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個人年金保険の予定利率とは何? 預金金利・返戻率との違い

ファイナンシャルフィールド / 2022年6月23日 3時0分

個人年金保険の予定利率とは何? 預金金利・返戻率との違い

「年金」には、「国民年金」「厚生年金」などの公的年金のほかに、民間の保険会社が提供している「個人年金保険」があります。   その契約書などには「予定利率」という言葉が出てくることがありますが、「予定利率」は、「預金金利」や「返戻率」とは違うものです。   ここでは「予定利率」「預金金利」「返戻率」の違いについて説明します。

個人年金保険の基本

個人年金保険とは、契約者が保険会社に保険料を支払い、被保険者が一定の年齢に達すると年金の形でお金を受け取れる保険のことです。「有期年金」と「終身年金」があり、有期年金は、年金を受け取れる期間に限りがあります。一方の終身年金にはその期限がありません。
 
どちらも被保険者が死亡した時点で終了します。また、どちらにも「保証期間付き」のタイプがあります。これは、被保険者が保証期間中に死亡しても、保証期間の終わりまでは年金を受け取れるというものです。
 
保証期間を過ぎた後は、被保険者が生存している限り、年金を受け取れます。また、被保険者の生死にかかわらず一定期間年金を受け取れる「確定年金」もあります。
 

「予定利率」は保険料算定のための基準

個人年金保険の契約書や説明の中で、「予定利率」という言葉を目にしたことがある人もいるでしょう。保険会社は、預かった保険料をただ銀行に預けているわけではありません。保険金や年金の支払いに備えて、債券や株式などに投資して資金を増やしています。
 
「予定利率」とは、保険会社が契約者から集めた保険料を資産運用して得られる、利益の割合のことです。保険会社はこの「予定利率」から、保険料をいくらにするかを決めています。もし運用益を多く得られる、すなわち予定利率が上昇すると考えた場合は保険料を低く、反対に予定利率が低下すると考えた場合は保険料を高くします。
 
保険料の決定には「予定利率」のほかに、統計を用いて被保険者が死亡する確率を算出した「予定死亡率」、保険会社の事業にかかる費用を表す「予定事業費率」が考慮されます。
 

「預金金利」「返戻率」と「予定利率」の違いは?

金融関係の言葉に「預金金利」と「返戻率」があります。これらは「予定利率」とはまったく違う意味を持っています。
 
「預金金利」は、銀行に預けたお金につく「利息」のことです。「予定利率」と「預金金利」を単純に比べて、個人年金保険に加入するのと銀行預金のどちらが得をするかを判断することはできません。
 
預金金利と比較するには、個人年金保険の「返戻(へんれい)率」を参考にしなくてはなりません。「返戻率」は、払い込んだ個人年金保険料総額に対して受け取れる年金総額の割合です。
 
仮に、払い込んだ保険料総額が500万円、受け取った年金総額が550万円だとすると、返戻率は「550÷500=110%」となります。もし、この500万円の保険料を20年間で払い込んでいたとすると、1年間で支払った保険料は25万円となります。これは、「毎年25万円ずつ積み立て、年利回り<X%>の1年複利で20年間運用した結果、元本(500万円)と利息の合計が550万円になった」といい換えられます。
 
計算過程は煩雑なためここでは省略しますが、もし個人年金保険と銀行預金を比較するなら、「返戻率」から個人年金保険の「年利回り」を計算し、預金金利も「年利回り」に換算した上で比較します。
 

お金にまつわる用語を覚えるとお金の仕組みが見えてくる

ここでは保険にまつわる「予定利率」「返戻率」に加えて、なじみ深い銀行の「預金金利」の説明をしました。
 
将来に備えて、お金のことを知りたいと思っている方は多いでしょう。中には今回のような聞き慣れない言葉もたくさんあります。
 
この記事を読んだことを契機として、身近にあふれる金融用語を少しずつ覚えていくと、今まで気づかなかったお金のことを知ることができます。それはきっと生活の中で役に立つでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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