【コロナ禍3年目】日焼け止めの売り上げ、コロナ禍でどう変わった?
ファイナンシャルフィールド / 2022年6月22日 22時20分
2022年は、コロナ禍に入ってから3年目を迎える年です。外出自粛を要請するステイホームにも慣れ、人々の購買意欲にも大きな変化をもたらしました。 実際、ステイホームで外へ出る機会が激減した期間、日焼け止めを始めとしたサンケア関連市場の売り上げは下火となっています。ただ、徐々に日常を再開させる動きが広がる中で、その傾向にも変化が生まれて不思議はありません。 では、実際のところはどうなのでしょうか。検証してみましょう。
コロナ禍直後は日焼け止めの売り上げが大幅減少
人々の意識の変化などによって、コロナ前のサンケア関連市場は10年連続で拡大を続けてきました。ところが、2020年にコロナ禍が始まりますと、外出を自粛するステイホームの影響で、サンケア関連市場の活況は低迷期を迎えます。実際、2020年の統計では、サンケア関連商品の売り上げは前年比80.3%という大幅な下落を記録しています。
当然、日焼け止めの売り上げにも大きな影響があり、株式会社インテージが2021年7月に発表した「2020年上半期(1-5月)の販売苦戦したものランキング」によれば口紅や頬紅といった化粧品を抑え、日焼け・日焼け止めが2位にランクインしています。ステイホームによって外出する機会が激減したことで、主に外出時に使われる日焼け止めの売り上げは大きな打撃を受けることになったのです。
日焼け止めの売り上げは回復傾向にある?
2020年上半期の同ランキングに登場した日焼け止めですが、実は翌2021年上半期の同ランキングには姿が見えません。2021年上半期における販売苦戦ランキング第1位はうがい薬(前年比55%)。
感染症対策で2020年は前年比241%と売り上げを大幅に伸ばしました。コロナ禍が1年を過ぎて一見、消費の勢いにも陰りが見えたように思われますが、2021年対2019年比では131%とコロナ禍以前よりは売り上げを落としていない状況です。
第2位と第3位は、2020年のランキングにも見られた「口紅」と「頬紅」で、化粧品の売り上げに関しては変わらず下火のように見受けられます。一方、日焼け止めはトップ10どころか、15位以内にも入ってはいません。これはステイホーム下で日焼け止めは売り上げを元に戻しつつあることをうかがわせます。
日焼け止めの売り上げは堅調?コロナで生まれた新しい需要を取り込む
コロナ禍で化粧品市場が全体的に縮小傾向なのは、外出自粛もさることながら、マスク着用の常態化も一因にあると考えられます。マスクの着用で口元が隠れていれば、口紅や頬紅をつける必要はほとんどありません。そうした新しい習慣が、関連商品の売り上げにも大きな影響を与えたのでしょう。
一方、マスクを着けていても、露出している目元は日焼けします。特に「マスク焼け」は、マスク着用が当たり前になってから気にする人が増えた日焼けです。このようなコロナで生まれた新しいニーズをうまく取り込むことで、化粧品市場と比較して日焼け止めの売り上げは比較的堅調に推移していると見受けられます。
もちろん、いつまた感染拡大するかわからない状況は続いているとはいえ、日常を取り戻す動きが活発化しています。販売の最盛期を迎える2022年の夏場の売り上げがどう推移するのか不透明ではありますが、復調への期待は高まっています。外出に対する自粛マインドが緩和すれば、日焼け止めの売り上げもコロナ禍前の水準に向かっていくことが予想されます。
特需が落ち着いた後、新しい日常の中に新しい需要を見出すことができるか
2020年に始まったコロナ禍は、日焼け止めの売り上げに大きな影響を与えました。しかし、コロナ禍で生まれた新しい需要を取り込むことで、一時的に衰えた売り上げも徐々に回復傾向にあるといえそうです。2022年夏の日焼け止めの売り上げを定点観測することで国民の外出やマスク着用へのマインドを図ることができるかもしれません。
出典
PR TIMES コロナ2年目「2021年、上半期販売苦戦したランキング」
JMR生活総合研究所 消費者調査データNo.342 日焼け止め(2021年6月版)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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