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ダイバージェンスってなに?日経平均株価指数と、MACD、RSIにおけるダイバージェンス発生の意味。

ファイナンシャルフィールド / 2022年6月16日 8時10分

ダイバージェンスってなに?日経平均株価指数と、MACD、RSIにおけるダイバージェンス発生の意味。

前回は、日経平均株価指数のチャートとMACD、RSIを絡めて、相場の買い時、売り時がどのように判断されるかについて見てきました。   今回は、相場とテクニカル指標が「逆行」する「ダイバージェンス」という現象についてお伝えしていきたいと思います。

ダイバージェンスとは

ダイバージェンス(Divergence)は辞書を引きますと、相違、分岐、逸脱といった意味ですが、相場においては「逆行現象」という意味で使われます。
 
あるテクニカル指標(相場を分析するツール)が相場と違った動きをしている、つまり、相場とは逆の動きを示している現象をダイバージェンスといいます。
 

ダイバージェンスをチャートで確認

言葉で理解するよりも目で見た方がわ分かりやすいため、日経平均株価指数のチャートを使い、ダイバージェンスがどのようなものかを確認していきます。
 
以下は、日経平均株価指数の日足チャートです。上段が日経平均株価指数、中段がMACD、下段がRSIですが、日経平均株価指数の動きと、MACD、RSIの動きを見てください。
 

〇日経平均株価指数(日足)、MACD、RSI

図表1

 
出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
 
上のチャートでは、日経平均株価指数が下落しているにもかかわらず、MACDも、RSIもトレンドは右肩上がりになっています。このように、相場の動きとテクニカル指標の動きが逆行している現象をダイバージェンスといいます。
 
通常なら、相場の動きとテクニカル指標の動きは同じ方を向きます。例えば、相場が上昇傾向にあるなら、テクニカル指標も右肩上がりで推移し、逆に相場が下落傾向を示しているなら、テクニカル指標は右肩下がりとなります。
 
しかし時折、前述したダイバージェンスが発生することがあります。この意味するところは、ダイバージェンスが発生しますと、いずれ相場はテクニカル指標の動きに戻っていくということです。
 
ダイバージェンス(Divergence)には、拡散、発散という意味もあります。相場の世界でこの言葉は、相場の動きとテクニカル指標の動きが離れているという意味でも使われます。
 
以前、MACDについて言及しましたが、そこでコンバージェンス(Convergence)とダイバージェンス(Divergence)の意味について、ダイバージェンスが拡散、コンバージェンスは収束とお伝えしました。相場は、ある一定の軌道からそれると、再びその軌道に戻っていきます。前者がダイバージェンス(拡散)、後者がコンバージェンス(収束)です。
 
このように言葉の意味を理解しますと、ダイバージェンスはテクニカル指標の動きが相場の動きとは逆に動く現象で、これが発生すると相場とテクニカル指標の関係性は、いずれ元に戻っていくということが伝わりやすいかと思います。
 
先ほどのチャートでは、日経平均株価指数が下落しているにもかかわらず、MACDとRSIは右肩上がりに推移しているというダイバージェンスを確認しました。今度は逆に、日経平均株価指数が上昇しているにもかかわらず、MACDとRSIが右肩下がりとなっているダイバージェンスについて確認してみましょう。
 
下のチャートを見ますと、日経平均株価指数が上昇しているのに対して、MACDも、RSIも横ばいに近くなっていますが、どちらかというと右肩下がりの動きを示しています。ここでも逆行現象(ダイバージェンス)が発生しています。
 

〇日経平均株価指数(日足)、MACD、RSI

図表2

 
出典:TradingView Inc. 「TradingView」
※解説を目的に使用しています。
 
ダイバージェンスが発生しますと、その後、いずれかの時点で相場はテクニカル指標の動きに対し戻っていくため、この場合、テクニカル指標が右肩下がりを示していたわけですから、日経平均株価指数はいずれ下がっていくだろうと推測することができます。
 

まとめ

ダイバージェンスとは「逆行現象」のことで、相場とテクニカル指標の動きが逆の関係性を示していることを指します。
 
これらの関係性は、いったん逆に向かいますと、いずれ元の鞘(さや)に戻ろうとしていきますが、ある軌道から離れることを拡散、元の軌道に戻ろうとすることを収束といいます。このような考え方は、相場の世界では非常に重要であるため、忘れずに覚えておくようにしましょう。
 
次回からは、日本人が考案した「一目均衡表」について説明していきたいと思います。
 

出典

TradingView Inc. TradingView
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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