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子ども3人を高校から大学まで私立に入れると、学費の総額はどのくらいになる?

ファイナンシャルフィールド / 2022年6月13日 7時50分

子ども3人を高校から大学まで私立に入れると、学費の総額はどのくらいになる?

子どもの将来の学費をどのくらい用意すればよいか、悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか。高校、大学と私立学校に通うとなると、子ども1人あたりの学費が非常に大きな金額になるケースが少なくありません。   本記事では、子どもが3人いる家庭を例に、子ども全員が私立高校、私立大学に入った場合に学費の総額はいくらになるのか、文部科学省などの調査資料をもとに解説します。ぜひ、学費に充てる資金の準備計画を立てる際の参考にしてください。

私立高校の学費の平均金額と内訳

 
文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果」によると、私立高校における学習費総額について1年間の平均金額は約72万円です。含まれる費用の項目と金額の内訳は、図表1のとおりです。
 
【図表1】

費用の項目 金額
授業料 23万26円
学校納付金等 21万5999円
図書・学用品・学習材料費等 4万2675円
修学旅行・遠足・見学費 5万3999円
教科外活動費 5万6224円
通学関係費 11万4043円
その他 6085円
合計 71万9051円

 
高校を3年間で卒業した場合、入学から卒業までにかかる学費は、子ども1人あたり72万円×3年間=216万円です。子どもが3人いる家庭で3人とも私立高校に入れると、学費の目安はトータルで216万円×3人分=648万円となります。
 

私立大学の学費の平均金額と内訳

 
日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査結果」によると、私立大学(昼間部)の1年間の学費の平均金額と内訳は、図表2のとおりです。
 
【図表2】

費用の項目 金額
授業料、その他の学校納付金 119万5700円
修学費、課外活動費、通学費 11万5000円
合計 131万700円

 
1年間の学費は約131万円なので、大学を4年間で卒業した場合、1人あたりの学費は131万円×4年間=524万円となります。子ども3人を私立大学に入れた場合のトータル費用は、524万円×3人分=1572万円、高校にかかる648万円と合わせると、2220万円ほどの費用が必要な計算です。
 
また、私立大学の場合、文系・理系・医歯系のいずれの学部に入るかによって、授業料などの金額に大きな差がある点に注意しましょう。一般的には、医歯系・理系・文系の順に学費が高額な傾向があります。
 
例えば、文部科学省「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査」では、初年度の学費として、医歯系では授業料だけでも300万円近い費用が必要という結果が出ています。子どもが学費の高い学部を希望することも想定して、十分に余裕のある費用を準備しておくのが理想です。
 

私立高校・私立大学の学費の減免制度

 
2022年現在、私立高校・私立大学の学費の減免制度として「私立高等学校授業料の実質無償化(高等学校等就学支援金制度)」と「高等教育の修学支援新制度」が実施されています。そのため、制度を利用できれば、私立高校・私立大学に子どもを入れた際の金銭的な負担を、大きく軽減できる可能性があります。
 
それぞれの制度の内容を、以下にまとめました。
 

■私立高等学校授業料の実質無償化(高等学校等就学支援金制度)

年収590万円未満の世帯を対象に、高等学校授業料の一部または全部を支援する制度です。私立高校に通う場合は、世帯の年収などに応じて最大で年額39万6000円が支給されます。年収590万円を超える世帯でも、年収910万円未満までの世帯は年額11万8800円を受給できます。なお、年収は両親と高校生・中学生の子の4人家族で、両親の片方が働いている世帯の目安です。
 

■高等教育の修学支援新制度

大学などに通う住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯の学生を対象に、授業料・入学金の減免と給付型奨学金支給の2つの方法を合わせて、修学を支援する制度です。私立大学(昼間部)に通う場合、世帯収入や自宅からの通学や一人暮らしなどの条件に応じて、年間で次の金額の支援が受けられます。

●入学金の減免:約26万円
●授業料の減免:約70万円
●給付型奨学金:自宅生3万8300円、自宅外7万5800円

※いずれも住民税非課税世帯の場合

 

子ども3人を私立高校・私立大学に入れると学費は総額2000万円以上

 
子ども3人を私立高校・私立大学に入れると、全員の卒業までにトータルで2000万円以上の学費がかかる可能性があります。お子さんがどのような進路を希望してもできるだけかなえてあげられるよう、進学に備えてしっかり資金を準備しましょう。
 
また、世帯年収などの条件に合致する場合は、公的な支援制度を利用できます。自分の家庭で制度を利用できるかどうかも、事前に確認しておくとよいでしょう。
 

出典

文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について
独立行政法人日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査結果
文部科学省 私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
文部科学省 (資料1)平成30年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について
文部科学省 2020年4月からの「私立高等学校授業料の実質無償化」リーフレッ卜
文部科学省 高校生の皆さんへ 学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度 (授業料等減免と給付型奨学金)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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