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「一目均衡表」の「転換線」ってなに?

ファイナンシャルフィールド / 2022年6月18日 8時10分

「一目均衡表」の「転換線」ってなに?

前回は、テクニカル分析の手法である一目均衡表の「基準線」についてお伝えしました。今回は、基準線と対比される、「転換線」について見ていきたいと思います。

一目均衡表の転換線とは

まず、転換線の計算式を確認していきましょう。


転換線=(当日を含めた過去9日間の最高値+過去9日間の最安値)÷2

意味合いとしては、過去9日間の移動平均線と似たように考えることができます。
 
基準線では過去26日間が対象であったのに対し、転換線では9日間となっています。過去26日はおおむね1ヶ月程度、過去9日は営業日で考えるとおおむね2週間です。このため、基準線は中期、転換線は短期の移動平均線のようなものと捉えることができます。
 
それでは、転換線をチャートで確認してみましょう。以下は日経平均株価指数の日足チャートで、青色の線が転換線です。日経平均株価指数(ローソク足の部分)に対して、転換線が沿うように動いているのが分かります。
 
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表


出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
 
見方としては、相場が転換線よりも上にあると割高、下にあると割安と判断します。
 

チャート上で基準線と転換線の動きを確認する

それでは、前回紹介した基準線と転換線をチャート上で同時に確認していきます。
 
以下のチャートは、2019年11月から2020年9月までの日経平均株価指数(日足)です。赤茶色が一目均衡表の基準線、青色が転換線ですが、ちょうどこの期間でコロナショックが発生し、その後、コロナ相場が始まりました。
 
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表


出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
 
相場としては大きな転換が起こった時期で、2020年2月ごろから新型コロナウイルス感染症が拡大し、日経平均株価指数は大きく下がりました。そして同年3月に底値に到達し、以降、いわゆるコロナ相場と呼ばれる上昇局面に移行していきました。
 
一目均衡表においては、例えばコロナショックが発生していた時期を見ると、日経平均株価指数に沿って、基準線(赤茶色)と転換線(青色)が歩調を合わせるように下がっているのが分かります。
 
また、底値をつけて下げ止まった後も同様に、日経平均株価指数と連動する形で、基準線と転換線が上がっているのが確認できます。
 
なぜ、基準線と転換線がこのような動きを示すかといいますと、基準線が過去26日間、転換線が過去9日間の移動平均線のようなものだからです。つまり、一目均衡表は、移動平均線と相場の関連性を基礎に置くテクニカル分析の手法であるといえます。
 

まとめ

今回は、一目均衡表における転換線についてお伝えしました。端的にいいますと、転換線は9日移動平均線のようなものです。一目均衡表では、まず基準線と転換線の関係性を理解する必要があります。
 
次回は、日経平均株価指数の日足チャートを用いながら、相場と基準線、転換線がどのように関わっているかについて考えていきたいと思います。
 

出典

TradingView Inc. TradingView
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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