満たしていれば障害基礎年金を受け取ることが可能です。
年金額
障害基礎年金の年金額は、図表1のとおりです。
【図表1】
障害等級1級 | 97万2250円+子どもの加算額 |
障害等級2級 | 77万7800円+子どもの加算額 |
※2022年4月分からの場合
子どもの加算額は、障害年金受給者に生計を維持されている子どもの人数によって異なります。子どもの加算額は図表2のとおりです。
【図表2】
2人まで | 1人につき22万3800円 |
3人目以降 | 1人につき7万4600円 |
※2022年4月分からの場合
障害厚生年金の保険料納付要件と年金額
厚生年金の被保険者は、障害厚生年金の保険料納付要件・受給要件を確認しておく必要があります。障害基礎年金とは違い、障害等級は1~3級の方が対象です。また、年金額についても障害基礎年金とは異なりますので、内容を把握しておいてください。
ここでは、障害厚生年金の保険料納付要件・受給要件、年金額についてみていきましょう。
保険料納付要件
障害厚生年金の保険料納付要件は、次のとおりです。
・初診日前日において、初診日のある月の前々月までの被保険者期間に、国民年金の保険料納付済期間と保険料免除期間の合算期間が3分の2以上あること
※保険料納付済期間は厚生年金保険の被保険者期間と共済組合の組合員期間を含む
※初診日が令和8年4月1日前で初診日に65歳未満の場合は、初診日前日において初診日がある月の前々月までの1年間に保険料の未納期間がないこと
また、障害厚生年金を受給するには、以下の2つの要件も満たしておく必要があります。
1)厚生年金加入期間に障害の原因である病気やけがの初診日があること
2)障害等級が、障害認定日に障害等級表に定める1級~3級のいずれかに該当していること
上記のとおり、障害厚生年金の保険料納付要件は、障害基礎年金同様、一定期間までに「保険料納付済期間+保険料免除期間が3分の2以上」あることです。そのため、過去に保険料免除期間があっても、要件を満たしていれば障害厚生年金を受け取ることができます。
年金額
障害厚生年金の年金額は以下のとおりです。
・障害等級1級:報酬比例の年金額×1.25+[配偶者の加給年金額(22万3800円)]
・障害等級2級:報酬比例の年金額+[配偶者の加給年金額(22万3800円)]
・障害等級3級:報酬比例の年金額 最低保障額 58万3400円
※2022年4月分からの場合
※配偶者の加給年金額は受給者に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合
障害年金は国民健康保険料の免除期間があっても受け取ることが可能
障害基礎年金と障害厚生年金、どちらも過去に保険料免除期間があったとしても要件を満たしていれば受け取り可能です。年金額は障害等級などで異なります。
過去に保険料免除期間がある方は、障害年金の保険料納付要件・受給要件を満たしているかを確認してみてください。保険料納付済期間や免除期間は、ねんきん定期便やねんきんネットで確認できます。
出典
日本年金機構 障害年金
政府広報オンライン 障害年金の制度をご存じですか?がんや糖尿病など内部疾患の方も対象です
日本年金機構 障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額
日本年金機構 障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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